|
カテゴリ:クラシック輸入盤
<ENSEMBLE MODERN>
EMCD-010 ¥2380 「同時的音楽の旅」 (1)エンノ・ポッペ(b.1969):市場(ユンゲ・ドイチェ・フィル委嘱作品) (2)ヒンデミット(1895-1963):交響曲「画家マチス」 (3)B.Aツィンマーマン(1918-70):トランペット協奏曲「誰も知らない私の悩み」 スザンナ・マルッキ指揮 ユンゲ・ドイチェ・フィル、 (3)マルコ・ブラオウ(Trp) 録音:2009年9月14日デュッセルドルフ・トーンハレ(ライヴ) 本CDでは細かな音がすばやく動きながら生き生きとした運動を繰り返す様がま さに「市場」を思わせる俊英ポッペの新作、これまで数々の名演に恵まれてき たものの、これほどまで精緻に作り込まれた演奏もない「画家マチス」、そし て悲劇的なピストル自殺を遂げたツィンマーマンのトランペット協奏曲「誰に 知らない私の悩み」のデフォルメされた狂気のジャズなど、現代音楽以外の多 くのファンをも虜にするだろう。 指揮は現代音楽のエキスパート、N響にも客演したことのある期待の女性指揮者 スザンナ・マルッキです。 EMCD-016 ¥2380 「インパルス;ウィーン」 ツェムリンスキー(1871-1942):シンフォニエッタOp.23 ベアト・フラー(b.1954):ファオス シェーンベルク(1874-1951):浄夜(弦楽合奏版) ペーター・ルンデル指揮 ユンゲ・ドイチェ・フィル 録音:2010年9月26日フランクフルト、 アルテ・オパー・コンサート・ホール(ライヴ) ウィーンに関わりの深い新旧3人の作曲家の作品。ツェムリンスキーのシンフォ ニエッタはもはや後期ロマン派の影響下から脱し新古典主義的な方向へ踏み出 した作品で、その機知に富んだ内容はユンゲ・ドイチェの確かなアンサンブル に支えられ、鋭利なナイフのような輝きを見せる。静けさを切り裂くように時 折、残酷な響きが屹立するフラーの「ファオス」、そして「浄夜」は激しいコ ントラスト、ルバート、カンタービレで最後まで聴き手を離さない。 EMCD-018 ¥2380 「音楽への探求」 (1)オリヴィエ・メシアン(1908-1992):微笑み (2)ジョージ・ベンジャミン(b.1960):ピアノと管弦楽のための「デュエット」 (3)ロビン・デ・ラーフ(b.1968):もつれた物語 (4)ストラヴィンスキー(1882-1971):春の祭典 ローター・ツァグロセク指揮 ユンゲ・ドイチェ・フィル (2)マルティン・ヘルムヒェン(Pf) 録音:2011年9月18日フランクフルト、 アルテ・オパー・コンサート・ホール(ライヴ) こちらは師匠つながりの選曲。ラーフはベンジャミンの弟子でベンジャミンは メシアンの弟子。メシアンはストラヴィンスキーの直接の弟子ではないが同時 代のフランスの文化的空気を共有したため、その影響は計り知れず、特にメシ アンの特異なリズム語法は「春の祭典」からインスピレーションを得ている。 メシアン最晩年の「微笑み」は彼の「異国の鳥たち」と「トゥランガリラ交響 曲」の緩徐楽章をうまくダイジェストしたような天国的な小品。ベンジャミン のデュエットはメシアンやらヴァレーズその他の影響を感じさせつつ、ダイナ ミックな音のエンターテイメントを演出。おしまいの春の祭典は全体に早いテ ンポを取った、オーケストラの若い情熱が爆発する快演で、各セクションの聴 かせ所を確かに押さえ聴き手の期待を裏切らない。 <NEOS> NEOS11028 ¥2080 細川俊夫(b.1955):独奏楽器のための協奏曲集Vol.2 (1)チェロ協奏曲-武満徹の追憶に(1997) (2)旅VII(2005)-トランペット、弦・打楽器のための (3)メタモルフォシス(2000)-クラリネットと弦・打楽器のための ロベルト・HP・プラッツ(指揮) ルクセンブルク・フィルハーモニー管弦楽団、 (1)ロハン・デ・サラム(Vc)、 (2)ジェローエン・ベルヴェルツ(Trp)、 (3)オリヴィエ・ダルテヴェル(Cl) 録音:2010年1月 細川の「独奏楽器のための協奏曲集Vol.1」(NEOS10716)に続く最新盤。作品は 前回より引き続き、ほぼ作曲年代順に選曲、配列されており、作曲者の思索、 心境、作風の変遷を辿ることが出来る。前回は1980年代の終わりから1990年代 後半までのほぼ10年間、そして今回は1990年代後半から2000年代半ばまでの作 品を収録。いずれも息の長い旋律とそこから派生し拡がってゆくモノクローム な世界は日本の書を思わせ、細川の面目躍如。もとアルディッティ四重奏団の チェリスト、ロハン・デ・サラムの独奏による入魂のチェロ協奏曲はこのシリ ーズの中でも圧巻。 