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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2015年03月18日
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以前から気になっていたブルーノート70周年記念出版の「ブルーノート・レコード 妥協なき表現の軌跡 」。
私にとっては高価な本だったが、楽天のポイントが少しあったので、これを足して購入した。
かなり大型で400ページもあり、手に取るとずっしりと重い。
まるで百科事典(死語?)を持ったときのような気分だ。
厚さも美術展の図録二冊分ぐらいある。
カラー写真をふんだんに使い、上質の紙を使っている。
マニアの物欲を満足させる仕上がりだ。
作者はリチャード・ヘイヴァーズ。
彼は20年間航空業界にいて、その後音楽業界に入り、宣伝や広告、トルコ初の民放ラジオ局の立ち上げ、その後ポールマッカートニーやビーチボーイズなどのコンサートもプロデュースしているという異色も経歴の持ち主。
著書も多数あり、シナトラをはじめとするミュージシャンの伝記やヴァーブの歴史本
「Verve:The Soud of America」(2013)まで書いている。
 この本は基本的にはブルーノートの歴史をたどるもので、レコーディングは勿論のこと、アーティストのオフショット、当時の時代を伝えるショットなど盛りだくさんだ。
コンタクトシート(いわゆるべた焼き)や、アルフレッド・ライオンの入国証明書、ブルーノートの法人登録証明書の控えまであるという徹底ぶり。
コンタクトシートにはフランシス・ウルフがトリミングを指示した書き込みまで写っている物もあり大変興味深い。
ブルーノートが、いかにこの出版に力を入れたかが分かるというものだ。
勿論ジャケ写真も満載で、2013年のグレゴリー・ポーターの「リキッド・スピリット」まで取り上げられている。
初版のライナーノーツは勿論のこと、「ダウンビート」誌をはじめとした雑誌などからの引用も興味深い。
アルバム評はクレジットがないので作者のヘイヴァーズが書いたものと思われるが、量が半端ではない。
アルバムにまつわる出来事も盛り込まれた的確なレビューで、とても参考になる。
不満と言えば、最初期のジャケット写真が掲載されなかったことぐらいだ。
この本は一気読みするのではなく、百科事典のように折に触れて味わって読むのがいいと思う。
そう思わせるほど味わい深い書籍で、ブルーノートの音楽に通じるものがあるように感じられる。
ということで、大変な労作であり、この本にかかわった沢山の関係者に対し心から敬意を表したい。
出来れば多くの方に読んでいただきたい。

リチャード・ヘイヴァーズ著「ブルーノート・レコード 妥協なき表現の軌跡 」 
日本語版監修 行方均 ヤマハミュージックメディア 2014年11月15日初版発行










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Last updated  2015年03月19日 22時37分23秒
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