ヒーローに学ぶ元気力の秘訣。WBC連覇をはじめ、終戦直後に活躍した力道山さん、
昭和24年の日本人初のノーベル賞受賞の湯川秀樹博士、
昭和43年のノーベル文学賞受賞の川端康成さん、
昭和28年には日本人初のミスユニバース入賞で八頭身美人が流行語になった伊東絹子さん、
昭和34年のミスユニバース優勝の児島明子さん、昭和26年には黒澤明監督の映画
「羅生門」がベネチア国際映画祭グランプリ受賞、戦後最大のヒーローの長嶋茂雄さんなど、
日本に元気を与え、時代を飾るヒーローたちのパワーの源とは。
ゲストは明治大学文学部教授・齋藤孝さんです。
国「はい、まあ最近で言いますと、やっぱりWBC…あのイチロー選手のヒットなんて
物凄く熱くなったんですけれども…」
美「なかなか出なくてねえ…」
国「それまで結果が出なくて…イチロー選手も」
美「結果が出なくてねえ…最後の方で…本当に」
国「やっぱり持っていますよね。あそこで打つって(延長10回に放ったヒットで優勝が決定)
やっぱり凄いと思うんですよ」
美「で、ちょうど出番がね、良いところにお膳立てされたところに出てゆくように
なっているのね。不思議ね」
国「そうなんですよね…先生が元気づけられたヒーローっていうのは誰になりますか?」
齋「僕はやっぱり長嶋さんとか…励まされましたね。こう…チャンスに強いというか…
で、普通、選手を応援するんですけれども、長嶋さん、王さんっていうのは
日本中を応援していたっていう感じなんですよね」
国「あー『頑張ろうよ』と」
齋「そうですね。ですから多分、長嶋さんも悩んだこともあると思うんですよ。
素振りを夜中に毎日やってたっていいますからね。
そういうのはサラリと出さないでやるっていう…そういうのは凄いなっと思いますね」
美「プロですね…」
齋「プロですねえ」
江「日本人って、体格的に負けるっていう…どこか先入観っていうか劣等感みたいなものが
あったりして…だから余計に『通用するんじゃない☆』っていう…努力や技術がね。
歌なんかもそうだし、スポーツもそうだし…っていう自信っていうのは凄くいただけますよね」
美「だから日本で最初のミスユニバース3位になった伊東絹子さん…私も終戦後
よく一緒にお仕事しましたけれども、彼女が出てくるまでは
『日本の女は胴長で足が短くて…』っていうことで、みんな劣等感の塊だったんですよ」
国「なるほど…ちょっとコンプレックスじゃないですけれど、世界からみたら…」
美「ええ。ところが彼女が出てきたので『ほら見ろ!』☆」
国「『どうよ!』と☆」
美「そう☆『どうよ、大和撫子だっているんだよ』っていう風になって…
女性や男性もね、みんなそうなって…それで力さん…あの…力道山さんはね、私も…」
国「ちょっと待ってください☆いま『力さん』って言いましたけれども、普段は
『力さん』と呼んでたんですか、力道山さんのことを?」
美「ええ☆」
国「凄いですね!☆」
齋「直接のお知り合いですか☆」
美「ええ。一緒に遊んだりしてたんですよ」
力道山さんはたくさんの映画に出演していたそうで画面に
1959年制作の「激闘」で美輪さんと共演された写真が映りました。
美「…力道山さんもね、子供みたいな…赤ちゃんみたいな人だったの。でも結局、あの街頭テレビ
(テレビがまだ家庭に普及していない頃、プロレスや大相撲の中継に人々が殺到した)の
凄さったらね…」
国「いやー…あの映像は凄いですねえ…」
美「何百人っていう人たちがダーッと街中でも…道路にまで溢れているんですもの」
国「米粒ですよね、多分、一番後ろの方の人なんて…」
江「そうですよね…」
美「そう。それで外国人の人を倒すでしょ」
国「そうですよね、結果を出すわけですよね」
美「そうしたら涙を流している人たちもいましたよ」
国「これは勇気づけられるし…」
美「だってまだ、その頃は進駐軍が取り仕切っていましたから…
交通整理とか…だから溜飲が下がったんですよ、そこで…
川端先生もね、本当にあれだけインテリの方なのに…炯々(けいけい)たる眼光、
鋭いんですけれどね、やっぱり少年みたいなところがおありだったの」
齋「いま言われた『少年みたいなところ』とか『子供みたいなところ』っていうのは
僕は人を元気にする人の共通点のような気がしますね。
何か自分が好きなものっていうのがあって、そこにこう…ガーッとエネルギーを出せる人…
そういう人って、ちょっとやっぱり明るいですよね」
国「なるほど…」
☆ 元気力の秘訣 好きなものにエネルギーを集中する
齋「そういう好きなものを持っているっていうのは『強いなー』と思いますね」
美「齋藤先生もそうじゃありませんか☆」
齋「僕も…好きなものがあると、学生に語りたくなっちゃうというか☆
好きなものに打ち込めている自分に…もう『感謝したい』っていうぐらいですね☆」
美「そう」
国「僕みたいな普通の人間と、ヒーローとの違いというのは…」
齋「ヒーローじゃないですか☆国分さん、ヒーロー」
国「…そうですかあ?☆」
齋「そうだと思いますよ☆」
国「いやいや…☆そう言われると、ちょっと恥ずかしいですけども…☆」
美「そうですよ☆」
齋「コミュニケーション力が素晴らしいという意味で…」
国「あ、本当ですか…あの…前回、先生が来た時に『初めて会った気がしない』って
言われたんですよ、僕、先生に」
齋「凄く話しやすい雰囲気で『どんな球を投げても捕ってくれそう』と思わせる時点で…☆」
国「…ちょっと勘弁してくださいよ、もう…☆…でもどうですか、その違いというのは…」
齋「やっぱり『自分がこれに賭けるんだ』っていうね、それを持って
それを人と分かち合いたいっていう気持ちですよね。自分だけじゃなくて、その…
人と…好きなものに対する情熱を、憧れが伝染してゆくように分かち合いたいっていう…
そこでね…やっぱり凄く…グーッてエネルギーの差が出るような気がします」
☆ 元気力の秘訣 情熱を皆で共有すれば より大きなエネルギーになる
続きます。
「
オーラの泉の日記」