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ぐっち’s HP

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概要

路線概要

近鉄湯の山線は、近鉄名古屋線近鉄四日市駅(四日市市)から湯の山温泉駅(菰野町)までを結ぶ、全長15.4kmの路線。全区間が単線である。
普段は通勤通学客が利用者の中心を占める生活路線であるが、終点の湯の山温泉から湯の山温泉街・御在所岳方面へバスがリレーしている事から、観光路線としての性質も持っている。
2000年(平成12年)7月より、全列車(普通列車のみ)に「恋結びの街」ヘッドマークが取り付けられており、湯の山温泉開湯1300年にあたる2018年(平成30年)にデザインが変更された。

「恋結びの街」ヘッドマーク( ~2018年)

「恋結びの街」ヘッドマーク(2018年~ )



路線の生い立ち

1913年(大正2年)6月1日、今の湯の山線のもととなる四日市鉄道川島-湯の山(現・湯の山温泉)が旅客営業を開始した。同年9月24日には諏訪(現・近鉄四日市の近く)-川島、さらに1916年(大正5年)3月5日より四日市(現・JR四日市)-諏訪でも営業運転を開始。これにより湯の山線の原型が出来上がった。
当時は蒸気機関車が客車を牽引していたが、1921年(大正10年)11月より全線電化されて電車による運転が始まった。
1927年(昭和2年)11月、四日市-諏訪が廃止され、伊勢電気鉄道(現在の近鉄名古屋線の一部)の支線のような形になった。
1931年(昭和6年)3月に三重鉄道と合併し、三重鉄道の一員となったが、1944年(昭和19年)2月、戦時統合により三重交通湯の山線に生まれ変わった。

戦後、三重県内の交通事業は幹線が近鉄、支線系とバスは三重交通が担っていたが、後に支線系を含めて鉄道事業を近鉄に一括する方針に変更された。
このため、1964年(昭和39年)1月に三重交通の出資によって三重電気鉄道が設立され、2月に三重交通の鉄道線(北勢・湯の山・内部・八王子・志摩の5路線)が同社へ譲渡された。1965年(昭和40年)4月に三重電気鉄道は近鉄に合併され、湯の山線は近鉄湯の山線となった。
大阪系統は当初は上本町発着、後に難波まで延長され、名阪特急と併結して運転された。
しかし、利用者の減少から次第に縮小され、2004年(平成16年)3月のダイヤ改訂で特急列車の定期運行は終了した(その後、臨時列車として復活)。

<参考文献:『鉄道ピクトリアル』2003年1月臨時増刊号>


各駅の様子 ※人数は1日の乗降人員(2018年11月13日に実施された交通調査の結果より)

近鉄四日市(きんてつよっかいち 起点/45,116人) 駅ナンバー:E21・K21

近鉄四日市駅(西口側)
 
湯の山線ホーム(階段より)
 
湯の山線ホーム(伊勢方より)
 
湯の山線乗り場(名古屋線上りホームから)
 
駅名板(5番線側)
 
駅名板(6番線側)


四日市市の繁華街の最寄駅。名古屋線・四日市あすなろう鉄道と接続。
湯の山線の列車は5・6番線に発着し、名古屋線直通列車・回送列車は5番線を使用している。
5番線の名古屋方に3両編成対応の引き上げ線があり、夜間滞泊等に利用されている。
2003年(平成15年)2月、ホームにエレベーターが設置された。

エレベーター


近鉄四日市駅では、長く発車案内表示に反転フラップ式を使用していたが、2019年(令和元年)12月に名古屋線ホームと共にLCD式に交換された。

発車案内表示機
 
発車案内表示機(5番線側)



中川原(なかがわら 四日市より1.7km/1,658人) 駅ナンバー:K22

駅舎
 
改札口
 
構内
 
駅名板


四日市からの高架線の終端に位置する駅。相対式ホーム2面2線で、全列車右側通行となっている。
市立四日市病院の最寄駅(徒歩で10分弱)。

この駅は四日市に向かって上り勾配となるため、雨が降ると発車直後に空転が起きることが多く、運転士にとっては悩みどころ?

発車後の上り列車



伊勢松本(いせまつもと 四日市より2.8km/2,482人) 駅ナンバー:K23

駅舎
 
構内
 
駅名板


かつては機関区を併設していた駅。島式ホーム1面2線で、ラッシュ時はホームが人でいっぱいになる。
基本的に上下列車とも副本線側となる1番線を使っているが、行き違いがある場合は上り列車が2番線(一線スルー側)に入る。

1番線の横に、かつての名残と思われる空き地が残されている。
また、駅舎に隣接する駐車場は、かつてのホーム跡地を転用しているものと思われる。

1番線横の空き地(旧機関区跡?)
 
駐車場(旧ホーム跡)



伊勢川島(いせかわしま 四日市より5.3km/2,193人) 駅ナンバー:K24

駅舎(南口)
 
駅舎(北口)

改札口
 
構内
 
駅名板


線内では唯一の橋上駅舎を持つ駅。
車椅子用スロープを設けているが、地形(設置場所)の関係でちょっと使いにくそう・・

スロープ出入口(下りホーム)
 
スロープ案内板


かつては、下りホームの横(四日市方)に側線があり、保線車両が止まっていることがあったが、現在は本線との接続部が切断されており、入線できないようになっている。

本線・側線接続部(切断後)



高角(たかつの 四日市より6.7km/707人) 駅ナンバー:K25

駅舎
 
構内
 
駅名板


田んぼの中にある、相対式ホーム2面2線の駅。
四日市中央工業高校の最寄駅でもあり、時間帯によって通学客で埋まる事もある。

改札口を入ってすぐ右手に池があるが、駅が無人であるためか、いまは何か飼われているような形跡は見られない。




桜(さくら 四日市より8.7km/3,268人) 駅ナンバー:K26

北口(湯の山街道側)
 
