佐野研二郎オリジナルデザイン
サントリーのノンアル飲料「オールフリー」の景品がやっと3日前に届いた。これだ。まいったかー!の 佐野研二郎「オリジナル」デザイン!しかし、「夏は昼からトート」という触れ込みだが、夏はほとんど終了しており、もう9月半ばじゃないか。今日は天気がよかったので外で撮ってみた。片面は「LIGHT」の文字が浮かんでいて、 もう片面は「HEAVY」 の文字が沈んでいる。そこでLIGHTな感じとHEAVYな感じを出してみた(つもり)。ちなみにこの写真は私のオリジナルだ。写真の出来がどうあろうと、オリジナルなだけでも立派なものでしょ?と、嫌味を言ってみる。この景品は1缶に1枚付いている緑色のシールをせっせせっせと集めて(48枚!)それらを一枚のはがきにびっしりと貼り付け、ついでに52円切手も貼り付けてポストに投函する。あとは家でおとなしく待っているとその景品が郵送されてくるという段取りになっている。だから、すべての作業を終えて家で楽しみに待っていたわけだが、ある日サントリーから私の家に電話がかかってきた。何の用事かはすぐにわかった。実は当初希望していたバッグのデザインは例のパクリ疑惑を指摘されていたものだった。こともあろうに、テレビでそのことを知った。だから、たぶん別の景品に代えてくれという用件だろうと察しをつけて、電話を代わってみるとやはりその通りの用件だった。で、急きょ選んだのが、この写真のもの、というわけだ。電話を切る間際、サントリーのおねえちゃんは<これに懲りずにサントリーの製品を今後とも是非よろしく>という趣旨のことを、これでもかというほどのバカ丁寧さで訴えてきた。そのお詫びは、私がこれまでに受けた中で最も丁寧なお詫びだった。さすがはサントリー。しかし、今回の一件はサントリーだって被害者と言っていい。それに僕としては非売品のトートバッグが欲しかっただけで、はっきり言ってデザインなんかどうでもよかったのだ。ちまちまとはがきにシールを貼り付けているオッサンの姿はちょいと絵にならないだろう。実際、僕の作業を見ていた奥さんが「そうまでして、そんなちっぽけなカバンが欲しいのか?いい歳をして」と言ったことがある。ギクッとしなかったといったらウソになる。だがこの際はっきりと言っておこう。はい。ほしいんです。「おまけ」をもらう楽しみを理解できないヤツはサイテーだ。あえて言おう。カスであると。これからも景品に応募してやるぞ。そろそろ秋になるけど、しばらくこれを使って街を歩いてみたいと思う。でも誰も気がつかないだろう。これがかの人のデザインであることを。