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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2015年05月25日
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カテゴリ:クラシック音楽



舘野1.jpeg
最近の活躍を知っていたので、聴きに行ったコンサート。
フィンランドでは有名なピアニストであり、氏の名前は昔から知っているが、演奏を聴いたことはなかった。
2003年に脳梗塞で右半身が麻痺。
その後2年かけて左手だけの奏法を習得し、いまでは左手のピアニストとして世界中で著名な存在だ。
身体に障害がある場合、評価は難しい。
何かあると、どうしてもそれに引きずられてしまうからだ。
最初のバッハではそれが感じられた。
何か工事中の道路を走っている車に乗っているよう
な感じなのだ。
ミスもあるが、表現が乱暴で、聴いていて精神が休まるということがない。
フレージングがスムーズでないのだ。
これはおそらく身体的な問題に起因しているのだろうと思う。
アンコールのカッチーニで一瞬空白があったのも、そのためかもしれない。
酷な言い方だが、館野氏はあまり知られた曲よりも現代曲の方が聴くほうも安心するのではないだろうか。
そういう意味では、他の曲では知らないということもあり、その方面に神経を使わない済んだ。
スクリャービンはモスクワ音楽院在学中、右手を痛めていた時期に作曲された作品。
初期の作品のため、中期以降の透明で神秘的な作風ではない。
ショパンの影響が強く出た作品だが、それほどの曲ではない。
これはバッハと違って、違和感はなかった。
後の2曲は眠くてあまりまともに聴いてはいなかったので割愛。
後半の三宅榛名とcobaは現代音楽。
舘野氏もMCで話していたが、三宅榛名の作品は気まぐれが感じられる。
ウイットに富んだ部分もあるが。全体的には現代音楽で、結構シリアスな音楽だった。
最近この手の音楽を聴いていなかったので、ひりひりした緊張感が心地よかった。
次のcobaの作品はあのアコーディオン奏者の作品で、彼がこういう作品も作るとは全く思わなかった。
全体的にポピュラー寄りの分かりやすい音楽で、ムソルグスキーの「展覧会の絵」のババヤガーのモチーフが出てきたりする。
舘野氏が話されていたが、近くこの楽譜が出版されるということなので、結構人気があるようだ。
全体的に左手という制約があるためか、音域が下の方に偏っているきらいがある。
そのため、どうしても地味な感じはぬぐえない。
同じ曲をヴァイオリンとヴィオラで演奏した場合の違いみたいなものか。
音量は左手だけとは思えないほどで、耳だけで聴いていると片手には聞こえないかもしれない。
アンコールはエストニアの作曲家ウルマス・シサスク(1960-)とカッチーニのアヴェマリアだった。
シサスクは天体に興味を持っている作曲家だそうで、「エイヴェレの星たち」は舘野氏に捧げられたピアノ組曲。
ミニマルミュージックだが、メロディアスで、あまり神経を刺激しない。
天体が題材だからだろうか。
今回のプログラムはすべて録音されている。
最新アルバムも興味があるが、特に気に入ったcobaの入ったアルバムに触手が動きそうだ。

舘野泉ピアノリサイタル
前半
1.バッハ(ブラームス編曲)シャコンヌ
2.スクリャービン:左手のための2つの商品 前奏曲と夜想曲 Op.9
3.光永浩一郎:「サムライ」~左手ピアノ独奏のための(舘野泉に捧げる)
4吉松隆:NHK大河ドラマ「平清盛」より.
後半
1.三宅榛名:思い出せなかったこと
2.coba:記憶樹(舘野泉に捧げる)
アンコール
1.ウルマス・シサスク:エイヴェレの惑星 組曲「エイヴェレの星たち」より
カッチーニ:アヴェマリア

2015年5月22日 岩手県民会館中ホール2列4番にて視聴









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Last updated  2015年05月25日 22時39分58秒
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