はてなのゆりさん

昨日、秩父の矢岳に わが娘Ｍと登ってきました。

林道の途中、Ｕターン出来る所に車を止めて
朝、９時に歩き始めました。
まもなくトンネル、この風景は１５年前と同じです。




林道の脇、水のしずくが垂れる岩にキケマンソウが咲いていました。
　☆林道というのは、工事や仕事の車が通る山の中の道路を言うようです。



キケマンソウの近くに咲いていた花、名前はわかりません。



林道は少しずつ、高度をあげていきます。



道の真ん中に、半分、眠っているようなカエルが…よく見ると他にもたくさん！　
眠いのを我慢して、近くの池を目指しているようです。
池には、先についたカエルが泳ぎまわっていました。



林道はえんえんと続いていて、終点の矢岳登山口まで３時間かかりました。



山登りは、小学生以来のＭには、沢の音、小鳥の声、苔むす岩…など
すべてが新鮮で、私には全くふつうの山道でも、
足を踏み外したらまっ逆さまに転落してしまう恐ろしい道のようでした。



矢岳の頂上まで、さらに３時間かかって、着いたのが３時半近くになりました。


途中でひき返そうと思ったのですが、林道まで下りれば安全だし、
ヘッドランプもあり、雨も降りそうもないし…
何よりも、Ｍの強い希望で、疲れないペースで頂上に登りました。



１５年前と変らず、飾り気のない素朴なピークのままでした。

残念だったのは、林道から直接、頂上に出るコースが廃道になりかけていること、
ここを登ってくれば、頂上まで２時間は短縮されるはずです。
けれども、登り口は崩れていて、もう道はなくなっていたし、頂上には
「このコースは危険ヵ所があり、ザイルが必要」と書いてありました。

Ｍは頂上のゴミを拾い始めました。
私は腐りかけている空き缶を、杉林に放り投げたのですが
Ｍにたしなめられて、ビニール袋に拾って、リュックに入れました。



林道に下りて、暗闇に包まれる前に、残っていたお弁当をしっかり食べ、
ランプの準備もし、長い林道歩きを始めました。



本当に真っ暗闇になりました。途中でＭが
「ふり返ってみて、怖いね！」と言うので、ふり返ってみてから、言いました。
「周りを見ると怖いから、ライトの明るい所だけを見て、楽しいことを話しながら歩こうよ！」

正直、私はものすごく怖かったのです。あれこれ考えると、気がおかしくなりそうなので
楽しいことばかり、話が途切れないよう、話しかけました。

あとで聞くとＭは、山道の下りで一歩踏み外して転落してしまう恐怖の方が強く
生まれて初体験であったであろう暗闇歩きの怖さは、いくらか少なくてすんだようでした。

車に着いたのは、夜８時。 ひた走りに国道２９９を走って所沢に抜け
優しいダンナさまとペット２匹の待つ西東京市の自宅にＭを送り
帰宅したのが１１時でした。