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楽天・日記 by はやし浩司

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2012年06月10日
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【人間の子どもとvs.ぼたんインコ】(成長段階と、その変化)byはやし浩司

●ぼたんインコのPippi

 ぼたんインコが私たちの家族になって、ちょうど1か月になる。
買ったとき、店の女主人が、「生後3週間目です」と言った。
それで計算すると、生まれたのは、4月中旬か、やや少し前。
4月10日ごろということになる。

我が家へやってきたとき、その直後、撮った写真がある。

DSC02524

この写真のとき、生後3週間ということだった(5月5日ごろ撮影)。

以後、ちょうど1か月になる。
ぼたんインコは、それが正確かどうかは別として、人間の子どもと同じような成長過程を経るという。
幼鳥期があり、やがて成鳥期へと入っていく。
で、この1か月をみるかぎり、ぼたんインコ(以後、Pippi)は、人間の子どもの成長過程の1~2年分を過ごしたような印象を受ける。

●飛ぶ(巣立ち)

 たとえば人間の子どもが歩き出す時期と、Pippiが飛び始めた時期とを、同じとする。
人間の子どもは、満1歳前後から歩き始める。
Pippiは、10日ほど前から少しずつ飛ぶようになった。
これで計算すると、ぼたんインコの5週目は、人間の子どもの満1歳に相当することになる。
(必ずしも、これは正確ではない。)

 で、さらにこれに基づいて計算すると、ぼたんインコは、人間の約10倍の早さで成長することになる。
(だからといって、知的能力の進歩も10倍ということではない。誤解のないように。)

●穴を好む時期

 Pippiは、飛ぶ前と飛べるようになった後とでは、行動パターンが大きくちがう。
飛ぶ前は、好んで、穴を求めた。
ふとんの中や、タオルの中など。
小さな隙間があると、すぐそこへ潜り込もうとした。

 そこで私は、立体迷路のようなものを作ってやった。
これがそのときの写真である。
Pippiは、立体迷路の中を、自由に行き来し、遊んでいた。

DSC02761

●飛ぶ

 が、飛ぶようになってからは、一変した。
穴に入らなくなると同時に、穴へ入れてやろうとしても、それを拒否するようになった。

 ただ寒いときは、私のシャツのエリ口のところから、服の中へ入ってくる。
おとといは、水遊びをしたあと、寒かったのか、一目散に、私のシャツの中に飛び込んできた。

 こうした変化を、フロイト風に表現すると、こうなる。

(1)穴ぐら期(穴を好み、活発に地表を歩き回る時期)
(2)飛び立ち期
(3)解放期(大きく移動するときは、空を飛ぶ)

●基本的信頼関係

 私たち人間に馴(な)らすという目的もあったが、最初の1週間は、毎晩、私はPippiを手の中に抱いて寝た。

 これは私の特技のようなもの。
高校生のときから文鳥を飼っていた。
文鳥は、いつも私の手の中で寝ていた。
それでそういうことができるようになった。
それが今でもできる。
(ただし、小鳥を抱いていては、熟睡はできない。
そこで数日後からは、寝る前と、起きる前の、1~2時間だけにした。)

 またこの時期は、(しつけ)はしない。
やりたいようにやらせる。
何をしても、許し、受け入れる。
人間の子どももそうだが、この時期は、穏やかに、やさしく、かつ静かに育てる。
大切なのは、たがいの間に、信頼関係を築くこと。
この信頼関係のあるなしで、その後の子育ての仕方は大きく変わる。
Pippiのばあいも、私はそれを強く意識した。

 たとえば糞(便)の始末。
相手は鳥だから、あたり構わず、する。
が、鳥というのは、そういうもの。
叱っても、まったく意味はない。

●1か月

 こうして無事、1か月が過ぎた。

DSC02915

 なお飛ぶようになってからは、人間の私たちといっしょにいる時間を、できるだけ長くした。
実際には、私が家にいる間は、ほとんどの時間をいっしょに過ごした。
人間の子どもでも、このころの体験が、原体験となり、たとえば日本で生まれ育った子どもは日本人らしさを身につける。
アメリカで生まれ育った子どもは、アメリカ人らしさを身につける。

 外からはわからないが、メルツォフ(ワシントン大学)によれば、この時期、怒濤のごとく記憶が蓄積される。
その記憶が集合し、やがてここでいう(らしさ)をつくる。

●好奇心

 好奇心と生活力は、密接に関連している。
その点、Pippiというよりは、ぼたんインコのもつ好奇心には、驚かされる。
手当たり次第というか、目につくもの、すべてに興味をもつ。
まさに手当たり次第。

 数日前までは、メガネに強い関心をもっていた。
私の予備のメガネをみつけては、それをかじったりしていた。
で、今は、台所の水場のあたりに、強い関心をもっている。
そのあたりにある食器類を、片っ端からかじって、遊んでいる。

●学習能力

 学習能力については、飛躍的に進歩している。
たとえば新しいものを見つけ、それが何であるかを知ったとする。
最初は、数回、試行錯誤を繰り返す。
が、つぎに同じようなものだと、1~2回のうちには、それが何であるかを学習してしまう。

 たとえば昨日(6月9日)には、こんなことがあった。

 しばらく私の書斎(2階の8畳間)で、遊んでいた。
が、そのうち姿が見えなくなった。
心配してあちこちをさがすと、Pippiは1階の台所のテーブルの上にいた。
そこには餌が置いてある。
それをひとりで食べていた。

