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今日、あの子は大好きな家を出ました。 昨日からずっと傍にいて、ずっと手を繋いで、撫でてた。 刻一刻と、温もりが消えて、硬くなっていくのが悲しかった。 でも、次第に硬さが弛んでいくのは、もっと悲しくて辛かった。 離れたくなくて、繋ぎ続けてた手から、残酷な程、時間とともに、あの子の身体が、朽ちて保たなくなっていく感触を感じてた。 それでも、もう二度と独りにしたくなくて、繋いだ手は放さなかった。放したくなかった。
最後に贈った言葉は「ありがとう」…本当にたくさんの物をもらった。あの子がいなかったら、今の私はいない。きっともっとワガママで自己中で弱い人間になってた。 今も心に引っかかってて、苦しい事は…病院で、たった独りで逝かせた事。淋しかったよね、帰りたかったよね、ごめんね。 私…いざという時、何の役にも立てないで…何のために、今の仕事続けて来たんだろ。 思い返せば、前兆があったのに、見逃してた。 対処できたハズなのに、できなかった。 最後に、帰れたはずなのに、帰れなかったのは、私の判断ミスにも一因がある。 悔やんでも、悔やみきれない… 心臓にトゲが刺さってるみたい…痛い │<< 前へ │次へ >> │一覧 │コメントを書く │ 一番上に戻る │ |
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