テーマ:アニメあれこれ(25949)
カテゴリ:アニメ
『狂気(魔術)の世界』で、人として生きる人々がいる。
今回、何よりも本編の後のCMでダメージを受けました(倒れる)。 あの……なんなのでせうか、ベタベタなラブソングは……。 私が『レンタルマギカ』で好きな部分は、『現代で魔術を極めるという、非合理性と狂気。その中でなお人として生きる』という主軸。 …今回登場した『蛇(オピオン)』にしても、この主軸に絡む動機で行動しているんですよね。 そんな『魔術に蹂躙され、それでも築かれる強い人間関係』が、『往年の魔法少女ノリのラブコメ』として昇華されたCD。これの存在を知ることはショックでもありました。 ……たとえファンでも、これを購入するのは無理だ…(滝涙)。 原作は短編『魔法使いとソロモンの絆』(『レンタルマギカ 魔法使い、修業中!』収載・書き下ろし)。同じ本に収載された、『魔法使いとソロモンの血』と同じ事件、同じ時系列を扱う話です。 アニメも原作同様、表・裏として使い分ける話しになりました。 私はこういった、トリッキーなつくりの話が大好きです。 複数の視点から物事を描くことによって、事件そのものや世界観などの深みが増してくるからです。 また、今回はおかげで脇役の隻蓮&ダフネの魅力が全開。 脇役好きの人間にとってはたまらないお話しになりました。 原作で一番好きだったセリフはP258、隻蓮の >「自分の怠惰を他人のせいにするのは――さぞかし気持ちが良かろうな」 でした。 このセリフ、現実でも言ってやりたい人がたくさんいますもんね(努力しないのに、権利と結果だけ求めて脅してくる人とか)。 その意味ではとてもスカッとする言葉です。 カットされたのがとても残念。 また、アニメだとガラがトチ狂ったのが『ダフネに振られたから』みたいになっていますが、原作はちょっと違います。 ガラが狂ったのはむしろ、『他人の血筋を守り続ける、魔法使いの定め』に疑問を持ったからです。 そのため、たとえ“ダフネがガラと結社を作っていた”としても、早かれ遅かれ同じ凶行を行っているでしょう。 また、前回冒頭にもガラがちょっとだけ映っています。彼が生き残ったのは、共犯だったからです。 そして回想シーンで三人が話していたのは、おそらくは『英国倫敦のカフェ、ブルーノ』です。 原作では少し違うんですよね。また、クライブはもっと陰気で無愛想、ガラはラテンのノリのキャラです。 とはいえ、『三人の仲が良かった』というのは間違いないのですが。 そして、原作では隻蓮の神呪の和訳も併記されているので、ちょっと参考になるかもしれません。 原作の世界観は、アニメより少しだけ深く掘り下げられています。 そんな中だからこそ、脇役であるはずの隻蓮もダフネも活き活きと語られるのです。 アニメでも、もう少しだけ魔法を、そしてその背景にある歴史と風土を、描いてほしいです。……サービスシーンはいりませんので(どキッパリ)。 血よりも濃い、絆がある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/02/13 07:19:24 PM
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