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![]() これがイタリア映画と思えないほど、堂々のドイツ映画の感触ではある。 ジュゼッペ・トルナトーレは「記憶の扉」('94)が好きだが、その系列に連なる秀作と言っていいだろう。あれこれ絶賛もしたい作品だが、ことにヒロインを演じるクセニア・ラパポルトがあまりにも見事に素晴らしい。 映画のキャッチコピーに『女は哀しみを食べて生きている』とあるが、哀しみなどということばでは洩れ過ぎ失われる、あまりに深く過酷な人生を体現した表現力である。 12年間に9回妊娠させられ、その子たちは堕胎も死産もあるかもしれぬが生存もあって行方知らず、その子を探すと以上にナチスの傀儡からつけ狙われていると思しきいま、逃げず屈服せず耐えに耐える人生の拮抗が凄絶を極める。 ただ、苦難というだけではない。その境涯によって屑折れても不思議でないその性格さえおのれの生を守るために、バランスにひずみを生じている、そんな女の圧倒されるようなギリギリの存在を示して余すところがない。 ロシア出身の女優というが、素晴らしい実力というべきだろう。もちろん周囲の役者陣のバランスも見事なものだが、クセニア・ラパポルト(覚えにくい名だが)「善き人のためのソナタ」のマルチナ・ゲデックとこれも好一対の、ナチスものというジャンルを想定してアンソロジーを組めば、必ず拾いたい仕上がりの最大の要因であることは言うを待たないだろう。 トルナトーレとしても最高作に位置づけたい、緊迫の、シニカルにして莞爾たる2時間ではある。 Copyright (C) 2009 Ryo Izaki,All rights reserved
![]() しかし気は失せてももう勝つんやないかと観るのが阪神ファンや。その辺のところが巨人ファンと違うところや。芯も骨もない強い時だけのファン、それが巨人親方日の丸ファンちゅうものやろ。 であっても、こち虎はそんな金があれば強いというような夢も希望もないチームに入れあげるほど、知性も理性も磨滅していないのだ。まあ少年時代にたぶらかされた無知蒙昧の巨人肩入れに過ぎぬから底は浅い。そんなことはまあ勝手にしやはれや。 問題は勝てぬタイガースの現状や。たまに出てきてすぐ決勝点を献上、そのまま故障選手になってしもうた藤川も、それを象徴しているようなもんや。 だが42歳が踏ん張ってくれはったやないの。坂本も沈黙させたやないの。2点の先取点じゃすぐひっくり返されるやろと、ファンも「ドキドキしてました」や。ところが次々と加点、5回などクリーンアップから連なって桜井まで加わる4連打やないの、これを見たかったんや。線香花火ばっかりじゃ華やかさがないがな。 オールスターと勘違いしとる先発ラインアップも顔色なくした思うたら、救援投手まで聞いたこともないような有象無象が出てきよって打ち込まれてたがな。あほくさいチームやなあ。勝てばいいというものじゃないのだ。勝ちに輝きが添えられていなくては価値はない。 シャットアウトやないの。11連敗も恥を知れやけど、偉そうなメディアを嵩に着て行軍することこそ恥を知れや。すこうし鬱憤が晴れたけど、お返しはこれからや! Copyright (C) 2009 Ryo Izaki,All rights reserved
![]() 手立てはただひとつ、青春の刹那性の魅力に尽きるのである。 刹那はいけないと云ったって、その刹那ができる意力も体力もその時期にしかない。まさしく青春と刹那性は不即不離で、もはやおとなが同じことをしようとしてもみじめな姿をさらすだけである。 そんな刹那の男女が、なおもその刹那を続けていくと、やがて実人生の壁に突き当たり食うにも事欠き、職にも事欠き、女は精神のバランスを崩し、死産も経験する。 だが映画が描くのはその悲惨への批判ではなくて、むしろ刹那を全うしていった男女の、刹那と実人生の対峙そのものを、天国、地上、地獄という構成で静かに提示する。 