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 小説ブログ 「GO!GO!花園」

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ようこそおいでくださいました。Madam Garden こと花園夫人です!

オムニバス短編小説で、駐在員団地のばたばたな日常を書いてます。

この物語はフィクションであり、実在する企業、団体、人物などとは関係ありません。C国は架空の日本の隣国…っていうか明らかに中国ですね。でも、Q市はあくまで架空の一都市です。登場人物も特定の個人をモデルとするものではなく、すべて作者の想像上の産物です。

作者の注意散漫なうっかり体質による読み苦しい間違いも多々あるかと思います。広い心で付き合ってください。

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2010年12月12日
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昨日とおととい、アップの際不手際がありまして、 ご迷惑をおかけしました。
携帯で読んでくださる方もいるんですね。読みにくくないですか?

な~んていってたら、今回の分にも不手際がありました。一部ダブって掲載してました。ご指摘いただいたので、修正しました。いつも以上に読みにくくて失礼いたしました。…なんかアップ時にやったらめったら時間がかかったりと調子が悪くて、わけがわからなくなってしまいました。

 

********  X'mas企画 サンタクさんの贈り物************

 

第2夜 一人ぼっちの誕生日(後編)

 

帰り道、自転車をこぎながらリンホンはその日あったことを考えた。ここ数週間の間に大樹はすっかりリンホンべったりになっている。具合が悪くてろくにかまってくれない母親よりも、遊び相手になってくれるリンホンのほうを一時的に好きになっているのだろう。


「これは気をつけなくてはいけないな。」リンホンは思った。「ママ嫌い!」と言われたときの奥さんのさびしそうな顔が目に浮かぶ。子どもが母親以上にお手伝いになついて、母親にクビにされた家政婦仲間の話は聞いたことがある。

雇われの子守がどんなに献身的に世話をしても、限界がある。子どもには親が一番だ。しかし、その現実が当の母親に見えているとは限らない。子どもが母親をおいてお手伝いにまとわりつく様子を見て、夫や義理の母から茶々が入った例もある。もし、これでやめさせられたら、リンホンにとって割の合わない話である。奥さんの具合が悪いので、請われてやったことなのに。


はじめ、今までのように母親にかまってもらえず機嫌が悪い大樹には、苦労させられた。それでも大樹がかわいそうだし、何よりかわいいから一生懸命やってきたのに。それがあだになったらどうしよう。やさしい奥さんは、わかってくれてると思うけど、奥さんは体調が悪くなってから精神的に不安定だ。時々泣いたあとのような顔をしていることがある。


何がどうなるかわからない。自分にはどうにもならない理由で、以前何度か仕事をやめさせられたことのあったリンホンの心に、ちらりと嫌な予感が掠めた。


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ほかの家政婦仲間と共同で借りているアパートの一室に帰りついたリンホンは空腹を感じた。仲間が夕食の野菜と豆腐を炒め物を残しておいてくれた。それと漬物を白米にのせて2杯食べた。若いし、肉体労働なのでおなかがすく。

夕食を早々に済ませて自分の部屋に入ったリンホンは、疲れを感じた。大樹はかわいいが、男の子はエネルギッシュで疲れる。やっぱり、あの元気いっぱいの大樹の世話はいまの奥さんにはきついだろう。

リンホンは、結局自分にできることは一生懸命一働くことしかないな、と思う。今は大変だけど、奥さんの体調が良くなれば、きっとまたうまくいく。だからそれまで自分にできることをきちんとしていこう。

そしてもう一度、今日が誕生日だったことを思い出した。Q市に出てきて3年。いろいろあったけど、20歳の頃から自分は何か変わったろうか?しかし、それについて考えるま間もなく、一日の労働で疲れた体が重くなっていく。23歳になったばかりのリンホンは眠りに落ちた。



(つづく)

23歳かあ、ついこの間のはずがなぜか遠い昔。なんでだろう。

 


 


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最終更新日  2010年12月13日 14時11分57秒
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