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刹那と永遠 - Moment and eternity -

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2006.05.09
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おはようございます!


昨晩の睡眠時間は一時間あまり
ちょー寝不足のhakapyonは
特急「ふじかわ」で甲府を発って
一路、静岡に向かっております!

昨晩、ホテルに帰ったあと
桜座の様子を思い出しながらヘタな絵を書いてみましたが

鉛筆書き消しゴムナシ状態なので
とても見にくい!?(・・・ごめんなさ~い(^_^;)

ちなみに左側が田中泯さん(カッコイイ・・・惚れた)
右側が堤さん(手・足・指がめっちゃ長かった!)

中央に講演開始前から置かれていた
水(誰も手をつけないままコップの氷は解けていった)と
灰皿(←コレも使わなかった)です

面白いのはふたりとも
同じポーズで喋ってるんだよね
気持ちが添うと仕草も添うのが深層心理

ふたりの気があっている証拠です







桜座は甲府駅前から歩いて数分の
町中にありました

建物が町家のようなつくりで
通りに面した間口は狭いのですが
奥行きがあり、中は思った以上に広かったです

内装はほとんど黒
天然木材のスジカイや梁がめぐらされていて
上には明かりとりの窓があり

下は土間(畳や丸太が椅子代わり)
高い天井には大きなファンが二三個まわっています

150人はいれば一杯のベニサンくらいの規模の芝居小屋

目の前に(お陰様でまた最前列!?)田中泯さん&堤真一さんのツーショット!!
幸せでしたあ~(*^_^*)

拙い落書きの通り
田中さんは
オシャレな麦わら帽を被り
紺のラフな服に黒いパンツ
首からはストップウオッチ(時間を都度確認されていました)

堤さんは
前髪が伸びて降りている状態
赤茶の髪にゼリグの名残

白いTシャツの上に黒いVセーターあるいはシャツ
サンドベージュのチノパン
黒い靴下
黒いショートブーツ(先っぽトンがり気味)を履いておられました

緊張していたのか
首すじなどを時折かいたり
左手でしきりに胸のあたりを押さえていたりしていましたよん

(もちろん小指はほのかに曲がっていました!)

マイクを三本の指で繊細に持つ手と
はっきりくっきりのど仏

人口密度がオランダ以上に高くて狭い小屋に響く
田中&堤の低音ボイスが
エロエロでした!

今回の企画は
堤さんの事務所を通さず
田中さんと堤さんの個人的な交遊によって
実現したとのこと

もともとは
酒なんか飲みながら
10人くらいで車座で話しようという企画だったようですが

蓋を開けて見れば
150人の車座です(笑)

熱気むんむんの会場の雰囲気に驚く堤さん
田中さんの落ち着いた穏やかな誘導により

青春のいろいろを
語り始めてくださいました






初めて聞く話がおおかったです

例えば
幼い頃(一歳くらい)の記憶を覚えていること

その記憶は父の写真によって紐解かれます

父にカメラを向けられるのが本当はイヤだったのに
笑って楽しそうなふりをしていて甲子園の浜辺をかけたこと

人を殴って自分が泣いてしまうくらい(笑)泣き虫な子で

同級生のヒロセというオンナの子から
箒でなぐられて泣いたらバカにされ
「男は泣いちゃあかん」ことを知ったこと

高校の時、野球部の仲間に裏切られ失望したのがきっかけで
不登校になったこと(このあたり、語り部ちょい泪目気味)

おかんが泣き崩れたのをきっかけにまた登校し始めて
本来の負けず嫌い精神がむくむくと顔を出し
脅威の?集中力で猛烈に勉強し
無事進級し高校を卒業したこと

JACでの生活(JAC受験番号、2000番台!!)