珍しくオーストラリアの作品で、まるでオルネラ・ムーティの美少女時代をほうふつとさせるアビー・コーニッシュがなかなかに魅力的。青春の輝きがいつまでも消えないほど、映画の中の不幸もまたはじくほどの魅力がなまなかではない。 男は28歳で急逝したヒース・レジャー、その事実を知れば、よりこの役柄は尖鋭ではある。 ちょいと見には自堕落男女の顛末記のように見えるが、そう見えながら若さという時期の青春のあくまで刹那の魅力と、その墜落を点綴しながら、ステレオタイプな若者批判を拒絶するかの視座も備えた出色の作品。 Copyright (C) 2009 Ryo Izaki,All rights reserved
![]() わが虎は横浜に8-4、ようやく新井さんが大活躍。6回お疲れの下柳が逆転を喰らい、すぐその裏同点というところが素早かったね。今岡久々(今季初?)タイムリー。続く7回に加点して後は盤石。渡辺-江草-ウィリアムス-藤川や。江草もポカが少なくなった。 新井さん4安打4打点、このところ調子が落ちた兄貴の代わりにこのくらいの獅子奮迅はあたりまえにしてもらわんとなあ。浅井のタイムリーも桜井の深ーい犠牲フライもまこと良き哉。 まあ横浜相手やからここらで貯金に転じないと、展望も開かれん。クリーン・アップもつながって危なげはなかった。本日ものぞき見をすると広島―巨人4回まで0―0のガップリ四つ。三つとも転がしたれ。広島新球場もいつか行くぜ。兄貴も新井さんもお世話になったチームや。虚塵に行かんところが選手のプライドちゅうもんや。髭まで剃ってのこのこ行くようでは男がすたる。 そういえば26日広島戦先発のジェン(鄭 凱文)6回零封、堂々たるもんやった。試合は継投したアッチソンが不調で負けはしたが、ようやく頼れる先発4人目や。こうして趣が変わるのがペナントや、もっとみんなで叩こうジャイアンツ、大男総身に知恵が回りかねぞい。 Copyright (C) 2009 Ryo Izaki,All rights reserved
![]() こち虎は珍しくハイヴィジョンで放送されて、元気のない広島相手とはいえ、滅多にない12-1の大勝。福原もようよう初勝利。立役者はあと3塁打があればサイクル安打だった葛城やろな。むしろ兄貴(無安打)以外で勝った珍しきワンサイドというとこやろ。新井はんまで2安打や。鳥谷も3割のせたしなあ。狩野も高率アップの猛打賞や。 こんな風にスミ1で終わらず加点していく、言うは易し行うは難しを実現してくれればトイレにもゆっくり行けるんやけど、ふだんはトイレにいっとる間に同点か逆転やから、こんな試合の時は頬も緩むなあ。なにしとんや!と怒らんでも済むし。わが家のいと愛しきニャンくんをみつめる想いとおんなじや。 安藤-能見-福原と、三本柱になるかといえば予断は許せないけど、少々の希望は出たかというところ。ようやく借金も返せたし、まだまだダンゴレースの一員やろけど、じわじわ巨魁を追い詰める楽しみもあるしなあ。そういつまでもわが世の春を謳歌させては中世のごとき暗黒や。噂では今日、台湾の鄭凱文がそのヴェールを脱ぐかもしれんいうこっちゃが、吉報にしてほしいもんや。 Copyright (C) 2009 Ryo Izaki,All rights reserved
![]() こち虎は待望、いま何が必要と言ったらこれっきゃない。完封投手や。4-0や。 モタモタイマイチを続けておった能見が少々コントロールはお粗末だったが、結果オーライや。プロ初完封思うたら2年ぶりらしいわ。記憶に残っとらんくらい完投さえ大昔やないの。 打てんなら零封しとけば負けはないんや。まあ幸先良く先取点は奪ったけど、追加点はやっぱりさほどでもない。 それでも前日、渡辺もウィリアムスもアッチソンも藤川も使っての延長やったから、中継ぎ抑えを休ませた功績、これが大きい。休みなく試合は続くからなあ。 鳥谷がようやく.296 狩野の.352が光るねえ。盗塁3もあるし、矢野の留守をよー埋めとるがな。