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昆虫倶楽部リターンズ 岡山矢掛編

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2012/07/13
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カテゴリ:カテゴリ未分類
平成24年7月13日(金)
午後2時~
於国立文楽劇場小劇場

御所桜堀川夜討(国立文楽劇場昭和60年4月)

土蜘蛛退治(国立文楽劇場平成3年8月)

今回から、午後1時15分位から整理券を配布、30分頃に番号順に入場というシステムを試験的に導入した。
定員入れ替え制の映画館ならどこでもやっていることだから、私は結構な試みだと素直に思ったのだが、こんな些細なシステムチェンジにも
『馬鹿らしい』
と毒づき、係の人に向かって
『こんなくだらないことばかりやってるから橋下に馬鹿にされる』
と罵っている客の低次元ぶりに呆れかえった。

触れたくないほどショックな住大夫の休演も重なり、我慢ならないので言わせてもらうが

贔屓がこんなことだから、橋下のような馬鹿に漬け込まれたのだと言うことにいい加減気づけなかったら、文楽は本当におしまいだ。

橋下徹ひとりがチェスの駒を好き勝手に動かすほどには、世の中単純には出来ていない。
そんな蛮行まかり通らせたのは、文楽の技芸員、文楽の贔屓、それぞれが互いにくだらんこだわりを捨てられず偏狭に甘んじてきた結果、不測の事態に陥っても危機感が持てず結束力がまるでないこと、 そしてことがここに至ってもなお、くだらんことで愚痴を言うしか能のないていたらくぶりは、何だ?

文句を言う相手を間違えていないか?


同行した人生の先輩は、
『大阪の人は、京都の人たちと違い町ぐるみで文化を守ろうとしないから、街並みから文化が廃れてしまうのよ』

激しく同意するばかりだった。

上方伝統芸能、大阪の文化は、橋下が破壊するのではない。

大阪に、文化を保存することの大切さ、大切なものの価値を認め次世代に継承する意識が欠落しているのだ。

文楽はこれまでにも幾たびも危機を乗り越えてきた。分裂しようが大阪から離れようが本物は廃れないだろう。

だが大阪の崩壊は近い。
府民が橋下徹のようなイデオロギーに凝り固まった民意に耳を貸さない暴君をこのまま無自覚にのさばらせておくなら、それだけは、間違いない。

御所桜堀川夜討
弁慶上使の段

簑助おさわの人間とみまがう美しい動きに驚嘆
玉男弁慶の存在感
跡を継ぐ者はいない。
残酷だが天才を継ぐことは、いくら稽古を重ねても出来ない。

土蜘蛛退治

英大夫の若さにニヤリとしてしまった。
声も張りがあるが今より軽い。
英大夫は、源大夫の代役を乗り越えて変わった。

勘禄赤鬼
先日の神戸の公演が重なった。
彼の口上を本公演で聞くことはもう出来ないのだ。
想像を超えた土蜘蛛に目が釘付けに。
流石の文楽よく遣ったり。
再演を望む。

今回70歳のお友達、人生及び文楽の大先輩の女性とご一緒 させていただいたので、いろいろ勉強になるお話を併せて聞くことが出来た。
若い嶋大夫が錦糸さんとの床は新参者の私には初めての絵、それだけで新鮮で、貴重な映像を拝めるのがとても嬉しい。

補助金を切られたらこの鑑賞会も有料にしたら良い。
こんなに貴重な映像資料を無料で上映するから、価値がわからずどうでも良いことで軽々しく文句を言う客が現れるのではないか。

料金1500円払っても私なら惜しくないと思うし、そう思う贔屓に来てもらうために、チラシを映画館に置いてもらったり、宣伝に力を入れたら良い。
梅田の映画館は去年冥途の飛脚を上映した際、文楽公演のチラシも置いてくれていた。
客が来ないと嘆く前に、劇場から表に出て、足でチラシを置いてもらったりポスターを張ってもらう手間暇を惜しんでいまいか?
いまどきの映画館、ミニシアターならみんな自分らでチラシを置きに挨拶まわりしている。
それだけで集客率は上がるはずだし、コミュニケーションの幅が広がり理解者が増える。
協会が動かないなら技芸員が動けば良い。
贔屓もそれ位出来るだろう。
ちなみに娘は、わずかではあるが自ら自主的に文楽のチラシを市内のミニシアターに配って回っている。
文楽の客の質の向上を意識するなら、身びいきに偏り仲間同士反目している暇に、もっとポジティブにグローバルにやるべきことがあるだろう?

私たちが守らねば文楽は廃れるが
私たちが力を併せて文楽を支え次世代に継承することは不可能ではないはずだ。







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Last updated  2012/07/13 07:34:43 PM



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