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ゴーヤ泡盛の野毛日記

[江戸] カテゴリの記事

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第二回大井寄席

大井町のお祭り「大井フェスタ＆大井どんたく」に合わせて写真家の松井光子さんを中心に企画開催された大井寄席。第二回目は入船亭扇遊師匠を迎えた。15時の開演前にお祭りを覗くと国際交流フェスタと題してステージで民族音楽が奏でられていた。大井町にゆかりのある７ヶ国の方々が参加されているとのこと。コラボレーションが楽しい。バーテンダー協会による屋台などをひやかした後、寄席の会場に向かう。入船亭扇遊師匠の今回の演目は「青菜」と「妾馬」。大井寄席に出るのが子どもの頃からの夢だったと笑わせ、あっという間に客席の心を掴んだ。「青菜」ではお屋敷のご主人に教わった隠し言葉を長屋で試そうとする植木職人の滑稽さを、「妾馬」ではお殿様の世継ぎを産んだ妹の祝いに駆けつける人情味溢れる兄を巧みに演じ観客を虜にした。

2010年08月30日

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田中家

「田中家」は大井町の東小路の中にある焼鳥屋。扉を開けるとコンクリート打ちっぱなしの床。僅かに物が乗るスペースを確保したカウンターは無数の傷がありながらもよく磨かれている。丸い座面のパイプ椅子が５つ。テーブル席は２筋あり、それぞれに８人ずつ座れる。カウンターに座ると瓶ビール￥550を頂く。ビールはキリンラガー。見上げると黒板と壁に所狭しとメニューが書かれている。焼鳥にとどまらず、一品料理も充実している。驚くのは魚の豊富さだ。サバ味噌煮、ミガキニシン焼き、鰯刺身、秋刀魚塩焼き、シメサバ、鮪赤身、ホヤ酢、鰹タタキなどがずらり。毎日これだけの品を揃えているのだろうか。私はガツ塩焼き￥330（３本）を注文。ガツは辛味噌と共に出て来た。ガツの合間合間にニンニクの芽が刺さっている。スパイシーでいい感じだ。テレビでは高校野球が映し出され、時折快音が聞こえ歓声が上がっている。少しずつ陽が傾いてゆく。

2008年08月13日

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あさま

「あさま」は京浜急行線立会川駅のそばにある寿司居酒屋。青物横丁から旧東海道を２駅歩いて辿り着いた。駅前の商店街からふと目をやると瞬く赤提灯が私を呼んでいる。すうっと暖簾をくぐり、横引きの扉を開ける。カウンター７席。目の前はショーケースと生け簀。常連らしいお客さんたちが談笑していた。私はカウンターの端に座り、生ビールを頼み一息つく。テレビでは北京五輪の中継。話題は五輪と花火を往復している。お通しは筑前煮。２階の座敷から賑やかな声が聞こえてくる。どうやら宴会らしい。思ったより広い造りのようだ。何かお造りしましょうかと板前さんに声をかけられ、刺身の盛り合わせを頂くことにした。６点盛りの刺身は実に美しく、喉が鳴った。惜し気ない肉厚の刺身に舌を蕩かせ、頬は緩んで仕方がない。勿体なくて日本酒に切り替え緩くやることに決めた。熱々のおちょうしが運ばれて来るともうそれだけでいい気持ちだ。散歩の後の贅沢な時間。締めて￥2900也。

2008年08月11日

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のんぼ

「のんぼ」は大井町にある中華料理屋。土用丑の日で鰻を食べようかと思ったが、さすがにどの店も混んでいる。それでは気分を換えて焼鳥でもと歩き始め、あと一歩で焼鳥屋というところまで来て足が止まった。どこから見ても間違いなく中華料理屋の店先のメニューに本日の魚の文字。首を傾げながらも扉に手をかける。長く伸びる朱いカウンター。ご夫婦だろうか「いらっしゃいませ」と気持ちのいい声がかかる。カウンターに座り、店の中を見渡す。ラーメンやチャーハンといったメニューの合間に鯵刺身、〆鯖、鯖味噌煮、マゴチ刺身などの目を疑うメニュー。ちなみに東京ラーメン￥600、冷し中華￥850、五目チャーハン￥780、中華丼￥900、レバニラ定食￥850といった具合。それにしても気になる魚メニュー。これはいくしかない。私はビールの小瓶と鯵の刺身を頂くことにした。皿の上に盛られた鯵は大振りで美しい。私は中華料理屋の涼しい店内で一人鯵の刺身に舌鼓を打った。締めて￥850也。

2008年07月24日

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酒仙道場

「酒仙道場」は大井町駅東口の駅前通りにある居酒屋。三連休中に行われた東小路祭でお世話になった方々にご挨拶に行こうと仙台坂でバスを降り、珍しく路地に入らず駅前通りを歩いていた。時と共にいい色に褪せた暖簾が誘うように揺れている。まずは喉を潤そうと暖簾をくぐり、横引きの扉を開けた。女将さんが一人笑顔で迎え入れてくれる。Ｌ字カウンター、テーブル席、小上がりがあり、入口の印象より中がぐっと広い。20人は入れるだろうか。カウンターに座り生ビールを頂く。暑いですねと女将さんに声をかけつつ、カウンターの上に用意されたつまみを眺める。いくつか並べられた皿の上には枝豆、山芋の千切り、マカロニサラダ、野菜の煮物、煮魚などが少しずつ盛られている。メニューを見るでもなく、私はしらすとオクラの和え物を選んだ。タイミングよく他のお客様がいなかったので、女将さんとひとしきり世間話をしながら喉の渇きを癒した。締めて￥900也。

2008年07月23日

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かぶら屋

「かぶら屋」は蒲田の西口にある立ち飲み屋。駅を降り東急プラザに向かう右手の路地にある店だ。店に入るとまず気持ちのいい声がかかる。厨房に対面するカウンターとドラム缶を利用したカウンターが９つ。壁面にも小さなカウンターが２つある。天井が高く開放的な雰囲気が漂っている店である。。天井から吊り下げられた電球も店内を明るく見せている。食堂にあるようなショーケースの中には、冷奴、冷やしトマト、塩辛、赤蕪漬け、お新香などが並んでいるのが見てとれる。各カウンター、壁面にもシンプルで見やすいメニュー。レモンサワー￥300と黒おでんの昆布￥80と黒はんぺん￥100を頂く。おでんは串に刺さっていて昆布は３巻、黒はんぺんも大振りだ。実にいい味を出している。何より店員さん達の威勢のいい声が気持ちいい。いらっしゃいませだけでなく、注文をもらう度にしっかり声が出ているのがいい。締めて￥480也。最後におでんが美味しかったと声をかけると「おでん美味しい頂きました～」と店内に声が響いた。

