響和音の合唱講座

[〔本番に向けて〕] カテゴリの記事

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• 〔本番に向けて〕オーケストラと歌うときのコツ（その２）

  オーケストラと歌うときのコツの２回目です。前回は自分の歌う音を探すコツを書きました。ところが、音はなんとなくわかっても、指揮がわからないということもよくあります。合唱団の指揮者は、パート別に細かく指示を出してくれる方が多いです。一方、オーケストラの指揮者は合唱団だけでなく各楽器にも指示を出さなければなりません。合唱だけにいちいち指示を出すことは不可能です。また、拍子を刻むというよりは音楽の流れを体で表現する指揮者も大勢いらっしゃいます。ですから、合唱だけの演奏に比べ、どうしても自分の判断で歌わなければならないことが増えてくるわけです。もちろん、丁寧に指示を出してくれ、テンポやリズムも非常にわかりやすい指揮者もいらっしゃいます。そのような指揮者の場合はとても歌いやすいのですが、音楽的にはおもしろくない演奏になってしまうことも往々にしてあります。このへんが音楽の難しいところでもあり、おもしろいところでもあります。話を元に戻して、指揮がわからなくなったときはまずコンサートマスター（第１バイオリンの最前列の端で弾いている人、指揮者とよく話したり握手したりしてますからすぐわかります）の体の動きやボウイング（弓の動き）を見ましょう。コンサートマスターの動きもわかりにくいときは打楽器のテンポやリズムにあわせるといいでしょう。おまけに。オーケストラの音は指揮者が拍を叩いてから少し遅れて実際の音が出ます。歌い始めの時はこの遅れの間合いを意識しないと飛び出してしまいますから気をつけてください。オーケストラと一緒に歌うのはなかなか難しいですが、それだけに演奏後の感動も大きいですから臆せずに歌ってくださいね。

  November 8, 2007

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• 〔本番に向けて〕オーケストラと歌うときのコツ（その１）

  芸術の秋がやってきました。これから本番を迎える方、特に年末恒例の第九をはじめ、レクイエムやミサ曲など、オーケストラとの曲を演奏される方もいらっしゃると思います。今回はオーケストラとの演奏について触れたいと思います。オーケストラとの曲といっても、ずっとオーケストラと一緒に練習するわけでありません。普段の練習はピアノ伴奏で行い、演奏会までに２～３回程度オーケストラとの練習（通称？オケ合わせ）が入ることが一般的です。初めてオーケストラとの練習に参加すると、まずいろいろな音が大音響で鳴っているのに驚くと思います。驚いているうちに練習が始まると、今度はどの音を歌っていいのかわからなくなることに戸惑います。ピアノ伴奏の場合、澄んだ音でメロディーや和音が聞こえますから比較的わかりやすいのですが、オーケストラはとても幅の広い音が聞こえてくるからです。まして、管楽器や打楽器のそばで歌うことになるともう悲惨で、どんなに大声を張り上げても声がまったく聞こえないということだってあります。こんな時は声を張り上げて無理に歌おうとするよりは、自分のパートと同じ音を演奏している楽器がないか探すことに意識を向けてみましょう。楽譜のピアノ伴奏の部分を見てください。そのなかに自分のパートと同じ音の動きが書かれていれば、何かの楽器が必ずその音を出しています。メロディなら第１バイオリン、ファンファーレ的な部分ならトランペット、低音部分ならコントラバスやトロンボーンなどが同じ音を出している可能性が高いです。音が見つかればしめたもので、その音にあわせて声を出すようにしましょう。最初のうちは圧倒されるだけで終わってしまうかもしれませんが、慣れてくれば楽器の音を聞き分けられるようになってきますから、あきらめずに探してみてください。

  October 25, 2007

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• 〔本番に向けて〕ゲネはウォーミングアップのつもりで

  早いもので、もう師走に入りました。第九シーズン到来ですね。今回は久しぶりに本番に向けての話題です。本番の日。通常、本番前にはステージ上で演奏する曲をひととおり歌うゲネプロ（リハーサル）の時間があります。これが終わるといよいよ本番ですから、指揮者も団員も否応なしに熱が入ります。しかし、その熱は本番まで大切にとっておきましょう。ゲネプロはあくまで「ウォーミングアップ」の気持ちでいてください。ゲネプロと本番を２回とも同じ調子でこなすのは、喉にとっても気持ちにとっても至難の業だからです。仮に指揮者からいろいろな要求が出たとしてもほどほどに対応し、喉をあたためる程度に声を出しておくのがいいと思います。それよりも、自分の立つ位置や視線の置き場所、ホールの音の響き具合などを確かめることに注意をはらってください。「自分の立つ位置は客席（のわかりやすい場所）からみて大体このへんだな」とか「あの席の切れ目あたりに視線を向けて歌おう」とか「客席が一杯になったらどんな感じになるだろうか」などということを考えながら歌いましょう。ホールの雰囲気に飲み込まれず自分の精一杯の力を出し切れるよう、ゲネプロで雰囲気に慣れることを目標にしてください。それからゲネプロ時の注意をひとつ。ホール内は（当たり前ですが）普段の練習場よりもよく音が響きます。靴音やささやき声を出す人が増えてくると普段以上にザワザワして指揮者の声が聞き取りにくくなります。集合時間などの大切な連絡も行われますから、私語は厳禁。わからないことが出てきたときも隣の人と話し合ったりせず、直接指示者に質問するか、あとで役員の方に聞くようにしましょう。

