
アメリカ建国200年記念を謳った超大作、真珠湾攻撃に成功してさらに地の利を拡大しようかというミッドウェイ海戦、当初の計画では圧倒的に有利であったと言うが、無線を傍受されることにより、無残な敗北に傾斜する日本軍を追い詰める勝利の分水嶺ともなった闘い。
参戦した人々もまた当然いまは無く、この主だった出演スターであるチャールトン・ヘストン、ヘンリー・フォンダ、三船敏郎、ジェームズ・コバーン、グレン・フォードといった面々も既に鬼籍に入った「
ミッドウェイ」('76)。
ドラマの部分はあっさりしたものだが、行方知らずの闘いがアメリカ有利になる様相を描いて、アメリカにしてこの勝利なかりせば、という想いもあるのだろう、その誇りかな軌跡が点綴される。ヘンリー・フォンダなど伝記を読むと、戦時原爆投下も事前に知る位置にあったというし、それぞれ参戦への想いはその出演の中でさまざまであったろう。
幾度も演じた山本五十六を三船敏郎がここでも演じる。海戦そのものが主役で、スターも並べただけでさしたる見せ場も無い感じで、三船もまた手慣れたところではあっただろう。しかも日本軍も全て英語という違和感は大いにあって、なんじゃこれはでもあるが、アメリカ寄りにならない工夫もこらし、およそこんなものだったかもしれないと、史実の結果を知る観客は想うだろう。
無線が傍受されず、計画通りことがはずんだらという、タラレバもしてみたくはあるが、もともと無謀すぎる国力の差、実際アメリカが恐れたように日本軍唯一の勝利への道筋だったのだろう。その意味では勇壮ばかりではない歴史的意味を感じさせる建国記念作品ではあり、それなり日本に気も使った出来ではある。いずれにせよ戦争はやると決めたものが参戦しないのだから、将棋の駒となるやらされるものはたまったものではないわけだ。
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