2008年06月05日

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権兵衛

「権兵衛」は京浜急行線の蒲田駅近くの柳通りにある居酒屋。小さな入口には煮染めたような暖簾が揺れている。小窓から店の中を覗くとちょうど外を見ていたママと目があってしまった。当然のごとく店に入る。カウンター８席。テーブル席２席。カウンターに座り、まずは日本酒を頂く。コップに溢れんばかりのサービス。ありがたく口を近づけ頂戴する。お通しはわかめがたっぷり入った玉葱と魚の和え物。常連さんが多くほとんどが顔見知りのようだ。長い時間を共にしてきた安心感のようなものが漂っている。ガスコンロの上の煮込みの鍋が気になり、焼き物にするかしばらく悩んだが、やはり煮込みを選んだ。じっくり煮込まれた煮込みががっつりお椀で出て来る。シシトウの焼けるいい匂いをかぎながら、煮込み一杯を食べ終わる頃には額に汗が浮かんでいだ。エアコンを切って扉が開け放たれるとすうっといい風が入って来た。汗を拭き拭きお会計。締めて￥850也。

2008年05月26日

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斉藤酒場

またしても急に思い立って、大崎から初めての埼京線に乗る。向かうは十条「斉藤酒場」。駅に降り立ちロータリーをわずかに右に進み路地を覗き込むと、創業昭和三年と染め抜かれた紺地の暖簾が揺れている。正しく昭和な酒場である。暖簾をくぐって店先に立つとちょうど席を立つ方があってすぐに席を確保出来た。不揃いのテーブルが並ぶ店内では知らぬ者同士が肩を並べ思い思いに酒を飲んでいる。お通しは韮。まずは冷や酒と奴を頂く。奴は硝子の器にテンコ盛り。輪切りにスライスされた胡瓜の上に生姜が乗せられて出て来た。テーブルの上にはアルミの灰皿と箱入りのマッチ。見渡せば懐かしいビールのポスターが何枚か貼られている。壁のメニューを眺めるとポテト野菜サラダ￥200、串かつ２本￥220、カレーコロッケ２個￥220がウリらしいことがわかる。せっかくなので酒をおかわりし、串かつを頂くことにした。串かつはボリュームがあり、玉ねぎの甘味もいい感じだった。ゆるく時間の流れる酒場。締めて￥790也。

2008年05月21日

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宇ち多゛

急に思い立って京浜急行線の上りホームに向かった。京浜急行線は都営浅草線、京成線とも繋がっていて実に便利だ。便利過ぎてたまに寝過ごし、とんでもない駅で目覚めたりするわけだが、それはまあよしとしよう。昨年デビューして以来まだ一人歩きをしていなかった立石に行ってみようと思った。昔ながらの商店街が変わらずに活気があるこの街の空気が好きだ。昨年来た時に行くことの出来なかった「宇ち多゛」に向かう。満席で行列が出来ている。最後尾に着いたがほどなくして順番がまわって来た。人差し指を立てると奥から二番目とテーブル席に通された。相席は当たり前。手前の方に席を立って頂き奥の席に潜り込む。梅割りと煮込みをもらう。正にモツだけのモツ煮込みだ。こってりとした味噌味で酒が進む。調子に乗って飲むと立てなくなりそうなので今日は一杯一品と決めた。次から次へと客が出入りするのに落ち着いた空気が流れているのは、目配りの行き届いた店員さん達のおかげだろう。次は焼き物を頂いてみようか。締めて￥360也。

2008年05月20日

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なか村

「割烹なか村」は大井町にある青森銘産料理の店。のぼり旗には活魚料理の力強い文字がおどる。軒下には河豚提灯。横引きの扉を開けると民謡のかかる明るい店内。カウンター10席。テーブル２席。まずは生ビールを頂く。渇いた喉にしみる。壁には写真付きのメニューが貼られていて、初めて来ても注文がしやすい。常連さんは季節の味を楽しみに来ると聞く。最初に山菜天ぷら盛り合わせ￥1280を頂く。アスパラ、つくし、こごみ、うど、タケノコ、せりなど春の味を堪能。活貝三点盛り￥2500は、ほっけ、ほたて、つぶ。のれそれ刺身￥680、稚あゆ唐揚げ￥580、ほたるいか￥480も続けて頂く。人数のせいもあるが箸が止まらない。こごみピーナッツだれ￥530、ふきのとうバッケ味噌￥530、たらの芽ごまだれ￥630。唸る唸る。酒はお福荒走り純米吟醸無濾過生原酒。飲み干して月山へと移る。じゃっぱ巻き￥680と葉わさび￥530で〆。贅沢な時間を過ごした。

2008年04月09日

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八幸

「八幸」は大井町の線路沿いからわずかに離れたところにあるおでん屋。横引きの扉を開けるとおでんの湯気がふわりとあがるのが目に入る。カウンター10席。テーブル席３席。驚くことに厨房に３人が入っている。洗いものをしながらフロアを行き来している女性が１人。私はカウンターの中央に座り、まずは瓶ビール￥500を頂く。ビールはサッポロのラガー。お通しは玉子入りの揚げとほうれん草の煮浸し。優しい味がする。店内は木の温もりに溢れている。音楽は話し声を邪魔しない程度のジャズ。きびきびとした店員さん達の動きが気持ちいい。メニューにはおでんをはじめ、地鶏料理、魚、一品料理も充実している。本日のおすすめが黒板にぎっしりと書かれていて、その中から鳥レバ刺身￥550を頂くことにした。肉厚のレバーになますが付けあわされている。濃厚な甘味が口の中に広がるのを存分に楽しむことが出来た。じわじわと客が増えて来たので退散。次回こそはじっくりおでんといきたいものだ。締めて￥1380也。

2008年03月25日

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金色のしずく

朝から降り出した雪。ブルーグレーの空から舞う雪を眺めながらの通勤になった。珍しく赤い電車も遅れていた。白く塗り込められた埠頭は凍てつき、足がやたらに冷える。昨年旅した松江のしんじこ温泉駅の足湯を思い出しながら、仕事帰りに向かうは大井町。「いさ美寿司」で寒ブリと生牡蠣を握ってもらいつつ熱燗を頂いた。寒さからやっと解放される思いだ。続いてビストロに足を向けた。やはり熱燗が飲みたくてシェフお勧めの日本酒を頂くことにする。金色のしずくと名付けられた酒は実りの季節の稲穂の色を思わせる薄い黄金色。老化の原因といわれる活性酸素を除去する効果があるフェルラ酸（お米のポリフェノール）を多く含む酒だという。純米酒作りにこだわったという蔵元のこの酒はじんわりと胸を熱くする。〆サバのマリネをトマトと玉葱のソースで頂きながら一献。雪から雨にかわった外の景色を時折眺めながら、金色のしずくを味わった。

