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2007.02.19
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カテゴリ:カテゴリ未分類
というわけで、本日は、公約通り未読の文庫本を読みました。
2冊。←いばるな(笑)。

ま、どっちも200ページ前後の本なんですけどね。
(未読の本のうち、薄い順に2冊とった。)

「他人と深く関わらずに生きるには」(池田清彦/新潮文庫)と、
「七つの黒い夢」(新潮文庫)。

池田清彦は、
コラムを10年くらい前に読んだことがあって、
それからずーっと気にはなっていたのですが、
なかなか腰があがらずにいまして、
本日ようやっと読みました。
で、感想なんですが、
「他人と~」は、タイトルからして、人間関係の本なのかなあ、
と思ってたんですが、ちょっと違いました。


第一部では
「他人と深く関わらずに生きる」
(著者曰く「自分も自由に生きるかわりに、
   他者の自由な生き方も最大限認める」)ためのヒント、
第二部では
そういう人にとってどんな社会システムを構築すればよいか、

~を述べたと「はじめに」にはあるんですが、
なんか、どっちも社会システムの話をしてるよーな感じが。

「他人と付き合う法」じゃなく、「社会システムと付き合う法」が
語られてるような気がしました。


章のタイトルが、
「心を込めないで働く」とか
「ボランティアはしない方がカッコいい」とか
「自力で生きて野垂れ死のう」とか(第一部)
「国家は道具である」とか
「文部科学省は必要ない」とか(第二部)
(ちょっと故意にそういうタイトルを抜粋しました)
暴論めいてたりして、
そーゆーのが大好きなわたくしは楽しく読んだのですが、

読んだ結果感じたことは、
「わたしは『他人と深く関わらない人』にはなれないな」ということでした。
著者の言う、「他人と深く関わらない人」に嫌悪感を感じた、とか
そんなことは全然ないんですけど、
「自分も自由に生きるかわりに、他者の自由な生き方も最大限認める」
っていうことの説明を読んでると、そんな覚悟はできないな、という。

たぶんそれは、自己責任の範囲をできるだけ広げる、
っていうことだと思うんだけど、
ムリですね。

(っていうか、「できない」「ムリだ」言ってるけど、
 これは「したくない」と同義ですね。)

「個人的な好みを言わせてもらえば、私はできることならば、
 死体を他の動物たちに食べさせてやって、
 散々他の動物たちを食ってきた最後の贖罪をしたい」
っていう文には、わたしも(別の理由で)、
「死んだらぶつ切りにされて動物に食われたい」と思っているので
(コレもきっといざその段になったらいやだと言い出すのだろう、わたしは)
共感したんですが、

でも、わたしは、
「他力を頼まず自力で生きて、力が尽きたら死ぬのが最も上品な生き方だ」
という言葉に、
「かっこいい」と思いはしても、
(これから先も)倣おうとはしないと思うんだよね。
そこまでの覚悟はできないまま一生を過ごすのでしょう。

あー、なんかこの手の本は、
ぜんぶそうなんじゃないかな、わたしにとって。

陸サーファーみたいだな。
本がサーフボードってことで。



ほんで、
「七つの~」は、7人の作家による、ホラー系短編のアンソロジーです。
(乙一・恩田陸・北村薫・誉田哲也・西澤保彦・桜坂洋・岩井志麻子)


(以下、多少ネタバレあり)



個人的にいちばんどきっとしたのは、
誉田哲也の「天使のレシート」でしょうか。

あーもう絶対ハッピーエンドかと思ってたのになー。
終盤まであんなにじっくり主人公をいい少年に描いてあるのに~。
それでも結果はあれなのか。
♪かーみーさーまはシビア♪(「MoterDrive」レベッカ←懐かしー)だな。



でもっていちばん気に入ったのは、
わたしが以前から好きな、乙一や恩田陸や北村薫や岩井志麻子ではなく、
初めて読んだ桜坂洋の短編「10月はSPAMで満ちている」でした。

というわけで来月にはこの人の他の本を買っていることでしょう。
(で、また積んどくのかも)

それなりにほがらかな話だったので、
「黒い夢」と題したこの短編集からは浮いてる気がするんですけど、
文体や喩えが好み。ちょっとすっとぼけた感じの主人公もナイス。
あ、あとわたしが「ねこモノ」に弱いからかもな。

あと、北村薫の短編も、
あるといえばありがちな怖い話ではあるんだけど、
やっぱ、面白かったです。

あ、他のも面白かったんですけどね。
どの短編も面白い、(ついでに読みやすい、短い)アンソロジーでした。



でもって、2冊を読み終えたわたくしは、
「よし、もうノルマは果たした」とばかりに、
吉田戦車の「殴るぞ」を、全11巻すべて読み直そうと、
ダンボールから出したのですが、

そこに届いたのが相方な人からのメール。
「休みの日に掃除するから本軽くかたしといて」。

というわけで、ついさっき取り出された「殴るぞ」は
シャバの空気に触れたのも束の間、再びダンボールに戻されるのでありました。


ああ、じゃあなに読もうかな。
もしかして、
これはいちばん上のダンボールに入ってる(≒取り出しやすくかたしやすい)
未読の本をもう1冊読めという神様のお告げなのでしょーか。





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最終更新日  2007.02.19 18:48:39
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