南口
 
改札口
 
地下通路
 
構内
 
駅名板


線内では四日市市内最西端に位置する駅で、四日市を除くと線内で最も利用者が多い。
線内唯一の地下駅舎を持つ駅であるが、これは他の鉄道を含めても四日市市内で唯一である。
四日市市では市西部の交通拠点に位置付けており、駅前にはロータリーが整備されているが、現状ではそこから進展する気配が見られない。

この駅は四日市・湯の山温泉両側から1・2番線への進入が可能になっており、非常時には折り返し運転を行うことがある。

2020年(令和2年)、上下ホームにエレベーターが1基ずつ設置された。
それぞれが改札内用・改札外用を兼ねている。

下りホーム側乗降口
 
改札内にまたがるエレベーター(上りホーム側)
 
説明板



下り列車でこの駅を発車すると、少し進んだところに川が流れている。
この川は「金溪川」(かんたにがわ)で、この川を渡ると菰野町に入る。


菰野(こもの 四日市より11.3km/2,428人) 駅ナンバー:K27

駅舎
 
構内
 
駅名板


菰野町の玄関駅。駅前には菰野町のコミュニティバスが乗り入れている。
2012年(平成24年)10月、湯の山線に自動改札機が導入された際は、中川原から当駅まで導入された。
この駅には折り返し用の線路(3号線)が設けられていたが、2018年(平成30年)度に使用が停止された。その後、信号機が撤去され、本線との接続部が切断された。

3号線
 
3号線出発信号 ※2019年撤去
 
3号線切断箇所


かつて、昼間も20分間隔だった頃は、ここと伊勢川島で終日行き違いが行われていた。
現在は朝のラッシュ過ぎまでと夕方以降に限られている。

行き違い
 


駅前通りを進んでいくと、やがて菰野町の古い町並み(旧湯の山街道)に出会う。


中菰野(なかこもの 四日市より12.6km/981人) 駅ナンバー:K28

駅舎
 
構内(外から)
 
構内(構内踏切から)
 
駅名板


菰野から急カーブが連続し、それが終わると中菰野に到着する。
住宅地の中にある、こじんまりとした駅で、菰野駅3号線の廃止により、非常時にはこの駅で折り返しを行っている。
かつては券売機が置かれていたが、菰野まで自動改札が導入された際に稼働を停止し、現在は乗車票発行機とICカードリーダーで対応している。

ホームが狭いために後方確認用のミラーを設置するのに苦労したようで、四日市方では構内通路をまたぐように設置されている。
また、湯の山温泉方は1番線用・2番線用で設置場所を少しずらして対応している。

ホームミラー(四日市方)
 
ホームミラー(湯の山温泉方)



大羽根園(おおばねえん 四日市より13.5km/727人) 駅ナンバー:K29

駅舎
 
出入口
 
構内
 
駅名板
 
車椅子スロープ


線内で唯一、行き違いができない&改札口が無い駅。
当初から券売機は設置されておらず、現在は乗車票発行機とICカードリーダーが設置されている。
また、湯の山線で唯一、待合室内に「善意の傘」が置かれている。

善意の傘
 

2003年(平成15年)3月、この駅から徒歩5~6分のところに「paramita museum」がオープン。著名な美術家の作品が展示されている。

パラミタミュージアムへの案内板
※改札外



湯の山温泉(ゆのやまおんせん 四日市より15.4km/554人) 駅ナンバー:K30

駅舎


湯の山線の終点。湯の山温泉街へはここから三重交通バスがリレーする。
頭端式の相対式ホーム2面2線と引き上げ線1線を持ち、ホームに面した2線は以前は4両編成に対応していた。
しかし、2019年(令和元年)にホーム端から1両分にわたって柵が設置され、停止目標が「3」のみになったため、4両編成は実質的に入れなくなった。

四日市を除くと、湯の山線内でもっとも広い構内を持ち、観光拠点らしさがうかがえる。
しかし、その広い構内が賑わうのは主に観光シーズンの週末で、平日やシーズンオフはむしろ寂しいほど・・

構内
 
ここで終点です
 
停止目標

駅名板(1番ホーム 交換前)
 
駅名板(2番ホーム)
 
こもしか

引き上げ線(右側)



2018年(平成30年)、改札外(バス乗り場の近く)に公衆トイレが設置された。これに伴い、1番ホームに設置されていたトイレが閉鎖された。
また、改札を出たところに「アクアイグニス」の案内板が設置されている。

トイレ
 
アクアイグニスへの案内板


基本的に駅舎側の1番乗り場から発着しているが、朝と深夜に2番乗り場から発着する列車が一部設定されている(朝は発車、深夜は到着のみ)。
改札口には2番乗り場から発車する列車の案内が出ているほか、該当の時間帯には2番乗り場へ誘導する看板も置かれる。
かつては改札口に行灯式の発車案内が設置されていたが、現在は撤去されている。

改札口
 
発車案内
 
2番乗り場への誘導看板

行先案内表示




ダイヤ

ワンマン運転の普通列車が、データイムは約30分間隔、朝ラッシュ時は約12~15分間隔(休日ダイヤでは20分間隔)、夕方以降は19~30分間隔で運転されている。
一部、車掌が乗務する列車もあったが、2018年(平成30年)のダイヤ変更で全列車ワンマン運転になった。
全列車が四日市-湯の山温泉の運転で、所要時間は25~27分(標準)。
平日朝に、四日市から名古屋線津方面へ乗り入れる列車が1本設定されている(四日市から列車番号が変わり、車掌が乗務する)。


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