2008年01月23日

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大井町の夜景

ビストロの自家製ラー油をもやしで軽く味わった後、鯛めしがあるというので頂くことにした。少しかためのご飯が旨味を逃がさず、ほんのりとした香が食欲を刺激する。ご飯が美味しいとそれだけで幸せな気分になれる。続いてスタンディングバー「BRADIPO」でハートランドをゆっくり味わう。このバーでは若干の例外はあるものの何を飲んでも基本￥500。気軽に知らないお酒を楽しめるのが嬉しい。先日はタイの酒で思いがけなく足がふらついた。駅へ向かいながら最後にバー「Yacht９」へ。ビルの９階にあるこのお店はカウンターに座ると夜景が窓に縁取られた絵のように見える。よく見ると手のひらサイズの東京タワーも見える。視界を邪魔する金融会社の広告は10時になると明かりを消す。キラキラ光る夜景を見ながらミントジュレップとギブソンを頂く。大井町の夜景を背にバーテンダーは手間のかかるカクテルを無駄のない動きでさらりと出してみせた。今夜もありがとうと胸の中で呟く。

2008年01月08日

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なるき屋

「なるき屋」は大井町にある小料理屋。店内はまっすぐに伸びたカウンターに８席。その奥に６人掛けのテーブル席が２席ある。奥に行くほど広いお店だ。私は入口に近いカウンターに座り、瓶ビールを頂く。ビールはサッポロの黒ラベル。カウンターの上の黒い盆には箸が用意されている。メニューから焼き茄子￥400、ぶり大根￥400、かぶら蒸し￥600を頂くことにした。最初に出て来たのはぶり大根。いい色の大根は箸がすうっと通り、口に入れるとぶりの旨味がじわっと広がる。ぶりはぶりで骨まで噛めるぐらいだ。ご主人が密度の濃い蕪だと言いながら蕪をおろし始めると期待でわくわくして来た。次に出て来たのは焼き茄子。ふっくらとした茄子はよく火が通り甘味が引き出されていた。最後にかぶら蒸し。後から来たお客さんの注文を断っていたので、私がこの日最後のかぶら蒸しを頂いたようだ。実に優しい味。最後のひと匙まで心ゆくまで楽しんだ。締めて￥2200也。

2007年12月03日

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大徳川展

上野公園の東京国立博物館・平成館で行われている「大徳川展」にやっと行くことが出来た。徳川将軍家並びに御三家をはじめとして東照宮に伝えられてきた門外不出の品々など貴重な宝物300点余りが一挙に公開されるとあって連日多くの方々が足を運び、今月22日にはついに30万人を突破したという盛況ぶり。覚悟はしていたものの門の前にたどり着いたら80分待ちの表示。腹を括って日差しを浴びながら並んだ。「大徳川展」は徳川時代の成り立ちから終焉までを３つのテーマに分けて紹介している。「将軍の威光」では武器、武具など。「格式の美」では源氏物語絵巻、茶道具、能面など。「姫君のみやび」では華麗な婚礼調度や衣装などが展示されている。印象に残ったのは不気味なほど存在感のある徳川家康坐像、名刀正宗の妖しい美しさ、絢爛豪華な婚礼調度品や着物の数々、そして光圀所用のかの葵紋蒔絵印籠である。「大徳川展」は12月２日まで。興味のある方はお見逃しのないように。

2007年11月25日

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オリガノ

「オリガノ」は大井町にあるピザハウス。硝子戸から中の様子をうかがうことが出来る。扉を開けて中に入ると小さなカウンターとテーブル席が４つ。先客は飲みながら食事をしている２組。奥のテーブル席ではテイクアウトしようと腰掛けて待っている男性客。どことなく雑然とした店内が不思議な安堵感を醸し出している。お店の中にいるというよりは家庭のダイニングにおじゃましているといった雰囲気。私は４人掛けのテーブル席に座りメニューを眺める。ピザ、パスタ、グラタン、ドリアといったお馴染みの洋食メニュー。私はお勧めのナポリタン￥650を頂いてみることにした。ボリュームのあるナポリタンは予想外の細麺。具材はハム、玉ねぎ、ピーマン、マッシュルームに海老が乗るという贅沢なもの。家庭的な洋食屋さんでありながらアルデンテに仕上げられた麺と洗練されたパスタソース。懐かしい味を求めてくるとその意味では裏切られることになるだろう。

2007年11月17日

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幸龍

「幸龍」は大井町にあるカウンターだけのラーメン屋。若い店主が一人で切り盛りしている。ちょうど先客との入れ違いで入店することが出来た。常連らしい隣の客は期待していた一品が売り切れになったと聞いて肩を落としている。私は頭上のメニューを眺め、まずはシンプルなところからと醤油ラーメン「青龍」￥600を頂くことにした。その他に黒龍（黒豚骨醤油）、赤龍（つけ麺、ピリ辛豚骨）など味はまさに色々。身体にやさしいラーメンがうたい文句で、30種類以上の食材を使用したというスープは内側から身体を温めるとある。果たして出て来たスープは味わい深いものだった。行儀よく並んだ麺の上の具材は、厚みのあるチャーシューと太いメンマ、ネギ、そして海苔。スープは極細の縮れ麺によく絡む。チャーシューのやわらかさも見事。箸の進みが加速度を増す。次第にトッピングが邪魔になってきた。先に食べるものを食べてしまい、心ゆくまでスープを味わった。

2007年11月14日

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ブクステフーデ【後編】

ブクステフーデ没後300年記念トリオ・ソナタ集１＆２全曲演奏会の後編を聴いて来た。東京オペラシティの中の近江楽堂である。４月に行われた前編と合わせブクステフーデの「ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのための７つのソナタ」作品１、２の14曲全てを聴いたことになる。折しも台風の中。私は水をイメージしながら曲を聴いていた。雨雲がかかり降り出した雨が木々に降り注いで川となり、時には滝となって飛沫を吹き上げながら落ちてゆき、また川となり海に注ぎ荒波に飲み込まれて一つになる。やがて雨雲が去って日が差し込み穏やかな海の煌めきに気持ちが軽くなってゆく。そういった具体的なイメージを想起させるほどにブクステフーデの曲にはドラマがあると感じた。技術的なことは私にはわからないが、綾なす音のハーモニーは美しく心に響いた。２回のアンコールにも応えて頂き充実したコンサートだった。ヴァイオリン：桐山建志ヴィオラ・ダ・ガンバ：風早一恵チェンバロ：平井み帆

2007年10月27日

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大井町東小路祭り

ゴーヤ祭のスタートはぜひうちからと嬉しい一言。お祝いにとシェフがシャンパンを開けて下さった。ここは大井町。祭りという言葉の響きだけでどこかわくわくするものだが、今年はまたひとしお。ゴーヤ祭りの幕開けと共に東小路祭りに参加することになった。中心となる２店舗は路地を挟んで向かい合わせ。かたやフードかたやドリンクと仕切りよろしく18時には戦闘モード。恐ろしいほどの種類のフードを次から次へと作るシェフ。こちらも負けじと食べまくり、大量のアルコールを摂取して最後には身動き出来なくなった。思い出せるだけでも、もみじ、カボチャサラダに始まり、焼きそば、ジャガバター、塩モツ煮込み、お好み焼き、鶏肉と大根の煮込み、オムライス、豚肉しょうが焼き、ハツのソテー、レバーもカルビも確か頂き、最後は塩モツ煮込みのスープでラーメン。その全てが少量ずつとはいえ私の胃袋におさまった。これで￥2500オール。さらに協賛店のカラオケパブでアニソン＆昭和歌謡大会。楽しい夜だった。