兄貴.420はそれでも落ちてきた数字、その落ちてきたところを新井はん.194が埋めなくてどうするねん。赤星.254が盗塁7でリーグトップというのがあるけど、率はもうチョイほしい。不発弾に近いメンチ、今岡や。やっぱり新井はんしかおらんでえ。 ピッチャーは福原、藤田は相も変わらず危なっかしいし、石川や上園、それに岩田待ちや。久保は去年の金村とおんなじ感じで最終的決め手がないしなあ。その金村、小嶋それに久保田なんかどないなってるねん。いつ出てこれるんやろ。出ればほぼ心配の少なかった村山・小山・バッキー、江夏、今から振り向けばみな超人・偉人に見えるなあ。 あち餓鬼に3連戦3連勝という布陣にははるか遠いから、こわごわ見とらなあかんばい。 Copyright (C) 2009 Ryo Izaki,All rights reserved
![]() と、無聊を囲いつつも一応はのぞいてみるタイガース、相変わらず打てんねえ。メンチ登録抹消、昨年フォードの二の舞、このところ外人不作に明け暮れるなあ。 安藤が唯一の先発本領で辛抱のピッチング、いい加減、援護点あげたれよ、と檄を飛ばしていたら平野のボーンヘッドをきっかけに1点先に取られ、なにをしとんの緊張感ないなあ、とボヤキ節、それにしてもその1点がチャンスがありつつもすべて凡退でフイ。 見てられん状態にもはやウトウトこっくり、惰眠も貪る好機かとハッと目覚めさせてくれたんが40歳の桧山はんや。同一チーム3連敗だけはやめてほしいと、その願いもどんどんあきらめの境地やったところに、やっぱりねえ。若手も発奮せざるを得んワンチャンスの同点打。 若者文化は文化と言えんもんの方が多いだけに、いぶし銀は目立つことが少ないだけ大いなるいぶし銀や。 その後のリーリーフもえっちらおっちら窮地をよー逃れた。敵さんも貧打と言えばご同様、どっちもどっちあとひと押しがないまま12回、やるべき人がドンずまりに仕事をしてくれはったん。鳥谷3ランや。新井さんは5タコ。惜しいライナーすら打てる気配もなかったよ。 休みなく次は広島戦やけれど、共闘5チームがつぶし合いではなあ。興もイマイチの具合やねえ。でも見たいねえ、危なげのないピッチングとか、眼も覚める連打とか。 まだまだ今のタイガース、出来損ないの映画とおんなじや。 Copyright (C) 2009 Ryo Izaki,All rights reserved
![]() ヴァネッサ・パラディの娼婦が同じ娼婦に、わが子を孤児院に迎えに行って引き取ってほしいと頼まれる。ところが引き取ってその母親に渡す前に、その娼婦でもある母親は死んでしまう。ヒモらしき男がその母親が金を隠したとその息子を追っかけ、行きがかりの親切がアダ、宙に浮くその息子をどうするかというてんやわんやをそこはかとない交情で綴っていく、一見すさんだ生活でお疲れの娼婦が捨てるに捨てきれないその少年の純と、娼婦に残る純とが共鳴してゆく詩心が生むファンタジー。 寂しいなんぞというのも境涯からいえば当たり前の双方が、そんな感情をおくびに出すも恥ずかしい言わずもがなの境地を互いに感知し合っているのがもう当初の出会いからということでありつつ、いっさいのことばは封じ込められ、それでも相手の感情が手に取るがごとく虹の架け橋、夢のありかともなる背景の風物さえも借りてもたらされるポエジー。 おとなになるとついに帰らぬ詩心を、娼婦と少年の、寡黙でいながらすべてを透徹してしまう心の行く立て、それもあまり美し過ぎず、可愛過ぎもせずのこの二人ならばこそ、切実にも奏でられるある種えもいわれぬはかなさ、いとおしき感情、そこが見どころの、マイナスだらけの境涯から醸し出される麗しきフィーチュア。もって瞑すべしではある。 Copyright (C) 2009 Ryo Izaki,All rights reserved
