長襦袢を着付ける時に苦労するのは、中途半端な長襦袢丈の時ではないでしょうか？
衣紋をそれ程抜かずに着付ければ丈も丁度良いのに･･･
そう思っても、衣紋を綺麗に抜かないと袴の時の着付になってしまいますものね･･･。
丈がう～んと長い時には、特に問題はないと思います。
中途半端な時が困るのですね。

やはり手を抜くことは出来ません。
キチンと丈を整え、後で気にしなくても良い着付をすることが大切ですね
頑張りましょう。

衿合わせをして、紐をかけますね。
今かけた紐よりも下の位置にもう一本紐をかけます。
この紐をかけることで長さが先ほどよりも短くなります。
それでもまだ長いようでしたら、先にかけた紐と今の紐の間の長襦袢をつまみ調整します。
全体に均等にバランス良くつまむことが大切です。

時に注意したい箇所は前です。
前部分は、下前も一緒につままないと、下前分だけ丈が長いままになってしまいますね。
階段等で踏んでしまうことがありますので、大変キケンです。
注意して上前と下前の両方を一緒につまみ、丈を調整しましょう。

つまんだものは着物のおはしょりの様に下げます。
しっかり丁寧に下げてから、伊達締めをします。
これで衿元も丈も完璧です

紐の数は出来れば少ない方が良いのですが、この場合はキチンと紐を使うのが良いですね。
伊達締めだけで整えようとすると、着上げてから長襦袢が出てきてしまったり、後からの着崩れにもつながります。

もし、どうしても紐の数を減らしたいのでしたら、長襦袢の前に使った補整の紐を一本抜きます。
長襦袢の一本目の紐をかけてから、補整に使った紐を引き抜きます。
引き抜いても補整のタオルが落ちてしまわないように、意識して紐の高さを決めます。

私の場合、補整の紐の位置は出来るだけ下の方にしています。
後ろは上下にクロスさせますが、前での紐の処理位置は下目にします。

そして長襦袢の一本目の紐を上の方にかけます。
すると補整に使った紐が外しやすくなりますし、長襦袢の紐は必ずタオルの上にかかる高さになります。
この抜き取った紐を長襦袢の丈の調整の紐に使うのです

お背のある方で、一本目の紐の位置ではタオルが固定されない場合は、二本目の紐をかけてから補整時の紐を抜いても良いですね。
臨機応変に･･･ですね

いかがでしょう？
補整のタオルは長襦袢の時の紐にしっかり押さえられて、襦袢の丈も調整できて、紐の数は普通時と変わりない･･･ということになります。

ということは、お客様は苦しさを感じない･･･
これも慣れですので、自宅で引き抜く練習をされておくとよろしいと思います。

実際にお客様のお持ちになった紐の数がギリギリの場合や、少ない時には補整に使う紐に余裕のない時があります。
持参してある自分の紐を使っても良いのですが、紐の数が増えないように気にすることも大切ですので、知っておいた方が良い方法だと思います。

慣れないと、引き抜いたと同時にタオルがずれたり落ちたりすることもありますので、紐の位置確認を充分にされることをお勧めします。


腰紐

伊達締め





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