NEOS11203 ¥2080 ヨハネス・カリツケ(b.1959): 《強迫》-4幕のオペラ(2008-09) 台本:クリストフ・クリムケ-ヴィトルト・ゴンブローヴィッチの小説に基づく ※世界初録音 ヘンドリッキェ・ヴァン・ケルクホヴェ(S)、 ノア・フレンケル(MS)、リー・メルローズ(Br)、 ベンジャミン・ヒューレット(T)、 ヨッヘン・コヴァルスキ(男声Alt)、 マンフレート・ヘム(B)、ルペルト・ベルクマン(Br)、他、 ヨハネス・カリツケ指揮クラングフォルム・ウィーン 録音:2010年2月19日アン・デア・ウィーン劇場(世界初演ライヴ) ヨハネス・カリツケの4作目となるオペラでポーランドの作家ヴィトルト・ゴン ブローヴィッチの同名の小説を原作とした心理的群集劇。無調・前衛手法で書 かれながら緊密な構成と早い展開、緩急のあるダイナミズムで一気に聴かせる。 NEOS11205-06 2枚組 ¥4160 トマス・ブローメンカンプ(b.1955):管弦楽、室内楽、ピアノ作品集 (1)大管弦楽のための5つの小品(2007) (2)7つのデザート・リズミクス(2006) (3)トッカータ、トンボーとトルソ(2009) (4)舟歌(バルカローレ)(1988) (5)夜想曲(1998) (6)ピアノ・トリオと管弦楽のための音楽(2003) (7)無伴奏チェロ組曲(2010) (8)アニマート、アダージョとアジタート(2010) (1)ジョン・フィオーレ指揮デュッセルドルフ交響楽団 (2)デュッセルドルフ響木管五重奏団 (3)リヴィニウス・ピアノ四重奏団 (4)(5)シュテファン・イルマー(Pf) (6)トリオ・オーパス8(Vn, Vc, Pf)、 フランク・ベールマン指揮 北西ドイツ・フィルハーモニー (7)ニコラウス・トリープ(Vc) (8)ランベルトゥス・ピアノ五重奏団 録音:2004-2011年 ブローメンカンプはヨーロッパの数々の国際作曲コンクールに入賞しており、 その才能はジェルジ・リゲティからも評価された。2001年にはドストエフスキ ーの同名小説に基づく「白痴」を発表しドイツ国内では大きな話題となった。 作風は極めて多様で、この作曲家が様々な時代の様式と技術に精通しているこ とがわかる。大管弦楽のための5つの小品では新ウィーン楽派が、7つのデザー ト・リズミクスではマルティヌーのエコーが聴こえ、「トッカータ、トンボー とトルソ」ではバルトークや他の東欧の作曲家の影響を感じ取ることが出来る。 NEOS11208 ¥2080 「現代のギター四重奏曲集」 (1)ゲオルク・フリードリヒ・ハース(b.1953):四重奏曲(2007) (2)ベアト・フラー(b.1954):未来の書の断章(2007) (3)マヌエル・ヒダルゴ(b.1956):ダンス・バトル(2000) (4)ヘルムート・オーリング(b.1961): ミヒ・シュティーレ-ギター四重奏と予め演奏が録音されたCDのための(2000) (5)マルクス・ヘッハトル(b.1967):網掛けのある線(2006) アレフ・ギター四重奏団: 【アンドレス・エルナンデス・アルバ,ホセ・ハビエル・ナバロ・ルカス, ヴォルフガング・ゼーリンガー,ティルマン・ラインベック】 (2)ペトラ・ホフマン(Sop)、 (5)エルネスト・モリナーリ(Cl) 録音:2011年11月 アレフ・ギター四重奏団は珍しい現代音楽専門のギター四重奏団として「ワル シャワの秋」(ポーランド)、パン・ムジーク(韓国)、アルス・ノヴァ(スイス) など数多くの現代音楽祭に招かれている。このCDでは中堅からベテラン世代に 作曲家に委嘱した作品を収録。アヴァン・ポップ風のオーリング「ミヒ・シュ ティーレ」、特殊奏法多用がコンピュータ音楽を思わせるフラー「未来の書の 断章」が聴きもの。 <MEGADISC> MDC7795 ¥2250 「クルト・シュヴァーエン(1909-2007):合唱曲集」 (夜には戻って来い/詩篇/子供/あなたが私の所へ来ると/眠れわが子よ /知恵を絞れ/彼らは死んではいない/青空の下星空の下/ほか全12曲) マルク・ミシェル・デ・スメット指揮 アクエリアス(混声合唱) 録音:2008年9月 クルト・シュヴァーエンはドイツの作曲家で、カトヴィッツ(現ポーランド領カ トヴィツェ)出身。ベルリンやブレスラウの大学で音楽とドイツ語、哲学史を学 んだ。初期はバッハ、モーツァルト、やがてストラヴィンスキー、ヤナーチェ ク、プロコフィエフ、バルトークら20世紀の様々な作曲家の影響を受けるよう になる。1930年にはハンス・アイスラーと出会い大きな影響を受けた。反ファ シズム学生運動に参加し、ドイツ共産党に入党したため1935年から1938年まで 拘束された。歌劇、カンタータなど多くの作品を発表し作品数は620以上に及 ぶ。ここに収められた合唱作品は1950年代から1990年代にかけて書かれたもの で、共産主義に傾倒し東ドイツに長く住んで教育や社会活動にも積極的に関わ った作曲家の作品らしい、民謡的な素朴さを持った抒情的な曲がある一方でペ ンデレッキを思わせる野心的な作品まで多種多様。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012/07/13 03:23:36 PM
[クラシック輸入盤] カテゴリの最新記事
|