![]() 負け越したのはヤクルト、巨人、その2チームがいま上位にいるわけである。まだそのくらいの単純な状況、巨人に少々勝たせ過ぎということはあるが、横浜以外は現状横並びと言っていいだろう。 勝負はこれからということだが、横浜戦は何といっても初戦で苦手三浦を叩いたのが大きいし、二戦目今季最高の出来というグリンを攻略したのも大きい。兄貴のおかげというも芸がないことだが、三浦に3ランの鳥谷や関本に打線の曙光が見えてきたところもある。 安藤が前回とは異なる安定したピッチングも早めの援護ゆえ、能見がようやく成長の後の、その成長を初めて示したのも初回に何とか先取点を許さなかったそれ故、さあ福原はどうする?というのが本日の試合だろう。 打撃ベストの1、2位が5割台の兄貴に続いた4割台の狩野が光るね。この二人を除いてレギュラー陣であとは.250にも達していない状況だったから、鳥谷、関本がその壁を越えてきたないし超えそうというところまで来ているのと、能見が3年越しの勝利の味、6回を零封経験など皆無だったピッチャーが経験値ができたというのがこれも大きい。 中継ぎ陣は相変わらず投げてみんとわからんという感じで、渡辺もアッチソンもウィリアムスも例年よりはるかに低レベル、いい時はめっぽういいけど、芸もなく炎上するのを見てると、安定感イマイチ、これは不安材料。投手陣の先行き次第がチームの浮沈事情やろな。 結局、直接金満腹満傲慢巨人を叩くしかないのが各チームの打開策ということになる。はやーく来いこい巨人戦や、それくらいが試金石。巨人戦でこそ目の色も変わるやろ。叩いてこそ曙光や。 Copyright (C) 2009 Ryo Izaki,All rights reserved
![]() 巨人が虚塵と化し、タイガースが勝利する日、わが心弾む日。ありがとさん。 だってね、野球もまた夢のひとつでしょ。それがいつもかも金満エリート球団が強くて夢が見れるわけないやん。虹もかかるわけあらへん。それでも夢が見れるとしたら、せいぜい極楽とんぼくらいなものや。 そんなわけでなあ、僅差とはいえ、こうしてやっとの思いで連敗脱出するのも木洩れ日の快感なんよ。優勝候補が優勝しないところにこそ、ドラマがあり映画があるのやんけ。 奇蹟ちゅうのんはなあ、巨人が優勝しないとこにこそあるんやで。メディアに騙されてはあかん。情報操作の一種や。極楽トンボのお祭りに過ぎんのや。 やっと3番が目を覚ましてくれはったん。5番は相変わらず、メンチもいよいよ期待薄やし、クリーンアップが打たんでどうなる?ちゅうとこやった。鳥谷も新井もまじめ過ぎるからなあ。どんなお仕事もまじめ過ぎると思わぬ陥穽に落ち込むもんや、ハーフ・シリアスでエエのんやで。兄貴のみが頼りではなあ。そうそういつもなあ、だからお立ち台は決勝点タイムリーの兄貴は遠慮して鳥谷ひとりやった。 おまはん方がやらんと永いシーズン乗り越えられんからなあ。兄貴の、そんな深謀遠慮や。 先発陣は当面だましダマシでも6回持ってくれたらあとはなんとかなるんよ。 失敗の確率も3分の1くらいはまだあるけど、久保-アッチソン-藤川と今日はこれも久しぶりに上手くいった。ことに2回を締めたアッチソン殊勲甲や。新監督も当面改めての実質的な戦力分析やろ。ゆっくりはしてられんやろけど徐々にや。 次は横浜や。横浜も少々目を覚ましてきたようやし村田も合流のようや。都合良く早めに当たった時の、巨人が相手にした横浜とは違うやろ。苦手三浦もおるしなあ。巨人の廻し者のきらいもあるから今のうちに叩いとかなあかん。巨人にも勝たな首位打者とホームラン王がいながら最下位というような記録を作ることになる、ということを教えたらなあかん。 広島やヤクルトを見習ってほしいもんや。今年もテーマは各チーム一丸となってお山の大将退治や。お山の大将の胎児になったら札束攻勢に負ける歴代軟弱選手みたいなもんや。 Copyright (C) 2009 Ryo Izaki,All rights reserved │<< 前のページへ │一覧 │ 一番上に戻る │ |
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