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bunakishike

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2014年11月19日
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カテゴリ:クラシック音楽



414.jpg 最近アムランのレパートリーが変わったのか、ピアニストの通常のレパートリーに近いプログラムを録音することが多くなったように感じる。
ポピュラーな曲を弾けば、注目される機会が多くなるので、彼にとってはいいことだ。
この後の新譜でもドビュッシーを取り上げていて、後日触れる予定だ。
ヤナーチェクの「草陰の小径」は最も大規模な第1集が取り上げられている。
私はヤナーチェクのピアノ曲は全く不案内で、シフの録音しか知らない。
その演奏にしても最近聴いていないので、どういう曲だったかすっかり忘れてしまった。
調べてみたら、この「草陰の小径」を補遺まで含めて全曲が収められていた。
第1巻は娘のオルガの死を悼む音楽で全編ブルー系で悲しみの気配が漂っている。
それも狂気をはらんだ絶望的な悲しみで、20歳に満たない娘を失ってしまえば無理もないと思う。
ちなみに、オルガは完成間近の「イェヌーファ」を聞きたがり、聞いた5日後に亡くなっている。
非常に思索的な音楽で、時折作曲者の激しい感情が露わになる部分が印象的で、何かいたたまれない気持ちになってしまった。
アムランは2001年に「幻想曲」や「交響的練習曲」を含むアルバムを録音していた。
おそらくそれ以来のシューマンではなかろうか。
このアルバムは未聴だ。
今回のシューマンは明晰な演奏なのだが、それはあまり目立たない。
「子供の情景」は強靭な打鍵によるダイナミック・レンジの広い音楽で、どちらかというとウエットで感傷的な印象の強い音楽が、明るく健康的な音楽に変わっている。
繊細なところが全くないわけではなく、必要なところではテンポを落としてじっくりと歌ったり、控えめなアゴーギグをつけたりと従来のアムランの印象とは少し違っている。
普通、繊細イコール弱々しいというイメージを浮かべるが、アムランの場合は強靭な繊細さとでも言えるような感じがする。
もっともアムランらしさを一番感じるのはやはり第2曲 「不思議なお話」のようなリズミックな曲や、第3曲 「鬼ごっこ」のような速いテンポの曲で、他のピアニストからは感じられない歯切れの良さとダイナミックスを感じる。
ダイナミックレンジ、特に大きい音のレベルが他の演奏家と段違いで、曲の印象を一変させたといってもいいと思う。
やはり技術がスーパーであることは、技術的にそれほど難しくない曲でもアドバンテージがあることを気付かさせられた。
指を気にすることがないので、ほかの部分に目配りをすることが出来るからだ。
子供の情景の第6曲「重大な出来事」のスタカートを効かせた解釈も小気味よさを感じさせる。
「トロイメライの」後半を弱音で演奏しているところでは思わず「おっ」と声が出そうになった。
こんな解釈聴いたことがない。
私の勘違いでなければ「森の情景」は最近録音される機会が増えているような気がする。
昔は全く目立たない曲だったのだが。。。
この組曲で異彩を放っているのは第8曲の「予言の鳥」(Vogel als Prophet)だが、サウンドがと明るく透明で、この風変わりな旋律の持ち味が十分に活かされていた。
第9曲「狩の歌 」(Jagdlied)は速いテンポでさながら重戦車を思わせるように驀進する様は爽快感さえ感じさせる。
「森の情景」は内田光子の近作のシューマン集にも収録されていたので、この曲を聴き比べてみた。
内田はアムランより遅いというか普通のテンポなのだがダイナミックさに欠け、印象の薄い演奏と感じてしまう。
内田の演奏だけを聴いていれば立派な演奏なのだが、アムランと聴き比べるといかにも分が悪い。

Hamelin:Schumann Kinderszenen, Waldszenen, Janacek On the Overgrown Path Book.1(Hypelion CDA68030)

1.Leos Janacek:On the overgroth path Book1
11.Schumann:Waldszene Op.82
2 Schumann:Kinderszene Op.15

Marc-Andre Hamelin(p)

Recorded in Henry Wood Hall,London, on 30 & 31 March 2013





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Last updated  2022年04月05日 10時11分11秒
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