病気の父のことが頭から離れず引き起こした怪我
「気持ちと体がバラバラだったんだ」@田中さん

怪我する前の「空白」に
ふとよぎる悪いイメージを「悲観的」「トラウマになりやすい」と自己分析

足を怪我して稽古場の隅でリハビリしていたトホホの時期
チューハイで悪酔いして酒が飲めなかった時期

ホントに優しい真田広之さん
とっても怖い?佐藤浩市さん
かわいいジョー(オダギリジョー)

彼らと堤さん、田中さんとの不思議な縁

「縁ですよね」「不思議ですよね」と語るふたり

玉三郎さんとの共演で
舞台のという美しい世界を知る堤さん

「いままでの人生で幸せだと思ったのは
姉の結婚式の後と舞台にちょうちょを飛ばす黒子役で出演した時」


結婚式といえば
私の結婚式の終了後にも、突然弟が号泣し始めて
驚いた記憶があります

姉の結婚式の後の弟の気持ちって
どんな風なのかな?(←田中さん、ここは突っ込んで欲しかった!)

感度が良く反応が速く好き嫌いが激しく
でも争いごとは嫌いなので

嫌いな人には「無口なフリ」(←「やまなで」の会見です)をする
そのうち本当に喉が絞まって声が出なくなってくる(←都合のイイカラダだ)
サウナでは座禅を組んで人払い(笑)

「嫌いな理由がかならずあるよね。得だよね」@田中さん

自分の気持ちに聡くて正直だから
感情の説明が付く

その一面は嫌いでも
別の角度からそのひととむきあえる
そうして折り合いをつけていく

ちなみにスポットライトも嫌い
客に見られるのも嫌い

「客じゃまや!芝居できんやろ!」

俳優らしからぬ
「俺を見て!見て!感」の希薄なおヒト(^_^;)

本番より稽古が好き

演出の大きな変化(ルボーのセット反転など)にわくわくしながら
チームプレイにこだわって
最初はバラバラだった皆が
ココロをひとつにして作品をつくりあげていく過程が好き

「プロセス型だね」
田中さんはいつも的確なコトバで堤さんを収めてくれる
それが嬉しそうな堤さん

遠くの未来のことは考えても
近い将来のことはあまり考えない
自分からあれやりたいと仕掛けることもない

たぶん彼は「偶然=神」や「縁」に行く末をゆだねているのだと思います

秋に公開される映画「メトロに乗って」についても
自分の体験とのシンクロが多く
あまり仲の良くなかった父親の若い頃の話を聞いていなかった後悔もあって

まるで自分の父親に会いに行ったみたいだったと語られていました

だから「メトロ」では
「こんな感じでやろう」と事前に演技プランを考えず「芝居をせずに」
相手の発するものを自然に受け止めることを意識したそうです

しかし田中さんとの場面では
田中さんも堤さんのように相手にゆだねようと考えていたらしく

互いにふたりで様子をうかがっていたそうです(にてるね、このふたり(^_^;)

堤さんが「たそがれ清兵衛」での田中さんの殺陣を絶賛
「泯さんは体の中心がピシッと通っている」

田中さんの舞踏を
新宿の公園で見た時の堤さんの感想が
評論家よりも本質を突いていて感嘆したと田中さんはいいます

「田中さんの存在が木や土のように自然に生きている」「生き生きと生きてる」

(堤さんは「生きる」という言葉が好きだね)

自己表現のための芝居を否定し
日々、体と感性で勝負する男の鋭い視点

田中さんが人間観察が好きで
通りを歩く人の姿勢や行動を見ているだけで面白いとお話したとき

hakapyonの脳裏に「観る」という漢字が
どーんとおおきく浮んだのですが
その直後に堤さんが「観るのって大事ですよね」とおっしゃったので


頭の中観られたのかと思って焦りました


そして刹那ではありますが
堤さんとまったく同じタイミングで同じことを考えた「繋がり」に
歓びを感じておりました(^^

堤さんは田中さんの在り方に憧れていて
あんな風に年を重ねたいと思っているようです

田中さんと一緒に飲みにいったり
(田中さんいわく「彼は酔うと立ち上がって実演しながら喋るんです」よ→さっそく堤さん立ち上がって実演!(^O^))


