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カテゴリ:ジャズ
何かの雑誌でジャズ喫茶の店主が愛聴していると書いていたので聴いたアルバム。 最初アマゾンで注文したのだが、いつまでたっても来なくて、結局キャンセルされてしまった。 次にinport_cdで探したが無くて諦めてしまった。 この前アマゾン・ドットコムで偶然見つけて、在庫があることを確認して即ゲット。 ついでにメリーポピンズのサウンドトラック激安2枚組とベッカ・スティーブンス・バンドの近作も購入してしまった。 特にメリーポピンズのはnport_cdでは、安いCDが国内に制限されいたので、とても嬉しかった。 前置きが長くなったが、専門家?の愛聴盤の名に恥じない出来だ。 アマゾンのレヴューによると、アンナ・ルナはバルセロナに生まれ、イタリアでも活躍したが、今はスペインのライブハウスを中心に活躍しているという。 滑舌がとても良くて、聞いていて気持ちがいい。 うまい言い方がわからないので、滑舌がいいなんてと書いてしまった。 歯切れがいいことを言いたかったのだが、最初に浮かんだのが「滑舌」という言葉だった。 多分言葉の納め方が歯切れが良くて、滑舌が浮かんできたんだろうと推定される。 全曲ボサノバと勝手に思い込んでいたが、ボサノバはジョビンの一曲のみ。 あとはスタンダード中心の選曲。 スタンダードといっても、インストで良くやられている曲が多い。 スキャットの曲も何曲かあるが、これが滑舌がいいため、歯切れが良く聞こえ。 リズム感も抜群で遅くなったりすることもない。 それにスキャットの語彙?が豊富で、通常なら聞かれないような言葉?が聞ける。 「Early Autumn」にその特徴が表れてて、実にスリリングな体験を味わうことが出来る。 どの曲も素晴らしいが、特に気に入ったのは最後のシダー・ウォルトンの「Firm Root」。 スリリングでスピード感あふれる曲。 youtubeで聴いたクリフォード・ジョーダンの演奏と比較すると、テンポが少し遅いとはいえヴォーカルでインストに対抗できているのは立派。 基本的にはホーンライクな歌唱を得意とする歌手だとは思うが、ルグランの「これからの人生」や「If I Should Lose You」のような曲も、ムードに流されない、乾いた叙情とでもいえる美しさが感じられる。 「All or nothing art all」もエキゾチックなムードが横溢していて、とてもいい。 ジャケットの表記からすると、いつも付き合っているピアノ・トリオにゲストのホーン奏者が加わったと思われる編成。 サックスとトロンボーンのハーモニーがとても心地よい。 二人のソロもいい。 このアルバムは手作り感一杯の仕上がりだが、書かれているのは曲名とメンバーの名前だけ。 誰がどの楽器を担当しているかさえ書かれていないのは、非常に問題がある。 ポピュラーだったらありかもしれないが、ジャズでは許されないことだ。 レーベルにデザインもジャケットのデザインを小さくして載せているだけで、手抜きもいいところだ。 作りが、いかにも貧弱といった感じで、もう少しなんとかならなかったのかと思ってしまう。 壁紙のデザインと彼女の服がシームレスで一体となっているところなど、かなり凝っているのだが、パッケージ全体に対する無神経さにガックリくる。 ところで、このアルバムは彼女の5作目の作品だそうだ。 取りあえず入手可能な作品がほかにもありそうなので、是非聞いてみたい。 少し前に取り上げたEmilie Claire-Barrowの歌唱のうまさに感心して、結局ほとんどのアルバムを購入してしまった。 ところが、今回このアルバムを聴いてぶっ飛んでしまった。 世の中は広い。 Anna Luna:Sketches(New Mood Jazz) 1.My favorite things 2.What are you doing the rest of your life 3.Early autumn 4.If I should lose you 5.Stolen moments 6.Devil may vare 7.All or nothing at all 8.Mediterraneo 9.Retrato em branco e preto 10.Y se hace de noche en Tunisia 11.Firm roots Anna Luna(vo) Jaume Vilaseca(p) Curro Galvez(b) Roberto Faenzi(Ds) Simone La Maida(as,ss,fl) Massimo Morganti(tb) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020年03月09日 03時48分10秒
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