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【人間の子どもとvs.ぼたんインコ】(成長段階と、その変化)byはやし浩司
●ぼたんインコのPippi ぼたんインコが私たちの家族になって、ちょうど1か月になる。 買ったとき、店の女主人が、「生後3週間目です」と言った。 それで計算すると、生まれたのは、4月中旬か、やや少し前。 4月10日ごろということになる。 我が家へやってきたとき、その直後、撮った写真がある。 この写真のとき、生後3週間ということだった(5月5日ごろ撮影)。 以後、ちょうど1か月になる。 ぼたんインコは、それが正確かどうかは別として、人間の子どもと同じような成長過程を経るという。 幼鳥期があり、やがて成鳥期へと入っていく。 で、この1か月をみるかぎり、ぼたんインコ(以後、Pippi)は、人間の子どもの成長過程の1~2年分を過ごしたような印象を受ける。 ●飛ぶ(巣立ち) たとえば人間の子どもが歩き出す時期と、Pippiが飛び始めた時期とを、同じとする。 人間の子どもは、満1歳前後から歩き始める。 Pippiは、10日ほど前から少しずつ飛ぶようになった。 これで計算すると、ぼたんインコの5週目は、人間の子どもの満1歳に相当することになる。 (必ずしも、これは正確ではない。) で、さらにこれに基づいて計算すると、ぼたんインコは、人間の約10倍の早さで成長することになる。 (だからといって、知的能力の進歩も10倍ということではない。誤解のないように。) ●穴を好む時期 Pippiは、飛ぶ前と飛べるようになった後とでは、行動パターンが大きくちがう。 飛ぶ前は、好んで、穴を求めた。 ふとんの中や、タオルの中など。 小さな隙間があると、すぐそこへ潜り込もうとした。 そこで私は、立体迷路のようなものを作ってやった。 これがそのときの写真である。 Pippiは、立体迷路の中を、自由に行き来し、遊んでいた。 ●飛ぶ が、飛ぶようになってからは、一変した。 穴に入らなくなると同時に、穴へ入れてやろうとしても、それを拒否するようになった。 ただ寒いときは、私のシャツのエリ口のところから、服の中へ入ってくる。 おとといは、水遊びをしたあと、寒かったのか、一目散に、私のシャツの中に飛び込んできた。 こうした変化を、フロイト風に表現すると、こうなる。 (1)穴ぐら期(穴を好み、活発に地表を歩き回る時期) (2)飛び立ち期 (3)解放期(大きく移動するときは、空を飛ぶ) ●基本的信頼関係 私たち人間に馴(な)らすという目的もあったが、最初の1週間は、毎晩、私はPippiを手の中に抱いて寝た。 これは私の特技のようなもの。 高校生のときから文鳥を飼っていた。 文鳥は、いつも私の手の中で寝ていた。 それでそういうことができるようになった。 それが今でもできる。 (ただし、小鳥を抱いていては、熟睡はできない。 そこで数日後からは、寝る前と、起きる前の、1~2時間だけにした。) またこの時期は、(しつけ)はしない。 やりたいようにやらせる。 何をしても、許し、受け入れる。 人間の子どももそうだが、この時期は、穏やかに、やさしく、かつ静かに育てる。 大切なのは、たがいの間に、信頼関係を築くこと。 この信頼関係のあるなしで、その後の子育ての仕方は大きく変わる。 Pippiのばあいも、私はそれを強く意識した。 たとえば糞(便)の始末。 相手は鳥だから、あたり構わず、する。 が、鳥というのは、そういうもの。 叱っても、まったく意味はない。 ●1か月 こうして無事、1か月が過ぎた。 なお飛ぶようになってからは、人間の私たちといっしょにいる時間を、できるだけ長くした。 実際には、私が家にいる間は、ほとんどの時間をいっしょに過ごした。 人間の子どもでも、このころの体験が、原体験となり、たとえば日本で生まれ育った子どもは日本人らしさを身につける。 アメリカで生まれ育った子どもは、アメリカ人らしさを身につける。 外からはわからないが、メルツォフ(ワシントン大学)によれば、この時期、怒濤のごとく記憶が蓄積される。 その記憶が集合し、やがてここでいう(らしさ)をつくる。 ●好奇心 好奇心と生活力は、密接に関連している。 その点、Pippiというよりは、ぼたんインコのもつ好奇心には、驚かされる。 手当たり次第というか、目につくもの、すべてに興味をもつ。 まさに手当たり次第。 数日前までは、メガネに強い関心をもっていた。 私の予備のメガネをみつけては、それをかじったりしていた。 で、今は、台所の水場のあたりに、強い関心をもっている。 そのあたりにある食器類を、片っ端からかじって、遊んでいる。 ●学習能力 学習能力については、飛躍的に進歩している。 たとえば新しいものを見つけ、それが何であるかを知ったとする。 最初は、数回、試行錯誤を繰り返す。 が、つぎに同じようなものだと、1~2回のうちには、それが何であるかを学習してしまう。 たとえば昨日(6月9日)には、こんなことがあった。 しばらく私の書斎(2階の8畳間)で、遊んでいた。 が、そのうち姿が見えなくなった。 心配してあちこちをさがすと、Pippiは1階の台所のテーブルの上にいた。 そこには餌が置いてある。 それをひとりで食べていた。 そこへワイフが来た。 ワイフにバトンタッチすると、私は再び書斎へ戻った。 が、しばらくすると、Pippiが、書斎まで、迷わず飛んできた。 Pippiは、2、3回の試行錯誤のあと、書斎までの道筋を覚えたことになる。 (1階にある居間から階段を経て、2階の私の部屋に来た。 