壱岐の島 猿川酒造編2月にはいって大寒波が吹き付けた日本列島。その合間合間を抜けて、ゴン麹・・・壱岐へいってまいりました。前日まで徹夜続きで少々グロッキー。 眠りたい。でも眠ると・・・乗れない。その葛藤に苦しみながら電車を乗り継いで空港へ。 スカイマークエアラインにのって博多へ一気にびゅーん。 飛行機の中で熟睡と思いきや、わし、やはりタダでくれるものは要チェックなのねえええ。 CA「お好きなお飲み物、お菓子をどうぞ」 といわれたら、飲み物とお菓子をしこたまポケットに入れ込んでた。その後、就寝。←・・・・・・。嫁がこんな。また当分。 さてさて、博多空港から壱岐行きのジェットフォイールの乗り換えは約30分。かなりのギリギリの予定だ。それを逃すと昼すぎになっちまう。 なのに・・・こういうときは・・・こうなる。 いつまでたってもわしの飛行機、北九州の上をぐーるぐる。なんじゃこらーーーーと文句をいいたいと思ったとき、機内アナウンスが。 CA「お客様に申し上げます。着陸時間にはなっているのですが、福岡空港管制塔よりの許可が出ませんので、もうしばらくお待ちください」 客一同・・・「えぇえええ」 わしの心の声「まにあわへん」 遅れること20分。 タクシーで壱岐行きフェリーの乗り場へ急ぎました。 運ちゃん、すごく親身になって絶対間に合わせてやるって飛ばしてくれて(あ、高速ね)。しかもなぐさめてくれる。ありがたいけれど、わし、羽が合ったら飛んでいきたい。というか、壱岐上空でぐるぐるしているとき、ここからスカイダイビングしたいと思ってた。 フェリー乗り場について走り出す。運ちゃんのおかげで出航時間に着。 運「がんばれよ。こけるんじゃないぞ」 なんて優しい運ちゃん。わし、あんたのファンになるさ。 ジェットフォイルは予約していたのでそのまんま乗船。 船の係の人は桟橋を走っているわしを見て 「がんばれーがんばれー。もう少しだああああ」と声をかけてくれる。 飛び乗った瞬間、出航。 いやはや・・・ありがとうございまする。 息をぜーぜーいわしながら、空いてる席へ。 (運動不足、解消しなきゃー) 座って1時間のジェットフォイルの旅を楽しんで・・・といいたいが・・・なにぶん、海は少ししけておりまする。 たまにガツンと船底で音がする。 もしや・・・大型回遊魚・・・。鯨だったらいいなーと想像するとまたガツン。ヒビはいらないの?これ。 まるで直角の波が船を下からたたき上げる様な音。 (ここで転覆したら・・・朝鮮に流れるのかなああ) そんなことを思いながらぼーとしておりました。 無事、到着。レンタカーのおばちゃんに凍結してない?ということを確認して・・・2日半借用。 ここで判明したのが・・・壱岐って標識が・・・少ない。 道が編み目のように走ってる。一本間違えたら、別の集落にいってしまう。司馬遼太郎氏の『街道をゆく』で読んだとおりでした。はい。さすが巨匠。読んでおいて正解でした。でも迷ったけれど。。おおいに。 本日は猿川酒造へ。 なんとなくわからない地図を頼りに走るが、これがまた見つからない。 2時間走り回って、どうもならず・・・。お昼もなぜかほっか弁を買って、食べながら運転。 ないないない。。。と焦りながら、道脇にあった食料店舗らしき店が見えたので、聞こうと思って停車。 すみませーんと声をかけて、中の商品をみててびっくり。 そこが猿川だったんです。はい。 (聞かなくてよかったー) 内心ドキドキしながら、インタビュー開始。 ちなみに、猿川とかいてサルコーと呼ぶ。 酒好きでないとわかんないよね。わしも最近までサルカワだと思ってたもん。 壱岐の酒蔵元は全部で7社あるけれど、猿川の焼酎のファンは全国あちこちにいる。 数年前にだした円円は超音波熟成で飲みやすい。この秘密や由来、きっかけをしこたま聞いて、スタンダードな猿川や低温熟成の商品などいろいろ話してもらった。 猿川の名称は、この麦焼酎発祥地壱岐島の神水と弊場内を横切る清流の呼称。この名水が昔より猿川の味を支えているそうな。透明でさらりとした口当たりの麦焼酎。 蔵「いろいろ表現してくれるけれど、一番いいのはおいしいといってくれること。評論家がいうことより、一般の人のそのひとことが最高なんだよ」 カァーいいこという。思わず惚れてしまいそうな63才の蔵元。 谷、川、山に囲まれた猿川の地は壱岐のなかでも酒造りに適した地といわれているのも、目の前に広がる田んぼや川を眺めていると納得してしまうでい。 蔵「あんたはいろいろまわってると思う。だからこそいおう。おいしい酒を飲みなさい。そして、酒の味がわからなくなったときは、基本を思い出しなさい」 まるで講義を受けているような数時間。感無量。。。。 蔵元が一番幸せなときは秋口、仕込み初めの頃、 初タンクで麹が活動する音を覗いているときだという。 蔵「ここは一番、ヒヤヒヤするところ。まさに天国と地獄の一線。苦しみであり、幸せであるんだよ。だからいつまでタンクを覗いていても飽きることない。いつのまにか日が暮れているときもあったね」 おぉ。まさに親心。酒の親だあああああ。 わしものぞきたい。一緒に麹と暮らしたい・・・。想像中・・・却下。菌だらけのわし、誰も近づいてくれないなり。 蔵「蔵子として働くなら、そのチャンスあるぞ」 ははは・・・将来務めてみようか。蔵子となって。 酒談義から人生談義の話をしながらその夜はふけていきました。 <壱岐 猿川編> 追伸:夜、旅館に向かうとき、案の定、道に迷って山のなかをうろうろしたのはいうまでもありましぇん。半泣きで宿にはいりました。 2005年02月06日 ジャンル別一覧
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