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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2014年12月08日
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カテゴリ:映画
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img-700x463.jpg 冒頭、恋人のギョームの生家に車で向かうトムのシーンが続く。
そこに流れているのは男性ヴォーカルがアカペラで歌う「風のささやき」。
ご丁寧に全曲が歌われる。
歌詞を聴いたのは初めてだったが、こんなところで名曲の歌詞を知るとは思わなかった。
この曲が何故流れているのかがわかるのは、後になるという仕掛け。
何故か途中でシェーンベルクの清められた夜の一節が流れてくるが、そのシーンにそぐわない感じがする。
巷ではこの監督を天才として認定?しているようだ。
この監督の作品を見るのはこれが初めてだったが、監督が天才かどうかはわからない。
ただ言えるのは、こういう見る者にストレスを与えられる映画は、そう多くないということだ。
しかも何も怖い場面を写さないで、怖さを感じさせるのは、非凡としか言いようがない。
農場ではふつうにみられるであろうシーンも何気なく挿入されていて、それも不気味さを増長させている。
そういう意味では天才なのだろう。
ただ、トムの会社の同僚が来たときには完全に飼いならされた状態だったのに、帰った途端に脱出を試みるという展開は唐突すぎる。
彼にいかなる心境の変化があったのかが描かれていないのは物足りない。
キャストではやはりフランシス役のピエール=イヴ・カルディナルの貢献度が大きい。
完全にいっている役で、薄気味悪いことこの上ない。
決してシンパシーを感じないのだが、そこがいいのだろうと思う。
主役のトム役の グザヴィエ・ドランは次第に訳が分からなくなって、フランシスに籠絡されていく不条理を見事に演じていた。
ギョームの母親アガット(リズ・ロワ)は普通。
後半出てくるサラ(エヴリーヌ・ブロシュ)の巨大なオッパイに圧倒される。
私は舞台がてっきりフランスだと思っていて、カナダのモントリオールからフランスへ来るのは大変だろうなと勝手に思っていた。
舞台がケベックなことはどこかで説明されていたいのだろうか。
私の注意力が足りなかったための誤解だろうか思う。
しかし、亡き恋人の嘘を償わなければならなくなったトムの不条理な運命にはなんとも言えない。
また、最後のオチでトムのこれからの運命が暗示されているようで、暗澹たる気持ちになってしまう。
トムの不安を増幅させるような音楽は出色で、ヒッチコックの「サイコ」の殺しの場面の音楽を思い出してしまった。
決して肌触りのいい映画ではないが、一見の価値はある。

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Last updated  2014年12月08日 22時38分59秒
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