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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2014年11月10日
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カテゴリ:クラシック音楽
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virt.jpeg 普段はいかない類のコンサートなのだが、「ティルオイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」目当てで聴きに行った。
は1995年にウイーン・フィルのクラリネットのエルンスト・オッテンザマーが言いだしっぺで、ウイーン・フィルの団員からなる弦楽4重奏にコントラバスと木管五重奏が加わった編成で、小オーケストラとでもいうべき趣がある。
最初の音からウイーンフィルのふわっとしたサウンドが広がり誠に気持ちがいい。
弦の軽い音色と管の決して弦を邪魔しない音量と、しかし存在感のある音が絶妙なブレンド具合だ。
フィガロの結婚序曲は普通のテンポだが
、滑るような快適さが感じられる。
ところが、ところどころ弱くするところがあり、作為が感じられた。
トゥルノフルキーのファゴットが何とも鮮やか。
2曲目のピアノと管楽のための5重奏はピアノの部分を弦に移し替えている。
ピアノだと、結構エッジが立ってしまうのだが、弦だとそこら辺が滑らかで、ハーモニーが分厚くなるので、管は結構やりやすかったのではないだろうか。
特に温かみのある羽毛のような肌触りのウイーンの弦ならたまらないと思う。
この曲ではホルンにヴィルトゥオーゾが起用される録音が多い。
今回のブラダーのホルンはそれほど目立ってはいなかったが、ここぞというところではそれなりの存在感を見せていた。
ただ、どの曲でも感じられたが、少しずつ遅れ気味になるのが気になった。
シューベルトの「ドイツ舞曲」はヘルベックが抜粋して接続曲風にしたもの。
この曲はあまり気にして聴いたことがないが、なんていい曲なんだと思うような曲があり、これから少し集中して聞こうと思う。
第2部の最初はブラームスのハンガリー舞曲の1番と5番。
ハンガリー舞曲は特に誇張しているわけではないが、ジプシー音楽の影響がかなり感じられた。
普段そんなことを考えたこともないのだが、よくよく考えると当時ハンガリーとオーストリアは同じ国だったわけで、ウイーンの演奏家がジプシー音楽を自国の音楽と感じてもおかしくない。
ロゴレット幻想曲はL. バッシ編曲によるクラリネットをフィーチャーした曲。
オッテンザマーはかなり背が高くステージ映えがする。
かなりの難曲だが、華麗な技巧駆使して涼しい顔で演奏しているところが憎い。
「ティル・・・」は最も期待していた曲だが、私の聴きたかった編曲ではなかったと思っていた。
あとで、聴きたかったの曲の名前は「もう一つのティル・・・」で、ハーゼンエールの編曲だったのだが、この時の演奏はその編曲の拡大版だったことが分かった。
昔聴いたときは結構面白かったという印象があったのだが、今回聴いてみて、フレーズが途中で物議れたりして、曲を知っているものにとっては甘い面白くないことに気が付いた。
当時何故そう思ったのか全く分からない。
カルメン幻想曲はサラサーテのヴァイオリン版の編曲と勝手に思っていたのだが全く別物だった。
アウアーのフルートがフィーチャーされていていた。
この方もステージ姿が大変格好いい。
テクニックはもちろん素晴らしいのだが、涼しげに難しいパッセージを吹いているところがなんとも格好がいい。
ボルヌの編曲は最後が「闘牛士の歌」で終わっているのだが、エンディングは自分の音楽で途端につまらなくなるのはなんとも残念だった。
クリストフ・コンツのヴァイオリンをフィーチャーした「春の声」はウイーン気分を味わえた。
この方のサウンドは細身だが痩せていなくて、ソロでも一人で演奏しているとは思えないほどだ。
音はとても美しく清々しい。
最後はポルカ・シュネル「浮気心」。
とても速いテンポなのだが、あくまでも柔らかく進行していくところが、ウイーン・フィルを母体としていることを思い出させる。
速くなるほど軽く演奏しているようで、その羽毛のような感触が何とも魅力的だ。
アンコールはおなじみのラデツキー行進曲。
コントラバスの二―ダ―ハマーのキューによる手拍子と、コントラバスを回す演出が出て楽しく終わった。
ウイーン・フィルの室内楽というと何となく偉大なるマンネリみたいな先入観を持っていたが、伝統を踏まえつつ新陳代謝を怠らない体質が感じられ、今日まで名声を保っている秘訣を知ったような気がした。


ウイーン・ヴィルトゥオーゼン名曲コンサート
第1部
1.モーツァルト:「フィガロの結婚」序曲
2.モーツァルト(ジャン・フランセ編):ピアノと管楽のための五重奏 変ホ長調 k.452
3.シューベルト(ヘルベック編):ドイツ舞曲
4.シューベルト:グラーツのギャロップ

第2部
1.ブラームス:ハンガリー舞曲第1番、第5番
2.ヴェルディ(バッシ編):リゴレット幻想曲
3.R・シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」
4.ビゼー(ボルヌ編):カルメン幻想曲
5.J.シュトラウスll世:ワルツ「春の声」
6.J.シュトラウスll世:ポルカ・シュネル「浮気心」

アンコール
J.シュトラウスl世:ラデツキー行進曲

ウイーン・ヴィルトゥオーゼン

2014年11月9日 北上市文化交流センターさくらホール大ホール 2階13列で鑑賞











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Last updated  2014年11月11日 22時56分02秒
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