階段は、一度、途中で90度に曲がっている。) で、今度は、別棟の和室までの道筋を、同じように教えた。 が、今度は試行錯誤らしい錯誤をすることもなく、道筋を、一度で学習してしまった。 (文鳥のばあいは、こうはいかない。 ここまでの知的能力はない。) ●刺激 この時期の「刺激」には、たいへん重要な意味がある。 けっして鳥かごに閉じこめたままにしておいてはいけない。 いろいろな経験をさせる。 経験そのものが、刺激となり、知的能力を向上させる。 これには人間の子どもも、ぼたんインコもない。 「臨界期」というほど大げさなものではないにしても、この時期をのがすと、努力の割には効果が薄いということになる。 『鉄は熱いうちに、叩け』。 昨日は、人間の幼児用のおもちゃをもってきて、遊ばせてみた。 Pippiにすれば、小さなジャングルジムに見えるはず。 ●トラウマ で、そのインコ。 育て方を誤ると、心に傷をつけることもあるそうだ。 それについて、もう一度、ここに書く。 『コザクラ・ボタンインコ』(誠文堂・新光社)に、こんな興味ある話が載っている。 Pippiを飼うようになってから、書店で買い求めた本である。 ++++++++++以下、「コザクラ・ボタンインコ」より+++++++++++ ……ショップで販売されていたヒナは、親から引き離され不安の中で輸送されます。 そのときに大きな音や衝撃を受けたり、慣れない環境で、身体を知らない人に握られるなどの恐怖体験で、トラウマになることがあります。 自家繁殖のばあいも、ふご(=飼育かごのこと)に入れたヒナたちを転んだ拍子に落としてしまい、そのときの目の前にいた人を見ていたヒナ1羽だけが、成長になっても、転んでヒナを落とした人にはよく慣れたのに、落とされたとき、目の前にいた人だけを怖がり、慣れなかったという話もります。 このことから、幼鳥期の恐怖体験はトラウマになることがわかります。(以上、P27) ++++++++++以上、「コザクラ・ボタンインコ」より+++++++++++ ●敏感期 卵からかえってすぐ歩くようになる鳥には、「刷り込み(インプリンティング)」と呼ばれる現象が見られる。 で、最近(ここ10年)の研究によれば、人間の子どもにも、それに似た現象が起こることがわかってきた。 生後0~7か月までの間と、言われている。 期間は長い。 その長い期間を通して、同じように刷り込まれるという。 この時期を「敏感期」という。 つまり親子の意識が、本能に近い部分にまで刷り込まれる。 ぼたんインコにも、同じような現象があると考えてよい。 その逆の現象が、先に紹介した、『コザクラ・ボタンインコ』(誠文堂・新光社)の中に書いてあった話ということになる。 ●3歳児の知的能力 ぼたんインコには、人間でいう3歳児程度の知的能力があるという。 だれが、どういう部分を見て、そのように判断したのかはわからない。 しかしかなり利口なのは、事実。 3歳児といえば、かなりの能力である。 今はPippiをペットとして飼っているが、私はこの部分に、たいへん興味がある。 もしそれが本当なら、かなりの道理も理解できるはず。 先の本の中には、「いつも決まった場所で糞をするのもいる」とある。 ぼたんインコ自身が、人間の心を理解し、自分をコントロールしていることになる。 ●注意 が、鳥は鳥。 好奇心が旺盛なのはよいとしても、まず何でもかじってみる。 人間の子どもでも、何でもものを口に入れる時期がある。 唇の感触で、そのものの性質を知る。 フロイトは、その時期を「口唇期」と呼んだ。 ぼたんインコのばあいは、とにかく手当たり次第。 が、これがかなり危険。 毒性のあるものまで、くちばしでかんだりする。 ときには、そのままのみ込んでしまう。 ……実は先ほど、キーボードの横で、ホッチキスの芯を口の中でころがしていた。 「あぶない!」と思ったつぎの瞬間には、それをのみ込んでいた。 今は、「たぶん大丈夫だろう」と思いながら、自分を慰めている。 ワイフに相談すると、「そのうち、ウンチといっしょになって出てくるわよ」と。 うかつだった。 Pippiのまわりから、危険なものは、すべて取り除いたつもりだったのだが……。 そういうこともあるから、ぼたんインコを飼ってみようと思っている人は、注意をしたらよい。 ●人間の子どもvsぼたんインコ 要するに、たかがペットと、安易に考えてはいけない。 たかが鳥と、安易に考えてはいけない。 情愛の深さでは、人間以上と言ってもよい。 その分だけ、育て方を誤ると、人間の子どものように、グレることもある。 人間を信じなくなる。 人間に対して、攻撃的になる。 くちばしの力が強いだけに、そうなると、やっかい。 耳たぶくらいなら、食いちぎってしまうそうだ。 そうなれば、それこそ本当に、手に負えなくなる。 ……今、そのPippiは、私のシャツの下で眠っている。 安心しきったその寝顔を見ていると、心が安まる。 どうやらこの私を親と思っているらしい。 どうかこのまま、やさしいインコで育ってくれればと願っている。 2012/06/10記 (はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 幼児教室 育児 教育論 Japan はやし浩司 Pippi 2012-06-10 インコと人間 敏感期) Hiroshi Hayashi+++++++June. 2012++++++はやし浩司・林浩司 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年06月10日 10時22分57秒
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