さようなら、ごま。
2014年5月16日午前6時17分。16年ともに過ごした愛猫ごまが息を引き取りました。4月の中旬頃から、もしかして認知症?という症状が見られるようになり階段を降りるときに前脚をおそるおそる出すようになったり一生懸命口を動かしているのにゴハンがうまく入らなくなったり亡くなる数日前からそれらの症状が加速度的に進行してやがてトイレが分からなくなり、ひたすら前進して後退できなくなり抱き上げないと前進をやめなくなって、抱き上げると安心したように目を瞑る。亡くなる前日の朝、異常な鳴き声に驚いて見てみると、自慢の大きな瞳が真っ黒に。瞳孔が開きっぱなしになって目が見えなくなってしまった。そして同時に前脚も動かせなくなった。その夜には息をするのもやっとで、病院でもらった注射器で水を飲ませるとゴクンと喉を鳴らした。いつもと同じように私の枕元で、いつもと同じように前脚の肉球をギュッと握りながら寝た。夜中に肉球を強く握り過ぎて目が覚めて、心臓の音を確認してホッとした。朝、後ろ脚をバタつかせていることに驚いて目を覚まし胸に耳をあてるとまだ動いている。後ろ脚を何度も何度も蹴って蹴って蹴って蹴って・・・やがて蹴ることを止めた。そして胸に耳をあてても、もう何も聞こえなくなってしまった。16年間、年に一度のワクチンだけで病気知らずの元気いっぱいだったごま。長くしなやかな尻尾、はしばみ色の大きな目、つややかな体毛、弾力に富んだ体。ちょっぴり人見知りで臆病者。いつもいつもお気に入りの場所、2階の寝室のベッドの上にいたよね。君の居ないベッドの上。まだ視線が向いてしまうよ。どうして死んでしまったの?ずーっとずーっと一緒にいたのに。ずーっとずーっとずーーーっと一緒にいられると思っていたのに。 ごまっ ごまぁ ごまぁ~ ともに過ごした16年。いつも、いつでも、傍にいてくれてありがとう。挫けそうになったこと、何もかも嫌になってしまったこと、消えてしまいたくなったこと、何度何度もあった。そんな時にいつもそっと寄り添ってくれたね。温かで柔らかな君の存在に触れるたびに、むせるような日向の匂いを嗅ぐたびに安心して眠りについて、そして新たな夜明けを迎えることが出来たよ。ごま、ごま、ごま、君はもういないけれど、もうしばらく君の名を呼ばせてね。 『ごま、おはよう。』 『ごま、ごはんだよー』 『ごま、ただいま。』 『ごま、どこぉ?』 『ごま、こっちおいで!』 ごま、ごま、ごま、ごま、ごま。いつかきっと、君のことを笑顔で振り返られるようになる為に。にゃごとがんばるから。今はまだ君の存在を感じさせていて。 大好きだよごま。これからもずっと。本当に本当にありがとう。そして、さようなら。