昆虫倶楽部リターンズ　岡山矢掛編

ようこそ、文楽へ

ただいまは、ここ大阪市にあります国立文楽劇場にて、夏休み特別公演を朝から夜まで絶賛上演中でございます。

お足下にお気をつけて、まあまあずずいっと奥へ奥へ

あ、それは、第一部の親子劇場で、鬼が釜茹でのだしをとるのに使ってる伊勢海老です

ようこそお越しくださいましたとお出迎えして下さいました人形遣い吉田文昇さん東京都出身。

今回は、第二部伊勢音頭恋寝刃の、お鹿を好演しておられます。画像の人形は、同じ演目で文昇さんの師匠、人間国宝吉田文雀師匠が遣っておられますお紺

人形のかしらの部分

女の人形には基本的に足がなく足遣いが着物の裾を手で持ってさばきます

おっとこのお人形は文雀師匠の、私物です

人間国宝の私物でマトリックスをお遣りになるとはお茶目な人です

なんちゃって実はサービス精神がある好青年です

ときに舞台で垣間見せる憂い、色気、ドキッとさせられます。芸には、年を重ねなければ出せない味というものがあります。道のりは長いと思いますが着実に、経験を積んでいってもらいたいものです。

こちらが現在文昇さんが遣っておられる女郎のお鹿

愛嬌があります

シンプルな作りのお人形ほど、陰影を考えて角度を調整し、人形に微妙な表情の変化をつけねばならない、かなりの操作テクニックを要すると思われます。

舞台裏にはあちらこちらに各演目のセットが、一見無造作に置かれていますが実は、各演目の順番通りにきちんと並べられ、迅速に転換できるように、床にはテープでそれぞれのセットを配置する位置のしるしがつけられています。

お客さん、そっちへ行ったら危ないですよ

そこは奈落

さあ、ご案内は、これでおしまい 

気を付けて

現実の世界へお帰りください

二度とそちらの世界へ、戻れなくなってしまわないうちに・・・