2007年09月24日

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夢心

東京駅の八重洲南口地下街にある期間限定のスタンディングバー「吟醸バー蔵66」に行って来た。このバーは日本吟醸酒協会が運営するもので、吟醸酒の楽しさを実感してもらうための企画イベントである。全国から66の蔵が出品していてグラス１杯￥300～￥500で各蔵のよりすぐりの吟醸酒を気軽に飲み比べることが出来る。また地方の名産品を中心とした肴が用意されているのもうれしい。この日私が頂いたのは、北から【福島】夢心の純米大吟醸と斗瓶囲い、【栃木】東力士大吟醸、【岐阜】千代菊の光琳翔鶴原酒、【島根】環日本海純米大吟醸水澄の里、【山口】金冠黒松大吟醸錦、【熊本】純米吟醸熊本神力。この中で私の口に合ったのは、福島は喜多方の酒、夢心。香も味もふくよかで気持ちがいい。ネーミングも素敵だ。旅心が疼く。この名前は夢枕に神様が現れ受けたお告げによるものだとか。「吟醸バー蔵66」は10月24日（水）までオープンしている。

2007年09月22日

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しなの

「しなの」は大井町にある家庭料理の店。磨りガラスの横引きの扉を開けるとカウンターの他にテーブル席が２つ。あわせて10人ほど入れるだろうか。入口に近い席で先客と共に話に興じていたのが女将さんらしく、驚いた顔をしながら「何か」と尋ねた。私が客だとわかると席を立ち厨房へと移る。カウンターの中央に座り、ホワイトボードに書かれた今日のメニューを眺める。金額の表示はなくシステムがわからない。女将さんに聞くとビールはサッポロの黒ラベル、お通しが付いて￥1000だという。ではそれを頂きましょうと告げると愛らしいお盆に乗せて持って来た。お通しは里芋、人参、烏賊の煮物。時が堆積したような店内。キリンの背最寄に似た石の床を見つめぼんやりしていた私だが、煮物に箸をつけた途端目が覚めるような思いがした。母の温もりを感じる味だった。店を出る時に美味しかったですと頭を下げるとふくよかな女将さんが目を細めて笑った。

2007年09月20日

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和柚庵

「和柚庵」は大井町にある居酒屋。ちょうど看板が出るタイミングで店の前を通りかかった。いいですかと尋ねるとこれからメニューを書くところですが待てますかと言う。構いませんと応じ中へ入る。先客あり。カウンターとテーブル席で18席ほどか。まずは生ビールを頂き、マスターがメニューを筆で書くのをぼんやり眺める。緩い時間が過ぎて行く。造りつけの棚には焼酎のボトルと様々な器が並ぶ。カウンターに瑞泉の瓶があるのもいい感じだ。メニューは先に来たお客さんから順番にまわされた。穴子と小松菜の焼き浸し￥780とずいき煮物￥500、焼き海苔と山葵￥500を頂く。ずいきは柚子風味が爽やかに香る逸品。もはやビールではないだろうと冷蔵庫を眺め黒牛の古酒を頂くことにした。華もあるが含むところの多い味わい。穴子と小松菜の焼き浸しは繊細な味。つゆの一滴まで残さず頂いた。海苔と山葵でいつまでも飲んでいられそうだ。締めて￥3400也。

2007年09月14日

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しげちゃん

「しげちゃん」は大井町のゼームス坂通りにあるもつ焼き屋。「金陵」の文字に惹かれて暖簾をくぐる。床も壁もコンクリートの打ちっぱなし。カウンター５席、テーブル席にあわせて20人ほど座れるだろうか。厨房はカウンターと同じ高さで店主との距離が驚くほど近い。金陵￥300は常温でお願いした。小さなヤカンとお猪口が出て来る。なかなか風情があるものだ。生ビールはなく、瓶ビールは全て大瓶。それでもスーパードライ、一番搾り、クラッシックラガー、サッポロ黒を揃えている。もつ焼きは一皿三本￥360。れば、はつ、たん、なんこつ、かしら、しろ、がつ、長ネギ、ししとうから選ぶことが出来る。私はしろ、がつ、たんを塩で頂いた。肉と肉の間には玉葱。玉葱の甘さと共に肉を味わった。定番の一品料理が盛り沢山。気がつけば男性客ばかりの店内。帰り際にマスターに香川出身の方か確認したがそうではないらしい。締めて￥660也。

2007年09月13日

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なかね

「なかね」は大井町にある食事処。建物は古く緑青が浮く私の大好きな看板建築。吸い寄せられるように紺地の暖簾をくぐる。カウンター６席。テーブル４席。カウンターは既に満席だ。一人だと言うとテーブル席の女性がよかったらと相席を申し出て下さった。なんとか着席して瓶ビール￥520を頼むと納豆が出て来た。小粒の納豆に山芋の千切りとにらと海老が入る。なんだか得をした気分。自然に顔が綻んでしまう。厨房には親父さんと女性が二人。えだ豆￥350、冷奴￥￥150、冷やしトマト￥250といった居酒屋定番の一品料理から、ご飯ものまでメニューは充実。食事にしようとメニューを眺め、まあじ開き￥260とライス￥180、みそ汁￥150を頂くことにする。今日のみそ汁はあさり汁だという。これまた嬉しい。あじは背骨だけ残し、少し多めのご飯もあさりがごろごろ入ったみそ汁も綺麗に頂いた。締めて￥1210也。

2007年09月11日

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釣り仲間

「釣り仲間」は大井町のゼームス坂通りにある海鮮居酒屋。紺地の暖簾をくぐるとすっきりとしたカウンターが奥に伸びている。カウンターのみ12席。厨房と客席が同じぐらいの広さで調理に必要な快適なスペースが確保されている。まずはビール。サッポロ大瓶が￥500だ。お通しはあさりと三ツ葉の卵とじ。冷製だが体の休まる味。カウンターには飲みきりのボトルが並ぶ。店名と同じ名前の芋焼酎は￥3000だ。私は壁一面に飾られた魚拓を眺めながらビールをぐいとやる。釣りはご主人の趣味らしい。真鯛、黒鯛、平政、ひらめ。見ていたらどうしても刺身が食べたくなってしまう。メニューの中からあじ刺￥700を頂くことにした。魚は女将さんがさばいて下さる。刺身はとにかく甘い。口の中ですうっと溶ける甘さだ。聞けば観音崎沖のあじ。あまり市場に出回らないものだという。ありがたい話だ。旬の魚を味わいたいと思ったら…選択肢の一つにこのお店を加えたい。

