ハンパ者のぽつり。

久々に予想以上につまらない映画にあたったわ(^_^;)。
ただ、観ていて不愉快ではなかったので、そこんとこはいいかな。
でも…まあ…美しい映画…なんでしょうかねぇ…多分。

スージーが殺された原因が自らの幼さと愚かさによってという事とか
その後、彼女の家族が彼女を失った後に取る行動とか、
もの凄く普通。まあ、それは予想通り。
『死者の視点』から観た現世のお話で、
スージーは幽界と現世の狭間…に留まって
成仏(他に適切な表現がない(^_^;))しない
と言う道をえらぶわけですよ。

で、そのスージーが現世に何か影響を及ぼせるのかというと…
何も出来ない。
暴走する父を止める事も、犯人を見つけ出そうと懸命な妹を助ける事も、何も。


つまり、このお話は
『死んだ人間は現世に思いを残しても何も出来ないんだから
さっさと天国に行っちゃいなさーい!』って事と、
『死んだ人にいつまでも拘ったってしょうがないんだから
すっぱり諦めなさーい!』って事…みたいです(苦笑)。


なーんか全部が全部、もやっとした話なんだよなぁっ!!
爽快感も『良かったね』感もないんだもんよー_厂|◯ｶﾞｸﾘ

しかも、犯人、捕まらずに逃げちゃって、スージーの死体もちゃっかり
産廃不法投棄穴に投げ込むのに成功してしまう訳だから、
人間の『社会の法』は全くの無力で役立たずのまま終わるのよ。
でも『お天道様はお見通しだぜ!』か『天網恢々疎にして漏らさず』かは判りませんが
犯人が最後には『天罰』的に死ぬんだけど……

だいたいさ、犯人がスージーひとりを殺しただけで
天罰覿面ならまだ納得もするけど、この犯人は
10年以上にわたって各地で何人も殺しては死体を遺棄しているのよ？
なのになんで一人目を殺した後に天罰はないの？

それが『殺された人々がみんな現世に拘っていて成仏する意志がなかったから』って
言う理由だってんなら、なんでみんながみんな、スージーが成仏を決めたタイミングで
成仏しようって思って集った訳？

良い人が天国に行くなら、犯人が死んだ後で奴がどこに行くか迄描いてくれないと
『人を殺したらいけないんだよ』って言う事にならなくね？

ストーリーの、この初心者のレース編みくらいガタガタで
穴だらけな感じは私的にフォロー不可能です。

画像もねぇ……まあ、キレイだよ。うん。
でもそれだけなんだよなぁ…
『人の頭で空想できる範囲』のキレイさなので感動は全くなく。
…残念ね。

この映画で唯一良かったのは全く宗教っぽくないって感じかしら。
キリスト教の匂いは全然無いし、スージーが死んだ時も葬式のシーンや
教会とか十字架とか全く出てこなかった。
勿論擬人化した神や天使のCGも無かったんでそこんとこは好きかも。


まあ…死んだ後に世界があるって考え方が余り好きじゃないのに
こんなモノ観ちゃいかんなぁ…ってことかしら(^_^;)。




兎にも角にも
『知らない人や、見た事がある程度で人柄が判らない人の誘いには
絶対に乗ってはいけません』
と言う教訓。ハイ。