田中さんのご自宅に遊びにいったり
今回の桜座のような企画に参加したり

踊りをみたり音楽を聴いたり
かなり田中さんに啓蒙されているようです


でも彼女の話は「秘密主義」!
田中さんとも女性の話はしないらしいですよ


今度、田中さんが仕事でインドネシアのジャングルに行くのに
堤さんも一緒についていくとのこと


普段から「役者は仕事」といいきる堤さん


「役者やめたら何をするか?」とジョーと語り合い
「60になったら新しいこと(別のこと?)をやりたい」と呟く

「定年後」の彼がどこに進むのか
役者でいるのか、否か


「鳥の歌」の彬くんが屋久島で飛んだように

田中さんとの出会いと南の島の深い森が
そのヒントを教えてくれるのかもしれません


「脱ぐことがたやすいように死ぬこともたやすい。
いつでも俺は脱ぎすててやる。だから俺はまだまだ着続けてやる。」


テムジンの「キル」の科白がよぎります

このひともいつかは脱ぐのだろうか
脱ぐために次は何を着るのだろうか

それをわたしはいつまで見届けていくのだろうか

そんなことをつらつらと
桜座の150人の車座の中で考えました

仕事が認められその実力が知れ渡り
人々に推されるようになると
すっと身を引く

普段秘めている武道の精神のような
仕事のスタイル

映画賞を総なめにし
彼のキャリアにおいてひとつのピークを迎えたいま
彼はまた深い森に身を隠そうとしております

それが彼の融通のきかないまっすぐな気性が生んだ
バランス感覚
精神のリズムなのかなと思いました

舞台ではあんなに堂々とますらおや修羅や族長を演じる彼が
普段はとても繊細で感受性が豊かで細心で
人見知り屋で泣き虫で
気性が激しいのにそれを表さずに「ふり」を続けていたという事実

チームプレイにこだわるのは
過去の悲しい事件が尾を引いているという事実

見られるのが本当に苦手で
観ることには関心があるという事実

彼の中で深く根ざしていた喪失感
過去のお父様との因縁が
巡りめぐって

現在は「翼」となって
彼の仕事をさらに飛躍させたという事実

もしかしたら彼にとって観客の目や映画のカメラは
辿っていけば一歳のころの「父のカメラ」
「演技」を強要された記憶なのかもしれない

彼がカメラと視線を受け入れられるときは
お父様を受け入れた時

フライダデイ、三丁目、メトロと
「父親物語」を経てきた今だからこそ
「見られるのがいや」と軽く口に出して言えるようになったのかな?という
妄想に近い希望的…推測(笑)

その他たくさんの
かけがえのない今の彼を創り上げた事実が
田中さんの温かい眼差しとキレのよい的確なコメント
堤さんのユーモアを交えた表現力たっぷりの関西弁トークによって
優しく開示されていきました

今回、このような機会に恵まれ
役者・堤真一の素顔に今まで以上に触れることが出来て
彼がよりいっそう身近に感じられました

桜座のスタッフの皆様
「青春まっただなか」の田中さん、堤さん

あっというまの濃密な二時間を
ありがとうございました

そして不思議な縁によって
あの夜あの場所に集まった皆様
素敵なひととき、素敵な出会いをありがとうございました


楽しい、夜でした。






P.S.

堤さんとの芝居の時に彼の横顔を見て
「いいオトコだな~」と思わず見とれたという田中泯さん

(顔をくしゃくしゃにしてしきりに照れる、堤さん♪)

いいオトコにはいいオトコがわかるのね
あなたもかなりイイオトコ!

あの素朴ながらに強くて温かい雰囲気・・・いいなあ
泯さんの舞踏が見てみたい。























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最終更新日  2006.05.11 10:13:55
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