2007年08月31日

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勝手に飲兵衛ラリー＠大井町

たいていの場合事態は思わぬ方向に向かう。まだまだ暑い宵の口。待ち合わせはラオックス。まずは「武蔵屋酒店」で角打ち。頂くビールに喉が鳴る。つまみに食す胡瓜にうなる。みずみずしい。あまい。うまい。下戸な仲間もソフトドリンクで乾杯。それから訪ねた「いさ美寿司」。まだ癒えぬ渇きにビール。軽い刺身の盛り合わせ。身も心も涼やかなる幸せ。Ａに向かえばタイミングよく入れ替え。ワインはダブル。今日もシェフの腕が冴える。中抜けのリフレッシュタイム。「肉のまえかわ」前。ふと見れば、何故か野毛で見かける顔が並ぶ。わずかばかりの立ち話。続いて向かうはＹ９。頂くのはジンライム。寛ぎのオフタイム。加速する酔いにまかせＧの前まで行くも店主不在。せっかくだからと新規開拓。その名は「BRADIPO」。カウンターだけのスタンドバー。ドリンクはオール￥500。気がつけば鈴なりの人なり。ここは大井か野毛まちか。溶けて流れりゃみな同じ。

2007年08月15日

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軍鶏チュー

「軍鶏チュー」は大井町にある焼鳥屋。Ｌ字のカウンターと小さなテーブル席。間接照明の柔らかい光に包まれ落ち着いた雰囲気だ。まずは生ビール￥490を頂く。お通しは山芋。擦りが粗く食欲を刺激される。さつま軍鶏の串焼きは、ぼんじり￥260と皮￥220から頂いてみた。噛むとじんわり舌に味が染みてくるぼんじり。全面がパリパリの皮は食感も味も素敵だ。カウンターの中には男性二人。メニューの表裏にそれぞれ、店長スギヤマのおすすめ・シェフタケウチのおすすめが載っている。軽いつまみから食事まで盛りだくさんである。飲み物の種類もなかなか素晴らしい。焼酎は芋、麦、米、蕎麦、栗、昆布、とうきび。それぞれショット価格とボトル価格が表示されている。皆さんどれだけ飲むのだろうか。壁にピン止めされた紙にはこんなひとこと。「13人中７人がわりかしおいしいと答えたというウワサもある伝説の串焼き酒場」。締めて￥1270也。

2007年08月07日

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Neon Fish

「Neon Fish」は大井町にあるバー。日頃行くエリアを離れ、線路を挟んで反対側にやって来た。OURS INN HANKYUの周辺を歩き奇妙な雑居ビルの前に立つ。路地を覗くと袋小路の中にお店がある。「一番奥でやっています」と看板を掲げている。なるほど隣りは空き地で野放図に緑が夜空に向かって伸びている。造りは昔ながらのスナック風。バーと書いてあるのを確認して扉を開けた。カウンターの中に女性が一人。入口に近い席を選びビールを頂く。最初に出されたのがデラウェア。お通しだろうか。カウンター８席。壁一面がボトル棚になっているのだが、あるのは全てミニチュアボトル。聞けば趣味で集めているという。700本以上あるというから驚きだ。中にはソースや味の素まで。カウンターの上にある普通のボトルがやけに大きく見える。ビールの後はベルモット＆ライムとグレビ。一人でも楽しめる空間。締めて￥2300也。

2007年08月03日

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カクテルＧ

常温の日本酒に始まる宵の口。丑の日があけたとはいえ込み合う店内。鰻の鰭に舌鼓を打ちながら緩くやりはじめる。店をかえ夏野菜の冷たいスープを頂きながら白ワインをダブルで２杯。待ち人来たるで乾杯はビール。二人で食べるのだからとお勧め料理を総ざらい。大根とキャベツのねぎみそ、じゃがたまごサラダ、大山鶏胸肉のロティ、自家製パンとチーズ盛り合わせ。最後は山羊のブルーチーズを分け合った。さらに店をかえての仕上げ。まずは泡盛で勢いをつけ、ハイボールで渇きをいやす。連れがボトル棚から見つけてしまったアブサンを飲む。喉が焼け、胸を焦がしながらも加速し始めた酒への思いは絶ちがたく駆け出した勢いは止められない。ラスト１杯はカクテルＧ。ボンベイサファイアと赤玉ポートワイン、バーボンはオールドクロウだったろうか。他にも何か加えていたようだが詳細は不明。連れは飲み切れず私が頂く。電車を乗り換えるはずがさらに寄り道…（フェードアウト）夏の夜は長い。

2007年07月31日

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IMPRO JAZZ BAR

「IMPRO JAZZ BAR」は、大井町にある小さなジャズバー。扉を開けるとすぐにマスターの顔。少し引き気味にいいですかと問うと奥へ案内してくれた。入口は狭いが中はその割に広くテーブル席がある。学校で生徒が使うような椅子と折りたたみ椅子、あわせて６席にはなるだろうか。ビールを頼むと種類があるというのでメニューを頂いた。驚いたことに27種類ものビールがあった。日本、アメリカ、イギリス、ベルギーもの等。￥500～￥1000の範囲内だ。シングルモルトも￥600～と良心的。冷えているものでお勧めを聞くとアンカースティームというアメリカのビールが出てきた。流れているのはPHIL WOODS。狭い空間を上手く活かしてボトル棚やレコード盤、ＣＤのラックを作っている。床はコンクリートの打ちっぱなしだが、壁面や天井にはアーティストのポスターやチラシ。小型な扇風機が懸命に首を振り空気を撫でていた。平日のみ営業。

2007年07月26日

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いさ美寿司

「いさ美寿司」は大井町の東小路の入口にある立ち食いの寿司屋。１階はカウンターのみたが、２階席があるようだ。カウンターの中には童顔の大将。ビールを頼むと缶ビールが出て来た。スーパードライ。常連らしき男性客は煙草の灰を無造作に床に落としている。「むら上」でも目にした光景だがなかなか慣れない。だが、よくみれば灰皿などない店内なのだ。今日のお勧めが書かれたホワイトボードから太刀魚を頂く。バーナーで軽くあぶった皮のわずかな苦みと身の甘さに舌鼓を打つ。隣りの客は実に美味しそうに栄螺を食べていた。さらに鮪を選べば肉厚の赤身。鯵の下処理は素早く鮮やかで見る目も楽しい。。最後に頂いた穴子があぶりだったのがわずかにフェイントではあったが、シャリのあたたかさを不快に感じさせないネタと技に魅せられた。締めて￥1840也。

2007年07月19日

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おだか

「おだか」は大井町にある焼鳥屋。磨りガラスに人の影がないのを確かめて暖簾に手をかけた。横引きの扉を開き店に入る。カウンターに６席と小さなテーブル席がひとつ。親父さんがいらっしゃいと一声。奥に常連さんらしき男性客。まずは酒￥300を頂く。焼鳥は一串￥100から。かしら、しろ、レバーを塩で頂くことにする。紀州備長炭使用と札がかかっていた。炭火で焼かれた肉はほんのり甘い。バックカウンターには二階堂、白波と焼酎が並ぶ中、何故かフォアローゼスがある。親父さんは釣り好きらしく常連さんとの話に花が咲いている。店の奥に一品料理のメニューが貼られていた。焼鳥以外のメニューもかなり豊富だ。冷奴、おしんこといった定番のつまみの他、茄子味噌、あじたたき、などと共に生ハムサンドやカツサンド、カニクリームコロッケ、スパゲティーボンゴレといった洋食メニューまであるではないか。油断のならない焼鳥屋である。締めて￥600也。

