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カテゴリ:映画
綺麗なおねえさんもいいけれど、「きれいなおかあさん」('01)の方がもっといいのは少年時代。
その聾唖者でもある少年が母ひとり子独りの窮乏を乗り越えるお話で、母親がコン・リー。コン・リーだから見る気にもなったというところ。チャン・ツィイーも悪くないけれど如何せん女性特有のふっくら感に欠ける。これも趣味の問題かも知れんけど、コン・リーは安心して視線をさまよわすことができる対象なのだ。 息子のカオ・シンも幾多の子役が大人に負けないように、やはりデキルからこちらはウナル(実際に聾者でもあるらしいし、この映画初出演だからなさら)。 なにしろ世間の風は冷たい。足元を見よる。通常の子供でないと入学の壁も厚い。聾学校ではなくふつうの学校で学ばせたい母心、よう伝わる。コン・リー全身演技や。メイドをすれば金持ちの男も足元を見よる。親切ごかしに見せても、すぐ襲い掛かる。心は錦のコン・リーは負けん。 目に口惜しさやるせなさを溜めて、ママチャリで走るだけで、哀切がそよぐ。少年ものは弱いねん。吾輩も少年時代を想い出す。罪在るのはいつも大人やからなあ。弁解の余地ないねん。 スン・チョウ(孫周)さんの映画、これで3本見たけど一番好きやなあ。余分がないから、ええねん。もうちょっと苦難が続くのを見せられるより、このくらいがほどほどくらいで、終わる。行く末も別に曙光が見えたんではないけど、終わる。 ええ子にええ母親やなあ、吾輩も味方やねん。そんなところで、終わる。この子やったら大丈夫、この母親やったらまかせておける大丈夫や、何の保証もないけどそう思わせるところで、終わるねん。 「デジタル・シネマ・ダイアリー」 「シネマ・ラビリンス」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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