
タイトルも、原作もメロドラマ中のメロドラマ、しかもバーバラ・パーキンス、パティ・デューク、シャロン・テートの主演で、客演がスーザン・ヘイワード、監督も職人で骨のある作品も持つマーク・ロブスンだからねらい目、「
哀愁の花びら」('67)を観た。
3女優がそろえばたちまちお好みを選ぶわけだが、この頃売出し中の
バーバラ・パーキンスはTVで大当たりをした「ペイトンプレイス物語」の余勢を駆っての主演、大成はしなかったが、3人の中では品のよろしき美貌、おとなしやかでかえって目立たぬが、タイトルにはもっともふさわしい。
シャロン・テートはこれより「吸血鬼」('67)の方が若くも見え美人。役柄のせいもあって疲労感が見えていまひとつ、
パティ・デュークは後に「奇跡の人」('79)で生涯の代表作になるが、ほかの二人にくらべればずっと美人度は落ちる。
そんな品定めもしながらハリウッド女優の栄達と崩壊を描いていくドラマはいかにもそれなりのダイジェストの趣で、所々に流れる歌謡曲じみた主題曲も正調メロドラマの骨法で、中心になる男は
ポール・バーク、この後「華麗なる賭け」('68)の刑事役で記憶に残る。意地悪先輩女優を演じる
スーザン・ヘイワードはパティ・デュークの勃興でいかにも盛期を過ぎたところでの対決で力量を示す。
メロドラマにあまりシリアスを求めても見当違いというもので、大甘だからこそイイという呼吸だってあるのだ。その意味ではこうした作品はいささか古びてくるものだが、それもまたご愛嬌、というくらいの、メロドラマのゆったり感である。