ジュビロ戦　－　曇りのち晴れで進化を示す。

2012年07月07日

　ミキッチが内転筋を痛めて、早い時間帯に交代したときは、正直、嫌な感じになった。左サイドだけではなく、右サイドも心配のタネになったのだが、前節ヒーローになり損ねた石川は、名誉挽回のごとく攻守に躍動した。そして、ナビスコで自信をつけた左サイドの清水は、しっかり対面する駒野の対応ができた。

　前半は、ジュビロの前の二人とトップ下が連動して、千葉、カズ、森脇にプレッシャーをかける。後ろで回す3人は、水本も含めて、西川までボールを返すことが多く、ちょっとしたパスミスからピンチを招いた。仙台戦の反省からか、安い失点にはならなかったが、カズもボールの出しどころに困って、有効な縦パスが入らない。

　前半は、完全にジュビロペースで進んだ。ほとんど攻め手がなく、シュートも単発でとても点が入る気がしない。でも、前田をしっかり捕まえていたので、失点しそうな気をしなかったが。

　後半開始から、サンフレッチェはペースをあげてきた。さらに前半に強かったジュビロのプレッシャーは、後半には落ちてくるだろうとの予想どおり、中盤にスペースができたことともあって、チャンスを量産し始める。

　でも、ピンチも増え始めるという状況で、負傷の青山に代わって、投入された中島がいいゴールを決めました。左足のアウトサイドでここしかないというグランダーのシュート。ゴール前で冷静さがありました。今年はサブに回って、ナビスコカップが中心だったけど、いいプレーをしていたので、青山が交代しても、心配はしていなかった。そして、期待以上の活躍でした。

　寿人の交代で入った浩司もダメ押しのゴールを決めて、途中出場した選手がしっかり結果を残すいい試合になりました。

　前半のプレッシャーを耐えて、後半ペースを握り、しっかり得点して勝つという試合はこれまでの失敗を糧にしたものでしょう。これまで、引いた相手を崩せないどころか、カウンターで失点して引き分け、負けという嫌な展開を今日はしっかり勝てたのはチーム力があがった証拠でしょう。しかも、失点ゼロで勝つなんて、久しぶり。

　清水、石川、中島、浩司と開幕からのレギュラーが4人外れても、これだけの試合ができるようになったのは、チームが進化している証拠。けが人が心配だけど、ちょっと層が厚くなったかも

（DFを除く

）。

　ナビスコを割り切って、清水、石川を使い続けた褒美がもらえたかな。山岸は長期離脱がほぼ確定、ミキッチも筋肉系だと長引きそう。上位争いをしている状況だと、テストしているクロアチア人は、そのまま契約になるかもね。青山は早い内に復帰してくれると思います。

　今日は、名波のベストプレーヤでカズが選ばれたけど、カズはいつもどおりのプレー。体調は万全ではないので、自分のプレーには納得していないようだけど、あれくらいやってくれればOK。攻撃は、青山にマークがついたときに、自ら持って上がるプレーをアルディージャ戦で見せてくれたので、必要なときには前線にいけるよね。

　これで、前半戦を終えて、2位。上々の成績だけど、暑い夏を乗り切って、最終節まで上位争いをしてほしいよね。