御園座ワンピース 下村イワンコフに感涙
下村青(尊則)さんが御出演との情報を友人より受けて、5年ぶりの会場となった新御園座に足を運びました。【舞台の内容に触れますので御覧になりたくない方は、どうぞスキップなさって下さいね】シネマ歌舞伎でも拝見していた猿之助さんのワンピース、御園座で観るつもりはなかったのですけれど、急きょチケットを取ることにして下村さんのほかに、平岳大さん出演のB日程を選択。開場30分ほど前に御園座に到着、一階の御園小町で客席に持ち込み可の御弁当、御園座の図書館でパンプレットを購入して、二階席へ。新しい建物は、旧御園座よりも、座席が広く、前方席との位置関係が改善されていて非常に観やすくなっていました。ワンピースは、子供がTVで観ていたのを横目で何となく眺めていたあたりでシネマ歌舞伎を観ていたのですけれども、やはりライブは、立体的でさらに楽しめました。第一幕では、ブルックを演じられていたと思しき下村さん。地顔がほぼ分からないキャラクターなので、パンフレットを頼りにオペラグラスで追いつつ幕間を迎えて。そしていよいよ華の第二幕。会場へ向かう途上で、初めて拝見したときの「ジーサズ・クライスト・スーパースター」のヘロデ王やスルース閉幕後のファントムばりの御姿などを思い起こしつつ、ふと「全米チャンピオンのバトントワリング、いつか見てみたい」などと夢想していたのですけれども。全てが現出したかのような第二幕、ロックでオペラでウエーバーな下村イワンコフショータイムが展開されて感涙。念願の華麗なバトン捌きも捉え、宙乗りの猿之助さんの向こう、舞台で弾ける怪人にあらん限り手を振ったのでした。こうなりますと、第三幕でのブルック再登場も、ガストン・ルルーの原作描写に近いファントムのように映り。カーテンコールでも黒装束のまま大人しくいらしたので、いま一度、紫な御姿に戻られたところも観たかったなと。終幕後は、お隣にいらした若い方と歌舞伎や劇団四季のお話をししつつ最寄り駅まで。劇場が次々と無くなりつつある当地ですけれども新御園座には、演目のためもあってか、こういった若い方々が以前より増えていた模様。また佳きときを、此処で過ごしたいと思います。「シネマ歌舞伎公式HP」「歌舞伎鑑賞の日記」