2887291 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

Profile

bunakishike

bunakishike

Recent Posts

Category

Archives

2016年07月10日
XML
カテゴリ:ジャズ



ジェーン・モンハイトの新作はニコラス・ペイトンとのコラボレーション。
ニコラス・ペイトンなので、ヒップ・ホップに挑むのかと思ったが、ヴォーカル自体は今までの延長線上にあり、ある意味期待はずれ。
スタンダードという縛りがあるにしても、あまり変わり映えしない。
そもそも、今回のアルバムの狙いが良くわからないのだ。
タイトルは「エラ・フィッツジェラルド・ソングブック・セッション」となっているので、エラに因んだ歌を集めているのは確かなのだが、歌は単なる材料としか扱われていないように思う。
これだと、別にエラの歌でなくてもいいような気がする。
ペイトンの編曲は軽いノリの物と昔ながらのメインストリーム・ジャズが混じっている。
メインストリームでは彼でなければならないということはあまり感じられないが、ニューオーリンズのテイストが入っているナンバーでは当地出身のミュージシャンならではの味わい。
それよりも、モンハイトのヴォーカルが相変わらずなので、ペイトンとのコラボの狙いが何だったのか、よくわからない。
個人的にも、粘着度の高い、のっぺりした歌唱は少し飽きてきたというのが正直なところ。
前作までは編曲が斬新で楽しませてもらったが、普通の編曲でも同じ歌唱だと鼻につき始めている。
フレーズの終わりをきちんと歌わないのも、繰り返されると、またかと持ってしまう。
個性的な歌唱ではなく、品がないように聞こえてしまうのだ。
それに発音がきつく、昔に戻ってしまったのかと思った。
従来の路線では「Chelsea Mood」がなかなか気の利いた編曲で楽しませる。
「チェルシー・ブリッジ」と「イン・ア・センチメンタル・ムード」が半分づつ繋がっている編曲。
ヴォーカルとトランペットのデュオが面白い。
特にペイトンのねっとりとまとわりつくようなプレイがヴォーカルの粘着的なヴォーカルと変にあっている。
ネチャネチャ度?ではお互いに一歩も引かない。
良い方は、「I7ve Got You Under My Skin」
キーボードの不思議なサウンド空間から、人を喰ったような、ペイトンのトランペット・ソロが続く部分は、ユーモアも感じられる。
ヴォーカルが加えると、そのテイストが薄まってしまうが、なかなか面白い。
後半は3拍子でサウンドもガラッと変わってしまうが、後半ののりと盛り上がりはなかなかのもだった。
できればこの路線で全曲を演ってほしかったが、今回はテーマがテーマだけにそれは難しい。
ハープが入った「I Was Doing All Right/Know You Now」は、ムーディーで面白いアプローチ。
「Ev'ry Time We Say Goodbye」はピアノとのデュオ。
堂々たる歌唱で、バラードでの彼女の実力が良く出た演奏。
最後の「This Time The Dreams On Me」はオルガンとハープのバッキングで文字通りドリーミーなサウンドで心地よく締めくくられる。

ペイトンは柔らかいサウンドで、気の利いたフレーズが出てくるソロも素晴らしい。
成熟したプレイというべきか。
編曲のセンスも、他の二人からは飛びぬけている。

The Songbook Sessions Ella Fitzgerald(Emerald City Records ECR 001)

1.All Too Soon
2.Somebody Loves Me
3.Chelsea Mood
4.Something's Gotta Give
5.I Was Doing All Right/Know You Now
6.Ev'ry Time We Say Goodbye
7.Where or When
8.Ill Wind (You're Blowing Me No Good)
9.All of You
10.I Used to Be Colorblind
11.I've Got You Under My Skin
12.This Time the Dream's on Me

Jane Monheit(vo)
Nicholas Payton(tp)
Michael Kanan(p)
Neal Miner)b)
Rick Montalbano(Ds)
Daniel Sadowick(perc.)
Brandee Younger(Harp)

Recorded on November 14-19,2015 at The Samurai Hotel,Astria,NY







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2016年07月10日 18時31分30秒
コメント(0) | コメントを書く
[ジャズ] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.