 そこへワイフが来た。
ワイフにバトンタッチすると、私は再び書斎へ戻った。

 が、しばらくすると、Pippiが、書斎まで、迷わず飛んできた。
Pippiは、2、3回の試行錯誤のあと、書斎までの道筋を覚えたことになる。
(1階にある居間から階段を経て、2階の私の部屋に来た。
階段は、一度、途中で90度に曲がっている。)

 で、今度は、別棟の和室までの道筋を、同じように教えた。
が、今度は試行錯誤らしい錯誤をすることもなく、道筋を、一度で学習してしまった。

(文鳥のばあいは、こうはいかない。
ここまでの知的能力はない。)

●刺激

 この時期の「刺激」には、たいへん重要な意味がある。
けっして鳥かごに閉じこめたままにしておいてはいけない。
いろいろな経験をさせる。
経験そのものが、刺激となり、知的能力を向上させる。

 これには人間の子どもも、ぼたんインコもない。
「臨界期」というほど大げさなものではないにしても、この時期をのがすと、努力の割には効果が薄いということになる。

『鉄は熱いうちに、叩け』。

 昨日は、人間の幼児用のおもちゃをもってきて、遊ばせてみた。
Pippiにすれば、小さなジャングルジムに見えるはず。

●トラウマ

 で、そのインコ。
育て方を誤ると、心に傷をつけることもあるそうだ。
それについて、もう一度、ここに書く。

 『コザクラ・ボタンインコ』(誠文堂・新光社)に、こんな興味ある話が載っている。
Pippiを飼うようになってから、書店で買い求めた本である。

++++++++++以下、「コザクラ・ボタンインコ」より+++++++++++

……ショップで販売されていたヒナは、親から引き離され不安の中で輸送されます。
そのときに大きな音や衝撃を受けたり、慣れない環境で、身体を知らない人に握られるなどの恐怖体験で、トラウマになることがあります。

自家繁殖のばあいも、ふご(=飼育かごのこと)に入れたヒナたちを転んだ拍子に落としてしまい、そのときの目の前にいた人を見ていたヒナ1羽だけが、成長になっても、転んでヒナを落とした人にはよく慣れたのに、落とされたとき、目の前にいた人だけを怖がり、慣れなかったという話もります。
このことから、幼鳥期の恐怖体験はトラウマになることがわかります。(以上、P27)

++++++++++以上、「コザクラ・ボタンインコ」より+++++++++++

●敏感期

 卵からかえってすぐ歩くようになる鳥には、「刷り込み(インプリンティング)」と呼ばれる現象が見られる。
で、最近(ここ10年)の研究によれば、人間の子どもにも、それに似た現象が起こることがわかってきた。
生後0~7か月までの間と、言われている。
期間は長い。
その長い期間を通して、同じように刷り込まれるという。
この時期を「敏感期」という。

 つまり親子の意識が、本能に近い部分にまで刷り込まれる。

 ぼたんインコにも、同じような現象があると考えてよい。
その逆の現象が、先に紹介した、『コザクラ・ボタンインコ』(誠文堂・新光社)の中に書いてあった話ということになる。

●3歳児の知的能力

 ぼたんインコには、人間でいう3歳児程度の知的能力があるという。
だれが、どういう部分を見て、そのように判断したのかはわからない。
しかしかなり利口なのは、事実。
3歳児といえば、かなりの能力である。

 今はPippiをペットとして飼っているが、私はこの部分に、たいへん興味がある。
もしそれが本当なら、かなりの道理も理解できるはず。
先の本の中には、「いつも決まった場所で糞をするのもいる」とある。
ぼたんインコ自身が、人間の心を理解し、自分をコントロールしていることになる。

●注意

 が、鳥は鳥。

 好奇心が旺盛なのはよいとしても、まず何でもかじってみる。
人間の子どもでも、何でもものを口に入れる時期がある。
唇の感触で、そのものの性質を知る。
フロイトは、その時期を「口唇期」と呼んだ。

 ぼたんインコのばあいは、とにかく手当たり次第。
が、これがかなり危険。
毒性のあるものまで、くちばしでかんだりする。
ときには、そのままのみ込んでしまう。

 ……実は先ほど、キーボードの横で、ホッチキスの芯を口の中でころがしていた。
「あぶない!」と思ったつぎの瞬間には、それをのみ込んでいた。
今は、「たぶん大丈夫だろう」と思いながら、自分を慰めている。
ワイフに相談すると、「そのうち、ウンチといっしょになって出てくるわよ」と。

 うかつだった。
Pippiのまわりから、危険なものは、すべて取り除いたつもりだったのだが……。
そういうこともあるから、ぼたんインコを飼ってみようと思っている人は、注意をしたらよい。

●人間の子どもvsぼたんインコ

 要するに、たかがペットと、安易に考えてはいけない。
たかが鳥と、安易に考えてはいけない。
情愛の深さでは、人間以上と言ってもよい。
その分だけ、育て方を誤ると、人間の子どものように、グレることもある。
人間を信じなくなる。
人間に対して、攻撃的になる。
くちばしの力が強いだけに、そうなると、やっかい。
耳たぶくらいなら、食いちぎってしまうそうだ。
そうなれば、それこそ本当に、手に負えなくなる。

 ……今、そのPippiは、私のシャツの下で眠っている。
安心しきったその寝顔を見ていると、心が安まる。
どうやらこの私を親と思っているらしい。

 どうかこのまま、やさしいインコで育ってくれればと願っている。
2012/06/10記

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 幼児教室 育児 教育論 Japan はやし浩司 Pippi 2012-06-10 インコと人間 敏感期)


Hiroshi Hayashi+++++++June. 2012++++++はやし浩司・林浩司






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最終更新日  2012年06月10日 10時22分57秒



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