2007年07月10日

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むら上

「むら上」は大井町にある立ち食いの鰻屋。コの字のカウンターの中に親父さん、その親父さんに隠れるように女将さんがいた。まずは酒￥250を頂く。親父さんがやかんからコップにぐいと酒を注ぐ。しっかりおまけ付きなのがうれしい。カウンターの何箇所かにトレイと七味の入った皿が置かれている。トレイはわずかに傾斜がついていて、上に串、下にタレがある。親父さんが適当に投げ入れ、客はそれを適当に取って食べる。最後に串の本数を数えて精算。串はうなぎ￥150、ひれ￥150、あたま￥100。値段の違いは串の頭で見分ける。酒は黙っていれば熱燗、言えば冷やもある。酒の他にはビールの小瓶￥300しかない。それでも小瓶を頼むとジョッキに移し替えてくれる心遣いがにくい。店内のそれだけが何故か新しい扇風機が頑張って首を振っている。入れ代わり立ち代わりお客さんは引っ切りなしやってくる。三種一串ずつ食べ酒一杯で￥650。なんと幸せなことか。

2007年07月06日

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Ｇ

「BAR G」はやはり迷路のような路地の中にある小さなバーだ。目立ったネオンサインや看板らしきものはなく、たいていの人は通り過ぎてしまうだろう。あるいは視界に入っていてもそこがバーだとは思わないかもしれない。カウンターのみのお店。４人も入ればいっぱいだろうか。奥の人が外に出るには手前にいる人が席を立たなければならない。お店というよりはマスターの家に遊びに来たといった風情。所狭しと様々なグッズが並ぶ。天井も例外ではない。店内には脈絡なく曲がかかっている。緩やかな空気だ。ハブ酒のミニボトルを見つけたので試しにオーダーしてみたが、売り物ではないと断られた。アルコールはオール￥500。まずはスコッチでハイボール。続いて忠孝をロックで頂いた。このバーを始めるまでは寿司屋にいたというマスター。500回ぐらいこの店に来てくれたら握ってあげるよと笑う。猫好きで以前は２階に猫が住んでいたとか。とりとめのない会話を楽しみ時間を忘れた。

2007年07月05日

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Bistro A

迷路のような路地の中にある小さなフレンチバー。一日目の最初に頂いたのはビールの小瓶￥500。扉を開け放ち自然な風を受けながら、私の気持ちも開いていく。ガスパチョ￥350とレバートースト￥200を頂くことにした。野菜の旨味を引き出したガスパチョと濃厚なレバーペーストについつい酒が進んでしまった。二日目はグラスワイン￥300の白からスタート。まずはビシソワーズ￥350を頂く。余計なものを一切使わずジャガ芋と玉葱だけで作ったというビシソワーズは、クリーミーかつ濃厚。丁寧に作られていて、舌にざらつきは全く残らない。ワインのお代わりを頼み、マグロブツ￥350を頂く。鮪の筋のある部分をたたき、夏野菜を添えてオリーブで和えている。飲み物、前に食べた物などによって味を微妙に変えているそうだ。小さいお店ならではの心配り。その日の仕入に応じて前菜、肉料理、魚料理の他、デザートももちろん手作り。この店に辿り着けたことに感謝したい。

2007年06月29日

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正しい朝定食

通勤途上の散歩を終えて旧東海道沿いの食堂に入る。通りに面してひさしよろしく暖簾が出ているが、店の看板はない。入口の右手にはショーケース。お持ち帰り用だろう、おにぎり￥90と赤飯のパック￥320が並ぶ。扉を引いて中に入るとテーブル席が４つ。床はコンクリートの打ちっぱなし。造り付けの棚はいい色に焼けている。厨房は壁を隔てた奥にあり、小窓からわずかに中の様子がうかがえる。私は朝定食￥500を頂くことにする。焼き魚、生卵、焼き海苔、おしんこ、ご飯、味噌汁のセットだ。本日の焼き魚は鮭。味噌汁の具はわかめと玉葱と豆腐だった。その他、メザシ定食￥650、目玉焼き定食￥600、カレイの煮付け定食￥700、納豆定食￥500、コロッケ定食￥650、さばの塩焼き定食￥700などメニューは充実している。後ろの席からはプシュッと缶ビールを開ける音が聞こえてくる。夜は単品のメニューに酒もいいだろう。

2007年06月22日

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水鶏

「水鶏（くいな）」は新橋栄通りの路地の中にある居酒屋。看板の明かりが消えていると思ったら、思い出したように明るくなる。魚籠のような形をした提灯に灯は点っていた。魚の店のうたい文句。黒板に白墨のメニューを掲げている。メゴチの天ぷらの文字に入店を決意。横引きの扉を開けるとＬ字のカウンターに10席ほど。奥に座っていたのが親父さんらしく声をかけて来た。「うちにあるのはメゴチの天ぷら、刺身、スープが出て終わり。以上。」私が頷く間もなくもう作り始めている。日本酒を熱燗で頂き、ちびちびやり始める。お通しは鶏の皮の山葵和え。メゴチの天ぷらは揚げたてを塩で頂く。私の好きな骨煎餅付き。次に出てきた刺身盛り合わせは驚くほど豪華だった。天然のヒラマサ、シコサシ、烏賊、白子、白魚、水蛸、海老、ホタテ、タチウオ。ついつい２本目の熱燗。創業38年になるという。最後はつみれ汁。おかわり自由だそうだ。満腹満足。締めて￥3700也。

2007年02月22日

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おきみくら

「おきみくら」は青物横丁にある居酒屋。伊豆七島の酒と魚が売りだという。エレベーターで３階にあがると小さな入口に暖簾が揺れる。中に入ると、夏休みの自由研究に取り組む子供のような気持ちになる。どこかなつく懐かしい教室の匂い。窓際に４人掛けのテーブル席が４席。フロアの中央に６人掛けのテーブル席と８人掛けのテーブル席がある。まずはエビスの黒を頂く。棚の上に飾られたカヌー。厨房の前に設けられた焼酎棚にはずらりと島酒が並ぶ。焼酎バイキング１時間￥980というコースがあり、約80種類の焼酎を味わうことができる。当然のごとくコースに入る。初めはちょうちょうさん（長崎／芋）。つまみにあしたばの天ぷらと島ずしを頂き、さくゆり（利島／米）を選んでチェイサーももらう。さくゆりは芋より香りが強く癖があるが、時間が経つと甘い香りがたってくる。あしたばの天ぷらを青ヶ島の塩で頂く。続いて亀太郎（甑島／さつま芋）。最後はコリコルアグリコール（南大東島／サトウキビ）を頂いた。

