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カテゴリ:TOB
買付量に上限のあるTOB銘柄をもう一つ。
今回は、バリュー投資家におなじみの、7404 昭和飛行機工業。 1.永遠のバリュートラップ銘柄 昭和飛行機工業は、特殊車両や航空機関連商品を作るメーカー。 しかし、なんといっても、同社が注目されるのは、膨大な含み資産。 東京都昭島市に簿価の低い広大な土地を保有している。 有価証券報告書によると以下のとおり。 ざっくり、 昭島市に約120万平米の土地を有していて、時価を固めに平米10万円と見ると、約1200億円。 その簿価が、約40億円なので、おおざっぱに1000億円以上の含み資産がある。 (あくまで、ざっと机上のみ5分で計算しただけ) 発行済み株式数33,606千株で割ると、1株あたり約3000円。 一方株価のほうは、1000円以下で低迷。たまに2000円ぐらいまでなっても、また下がるの繰り返し。 含み資産に注目して、ついつい買うのだけど、一向に株価がそこまで追いついてこないという、永遠のバリュートラップ銘柄なのでした。 2.三井造船によるTOB そんな昭和飛行機産業に、1月30日、同社株を既に約30.8%所有している主要株主の三井造船がTOBを発表。 同日、昭和飛行機産業も、TOBへの賛同を表明、あわせて自己株のうち177万株(発行済株式の5.7%)についてTOBに応募することを決定。友好的なTOB。 ・買付価格:1650円 ・買付上限:10,000,000株(発行済株の約29.8%) ・買付下限:8、311,207株(発行済株の約24.7%) ・買付期間:1月31日から3月17日 ・決済開始日:3月24日 ・取扱証券会社:SMBC日興証券 買付数の上限に加え、下限も設定されているのが特徴。連結子会社として完全に支配しつつ、上場は維持するという虫のいい話。 で、損益分岐点株価はというと、 固めに計算するなら、 ・応募可能な全株主が応募 つまり 予想買付率 = 29.8%/68.5% = 43.5% ・TOB終了後には、開始前の1120円に戻る という前提で、 損益分岐点株価 = 買付価格×予想買付率 + TOB後の株価×(1-予想買付率) にあてはめ、 損益分岐点株価 = 1650円×43.5% + 1120円×56.5% = 約1350円 ということなので、現在の株価1474円は見送るのが手固いのだけど、 3.永遠のバリュートラップからの離脱なるか もともと含み資産だけで1株3000円は見込めるものを1650円で買付って、三井造船さん、虫が良すぎませんか? ライバルが登場してくれると嬉しいよね。 もし、すんなり三井造船のTOBが成立しても、資産の有効活用が加速するだろうから、永遠のバリュートラップからは離脱し、それなりの株価まで上昇してもいいんじゃないかと思う。 4.まとめ ・ということで、勝手に色々期待して買ってみた。 ・とりあえず、TOBに応募してみる。 ※ 投資は、損しても得しても自己責任で! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 23, 2014 07:29:02 AM
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