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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2015年02月22日
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カテゴリ:映画


American_Sniper-Bradley_Cooper-Clint_Eastwood-Trailer-001.jpg原題は『Funeral』。
受けを狙った邦題とはまるで違う。
アメリカ人の感性と日本人の知識のなさの差か?
アカデミー賞の発表を明日(日本時間)に迫り、この映画が土曜日から公開された。
初日の三回目を見に行った。
満員というほどではないが結構入っている。
こういう硬派の映画、まして戦争ものなのであまり入るとも思えないが、アカデミー賞ノミネートの影響もあるかもしれない。
原作は主人公クリス・カイル(1974-2013)の自伝「ネイビー・シールズ最強の狙撃手」(原書房刊)。
仲間内ではレジェンドと呼ばれ、イラク武装勢力から「ラマディの悪魔」と呼ばれた凄腕の狙撃兵であるクリスの半生を描いている。
クリスは2003年から2008年の間イラクに4回派遣され、その間に敵を160人(非公式には255人)殺害している。
単に敵を殺しているのではない。
時として子供や女性を殺さなければならない時もある。
それは仲間の命を救うためだ。
狙撃するときのクリスの心理が細かく描写され、のちに次第にPTSD(心的外傷後ストレス障害)に蝕まれていく様子がよく分かる。
今までの映画で狙撃兵の心理が描かれたことはおそらくないと思う。
スナイパーというと我々にはゴルゴ・サーティーンがなじみ深いが、彼も冷酷非情という描かれ方だ。
単にロボットみたいに機械的に撃っているような感じを受けるが、彼らにも人間らしい感情があり、苦悩もあることが分かる。
それから、残された家族の苦悩も良く描かれている。
今でも多くの軍人たちやその家族が、この戦いの影響で苦しんでいるのだろうと思うと何とも言えない気持ちになる。
アメリカ軍がイラクから撤退したのは2011年12月。
ここに描かれている出来事は1昨年までのことで、裁判は今月に始まったばかりだ。
我々から離れたところで、こんな戦いが続いていることに愕然とする。
日本人にとっては、イスラム国と有志連合の戦いを嫌でも思い起こさせる。
この映画は武装勢力とアメリカ軍の戦いを描いているが、反戦映画なのだろうか。
原作では軍の上層部への激しい怒りが書かれていたというが、映画ではあまり触れられていない。
監督が共和党派なので、無意識のうちに抑制されたのかもしれないが、これで万人向きになったと思う。
クリス・カイル役のブラッドリー・クーパーは肉体改造を行い本人と瓜二つに姿を変えた。
ネイビー・シールズとともに本物さながらの家宅捜査や、実弾での訓練、過酷なトレーニングと約18キロもの体重の増量と役になりきるとはいえ半端でない。
4時間のトレーニングと1日5回の食事で8000カロリーを摂取し、パワーバーやサプリメント飲料などを取り入れる生活を送っていたという。
並みの意思と体力ではやれることではない。
ブラッドリーはこの映画の映画化権を取得し、プロデューサーとしても名を連ねている。
まさしく、入魂の演技というべきだろう。
びっくりするのは、戦いの差中でも家族と話せることだ。
今の時代ならではだが、そのうちテレビ電話も使えるようになるに違いない。
他のキャストではシリア出身でオリンピックで優勝した敵方のスナイパーのムスタファ(サミー・シーク)がステレオ・タイプだが冷徹な演技で映画的には面白くなったと思う。
戦いの中では最後の砂嵐の中での戦いが最もエキサイトした。
ただ、あんな状況だと敵か味方かわからなくなるんじゃないかという疑問はある。
音楽はほとんど聞こえてこない。
途中でいかにもイーストウッド監督作品らしい寡黙なピアノの音楽が聞こえてくるくらいだ。
最後に葬儀の模様が実写で流されるところで聞こえるトランペット・ソロによる「夜空のトランペット」が心に染み入る。

公式サイト







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Last updated  2015年02月22日 22時40分42秒
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