2006年08月19日

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寿司三昧な築地

築地といえば寿司である。昨年同様これから人様のお宅におじゃまして宴会だというのに、やはり寿司屋に行ってしまう。場外を隈なく歩いたつもりだが、昨年行った立ち食いの寿司屋は見つからなかった。そこで大変熱心に道行く人に声をかける人生の先輩のいる店を選んだ。広いカウンターはコの字型で20人は裕に座れるだろう。まずは生ビール￥530を頂き、まぐろ、いわしといく。たいは塩で頂いた。こはだには美しい包丁技。もうこうなったら日本酒だ。嬉しいことに雪の茅舎があるではないか。さらに酔鯨を頂いて、大海老、甘海老といく。もう止まらない。ひらめ、芽ねぎ、かんぱち。日本酒も進み北の誉群集来、さらにさざ浪を頂いた。どこまで行くんだと我ながら不安になりかける。中とろ、ゆず胡椒、しゃこ、穴子、たこ。ふわふわの穴子に舌鼓を打ったのもつかの間、ついに胃袋が悲鳴をあげた。もうよしなさいって。宴会はこれからなのだから。

2006年08月15日

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野毛に行く、その前に

大井町駅行のバスには乗るものの、たいていは青物横丁で降りて京浜急行線に乗り、まっすぐに野毛に向かってしまう。一度ぐらい終点まで乗ってみようと大井町までやって来た。線路沿いを品川方向へ向かえば、そこは誘惑多い街。あまりの暑さに駆け込む「豊後屋」。生ビール￥300を一気飲み。当然の如く「大山酒場」で瓶ビール（大）￥560。つまみには、わかめ酢￥350ととりチーズ￥500を頂いた。落ち着いたところでさらに線路沿いを歩き、メリーさんお勧めの居酒屋でホッピーセットを頂く。氷が入っているものの９割は焼酎という正に致死量ホッピー。ちなみにホッピーは黒だった。この店のイチ押しはハラミ串￥500だというので頂いた。見事な焼き加減で旨味を十分に引き出している。マスターに勧められて食べた煮込みも美味しかった。煮込みは硝子の器に盛られ、白いスープは涼し気でさえあった。最後に頂いたのはジューシーなウインナー。流石に胃袋が悲鳴をあげ完食出来なかったのが心残りだ。満腹満足。それでは野毛に移動しようか。

2006年08月09日

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目白過激団見物への序章

せっかく浅草に来たのだからとどじょう屋へ向かう。東京では５軒ほどしかないというどじょうの専門店「飯田屋」。浅草国際通りの「公園六区入口」交差点を六区とは反対の方向に曲がるとすぐに大きな看板が目に入る。まずは入り口の待合場のような所で一服。下足番がおり、奥へどうぞと案内されて座敷に座る。大広間で全体が見渡せる店内は明け透けな気持ち良さがある。いわゆるどじょう鍋はどじょうが丸のまま入っているものだが、ぬきといって正に骨抜きになったどじょう鍋もある。両方を頼み、木枠にぎっしり入ったねぎを山盛り載せて煮る。その間にうざく、玉子焼きを肴にビールを頂く。築地の土産にと先日玉子焼きを頂いたが、その味に似て甘みの強い玉子焼きだった。鍋の割り下も比較的甘めで、ごぼうやねぎに割り下の味が十分に染みる頃には日本酒が欲しくてたまらなくなった。さて行きましょうと腰を上げると昼酒の酔いを足に感じた。

2006年07月30日

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目白過激団夏の祭り

KAZUのライブの時にチラシ配りをしていた、時限落語家集団「目白過激団」の夏の祭りを見に浅草へ行った。調度隅田川の花火大会と重なり、電車の中も駅構内も地上も人、人、人。落ちかける気持ちをどじょうですくい、初めての浅草木馬亭へ。開場前の楽屋に挨拶に行き、まだがらんとした客席の固い椅子に座って開演を待つ。プログラムの解説によると時限落語家とは、いつ爆発、消滅、聞けなくなるとも限らないカゲキでお馬鹿なおハナシ家とある。～本日のプログラム～「森の石松～抜き読み」（黒目）「●●汁臭い」（カミユ）「人情駅前ラーメン」（雲國斎）「舞胡蝶」（クリステヴァ＋香奈）「二階ぞめき」（魔羅黒）「ご延長」（ボーボワール）「尻貸し佐平次」（バタイユ）※プログラム中の伏せ字●はゴーヤによる。この目白過激団を率いる団長、目白バタイユさんははじめは浪曲師としてデビューしたそうだ。何やらやらかしてしまい調布署にごやっかいになったとか。懺悔寄席が何故か野毛で行われるというので、興味のある方は足を運ばれてはいかがだろうか。目白バタイユ懺悔寄席は８月７日（月）。うな丼ライヴとして野毛中央通り「一千代」で行われる。申し込み・問い合わせは目白過激団（03-3953-1237）へ。

2006年07月29日

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丸直

「丸直」は北品川の第三北品川病院の隣りにある定食屋。入口からは予想がつかない広さだ。カウンターは二筋に分かれ、右手に３席、左手に７席。入口からは右手だけしか目に入らないのでこじんまりした印象になっている。カウンターの先が厨房。正に鰻の寝床のように奥が深い。その細長い厨房を二人の男性が仕切っている。単品の惣菜メニューから定食メニュー、ラーメン、うどんに至るまで実にバラエティに富んだ構成だ。酒の肴につまむ人も多いのだろう。カウンターの奥にはいい顔色をしたサラリーマンがいる。私は迷ったあげくハンバーグ定食￥840を頂くことにした。ハンバーグにはトマト、胡瓜、キャベツが添えられ、わかめの味噌汁は丼で出て来た。さらにお新香付き。ご飯を半分にしたもののやはり満腹になってしまった。しっかり食べたい人にもいろいろつまみながら飲みたい人にもお勧め。ご飯を半分にしたため会計は￥785となった。

2006年06月05日

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北一食堂ふたたび

旧東海道を青物横丁から新馬場、北品川と歩く。かつての宿場町の面影を残すこの道が私は好きだ。細い路地には緑が溢れ、銭湯帰りのお年寄りが洗面器を小脇に抱えて首から下げたタオルで汗を拭う。魚屋のダミ声が響く。夕餉の時間だ。迷わず「北一食堂」へ向かう。今日はＵ字のカウンターの底に座った。目の前が厨房。Ｔシャツに半ズボンの旦那さんが厨房を仕切る。奥さんはお客さんに目を配っている。Ｕ字のカウンターの中は意外に広く、肉じゃが、ひじき、キンピラ等その日の惣菜が置かれた台と一抱えあるおひつが置かれている。私はあこうだい￥330、なすみそ￥150、半ライスとみそ汁￥220を頂く。相変わらず壁には手書きのメニューと品川宿を示すペナントが貼られている。営業時間の表示は夕食5:30～８時頃。この「頃」というのが逆に律義な人柄を感じさせ、ほほえましく思えるのだ。

2006年05月31日

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丸十食堂

「丸十食堂」はかつて京浜急行線の蒲田駅前にあった食堂兼居酒屋である。当時は三間分の間口があり食堂側と居酒屋側と入口が分かれていたのだが、食事時にも食事をする人の姿はなく、食堂風の大衆酒場といった様相をていしていた。現在は第一京浜沿いに場所を移し小綺麗な店に様変わりしている。カウンター６席、テーブル２席。二階は30人ほどが入れる座敷だという。まずは生ビール(中)￥450。お通しは冷奴だった。20年近く前に駅前の店に通っていたと話すと、女将さんが京浜急行線の駅前再開発事業によって移転するまでの経緯を話してくれた。日本酒(コップ)￥300に切り替え、煮込み￥350を頂く。酒は福徳長。なみなみと注がれる酒はおまけつきだ。以前の店では卓上コンロがあり、煮込みは各自で味付けしたものだ。酒はもっぱら２級酒だった。思い出と共に飲む酒は味わい深い。締めて￥1600也。

2006年05月15日

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洋食木の葉

旧東海道を京浜急行線沿いに青物横丁駅から南下し、鮫洲商店街で見つけた洋食屋「木の葉」に入ってみることにした。隣りの「すぴりたす」と肩を寄せ合うように建っているが、時を経たショーウインドーがその存在感をわずかに主張している。黒いカウンターに赤い座面の丸椅子が８つ並ぶ。メニューは洋食の定番、ハンバーグ￥750、生姜焼き￥750、海老フライ￥1000、ヒレカツ￥850、ポークソテー￥750、ビーフシチュー￥1200などが単品として並ぶ。ライスは￥150。その他カレーライス￥650、オムライス￥800など。迷ったあげくナポリタン￥600を頂くことにした。懐かしい太麺に玉ねぎ、ピーマン、ベーコン、マッシュルームが乗っている。アルコールはビール(中)、酒(松竹梅)、ウイスキー各￥600。わずかではあるがちゃんと、ちょこっとおつまみ￥300(ハムカツ、ポークフリッター、アスパラ)、お酒の友串揚げ５点盛り￥500なども揃っている。

2006年05月12日

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蒲田まで３キロ

仕事を定時で上がって品川駅東口行きのバスに乗ったのだが、何故だか急に歩きたくなった。ここからなら京浜急行線の青物横丁駅まで歩けるだろうと途中下車し、旧東海道を散歩することにした。隣りの駅、鮫洲まで歩いてまずは腹ごしらえと洋食屋でナポリタンを食べ、それでは続きをと歩き始めると「蒲田まで３キロ」という標識が見えた。特にそれを意識したつもりはないのだが、立会川、大森海岸、平和島と京浜急行線の駅を頼りに黙々と歩いた。各駅の駅前商店街だけは抜目なくチェック。立会川あたりはかなり魅力的な駅だ。いつもなら立ち寄るだろう駅前の立ち飲み屋、オール￥180の居酒屋などを横目に通過。旧東海道は、京浜急行線、第一京浜国道とほぼ平行しているのでわかりやすい道だ。日ごろ電車の窓から見る風景の中に自分がいるのはどこか新鮮な感じがする。旧東海道は私の大切な思い出とも繋がっている。大森町、梅屋敷まで歩くと蒲田駅はすぐだ。歩くスピードは加速していく。するとまたもや標識が。「川崎まで５キロ」…。いやいや、今日はもうやめよう。

2006年05月11日

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なかむら

「なかむら」は、京浜急行線青物横丁駅からＪＲ大井町駅に背を向けて歩くと、ジュネーブ通りと元なぎさ通りの交差点の右手角にある居酒屋。カウンター６席、テーブル２席。店の一番奥まで進みカウンターに座る。目の前のカウンターの中は人一人が通れる程しか幅がなく、その頭上にボトルがかろうじて乗るくらいの幅の狭い棚が作り付けられている。この棚はよく見ると実に骨太な大工仕事だ。ただ剥き出しにボトルを乗せているというのに、地震にもめげずボトルを落としたことは一度もないのだという。棚に並ぶボトルはチャミスル、鉄幹、さつま司。冷えた体をあたためようと熱燗を頂くことにした。酒は花の宴。伏見の酒だ。お通しは竹輪、こんにゃく、レンコンの煮物。壁に使用されている材木はわざと焼いた渋い焦げ茶。昔は小上がりだったというテーブル席の仕切りも欄間のような細工がありなかなか粋だ。もう一本。ついつい飲みたくなってしまう。笑顔が美しいママと楽しい時間を過ごした。

2006年01月19日

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田中屋酒店

大井町行の都営バスを八潮高校前で降り、京浜急行線青物横丁駅に向かうところを亀屋万年堂を目印に右折する。「てっぺい」「四万十」「浜田やしき」とお洒落系の居酒屋が並ぶ中、何故かそこに目がいってしまう。緑色のテントに「田中屋酒店」とあるので酒店には違いない。店は中央で仕切られ左側がガレージ、右側が酒店になっている。酒店といっても棚に申し訳程度の缶ビールや酎ハイ、おそらくつまみになるだろうと思われる鯖缶や鰯缶・ポテトチップスなどが並ぶばかりだ。角打ちには違いないのだが簡易居酒屋とでもいうべきかしっかり座席がある。店の中は賑やかだ。思いきって扉を開ける。酒は￥230と￥210の２種類。微妙な￥20の差は一級酒と二級酒の差だという。￥210のお燗を頂くことにする。常連らしき方々は皆さん紳士で、寒いから火のそばへと席を立って下さった。お勧め頂いた椅子に座り八重寿エルカップの熱燗で寛ぐ。素敵な社交場である。

2006年01月17日

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北一食堂

北品川に行きたいお店があるとＹ姉さんからメールを頂いた。丸の内にお勤めのＹ姉さんとは大井埠頭に勤務しているうちに会いたいと思っていた。いちもにもなく行きます宣言。京浜急行線北品川駅で待ち合わせをした。さあ行こうと歩き出せば旧東海道。すぐに目的の場所に着いた．それが「北一食堂」だ。Ｕ字のカウンターに12～13人座れるだろうか。Ｕの字の底に座るとトレイとお茶が出てきた。まずはビールとＹ姉さん自ら冷蔵庫から取り出せば（セルフサービス）、おばちゃんがあわててお茶を下げる。瓶ビール大￥550.-。ぶりてり焼き￥300、ほうれん草￥120.-、茄子味噌￥150.-、マカロニサラダ￥100.-を注文。メニューが実に豊富だ。ここではたと大事な人を忘れてやしないかとＷＭさんに連絡。言葉どおり駆けつけて下さった。さらにイカ大根￥150.-とニラ玉￥150.-を追加。幸せな夕餉のひとときであった。ランチ11：30～13：20、夕食17：30～20：00頃。微妙な時間設定も魅力的だ。

2005年12月08日

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