  December 2, 2006

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• 〔本番に向けて〕非常口がお客さん？

  体の位置が決まったら、次は視線です。慣れない方にとっては、視線を客席に向けることは恐怖だと思います。ひたすら指揮者を見るか、楽譜とにらめっこするか・・・。でも、（繰り返しになりますが）本番で指揮者や楽譜に向かって歌っても仕方ありません。声は客席に届けないと意味がないのです。前回のコメントでもいただいているように、視線はできるだけ上の方に向けましょう。客席の中央より奥の方を見る２階席があるときは、２階の前の方を見るというのがおおまかな目安です。ひな壇の上の方に立って客席後方がほぼ視線の正面になってしまうときは、客席の後の天井に視線をあわせてもいいでしょう。この場合、指揮者は視界の下でとらえます。舞台のどの位置にいても、決してうつむかないというのがポイントです。そのうえで、「自分の出した声がホールの天井をまわって視線の先に降っていく」つもりで歌うといいと思います。どうしても客席を見るのが恐い方は、ホール奥の非常出口の表示に視線をあわせると少し気が楽になりますよ。

  October 7, 2006

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• 〔本番に向けて〕指揮者は見ない!?

  前回のNG集への書き込みありがとうございました。想像するだけで固まりそうな話や、笑いをこらえるのに苦労するだろうなと思う話ばかりでとても楽しめました。「こんな話もある」という方、ひきつづきコメントいただけたらうれしいです。さて、前々回、「本番では指揮者は視界の端にとどめるぐらいのつもりで歌う」と書きました。では一体どこを向いて歌えばいいのでしょうか。ポイントは「体の方向」と「視線の位置」です。今回は「体の方向」について考えてみましょう。一般的なコンサートホールで、舞台に向かって左側からソプラノ、アルト、テノール、バスと並んでいたとします。ソプラノ、バスは指揮者に体を向ける（客席から見ると斜めを向いて立つ）ことが多いと思います。極端な合唱団では、客席から見たら端の人がほとん横向きに立っているように見えることもあります。そうなると、せっかくの声が客席に広がらずに指揮者周辺に集まってしまいます。まさに「指揮者に向かって歌っている」わけです。ですから、体の方向は指揮者に向けるのではなく、できるだけ客席に向かってまっすぐに立つように心がけてください。そのように立つと、「指揮者を視界の端の方でとらえる」という感じがおわかりいただけると思います。ソプラノは視界の左端で、バスは右端で指揮者をとらえることになるわけですね。上手い合唱団になると、ほとんど指揮者を見ていません（笑）。この立ち方は最初のうちは違和感がありますし、合唱団全体でやらないと意味がありません。指導される立場の方にも意識していただきたいことだと思います。次回は視線の位置に触れたいと思います。

  September 29, 2006

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• 〔本番に向けて〕顔はどこを向いていますか？

  本番に向けての話題を続けます。今回は（特に本番での）指揮者の見方です。あなたは舞台に立ったとき、どこを見て歌っていますか？「楽譜にかじりついている」というのはぜひ避けてほしいんですが、それと同じぐらい避けてほしいのが「指揮者だけを見て歌う」ことです。普段の練習では指揮者の指示に従えるように、できるだけ指揮者を見ることが望ましいです。が、本番では客席に声を届けることが目的です。指揮者に声を届けたって仕方ないわけですよね。大人数でステージいっぱいに広がる場合、端の方に立つ人はどうしても内側（指揮者の方）を向いて立たざるをえません。しかし、目標はあくまで客席だと思ってください。できるだけ視線を客席の方に向け、テンポが変わる部分など必要な時以外、指揮者は視界の端にとどめておくぐらいのつもりで歌ってください。

  September 20, 2006

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• 〔本番に向けて〕衣装をつけろ～チェックは入念に～

  衣装の話、続けます。今回はすでにステージ衣装を持っている方へ。ステージ衣装、年に何回着られますか？精力的に活動している団ならともかく、「年２～３回着るかな」という方も多いのでは？そのような方は、本番１週間前に一度衣装ケースから出して着ておくことをお勧めします。きちんとしまっていたつもりでもカビや汚れがついていることがありますし、何よりも「サイズがぁぁっっ！」という恐ろしい事態になっていることがあるからです。本番直前になってスカートを安全ピンでとめる女声や、ズボンのファスナーを少し開けたままでベルトをしめ、上着で隠している男声が必ずと言っていいほどあらわれます。当日になってよけいなことで焦ることがないよう、事前に確認しておきたいものです。礼服をステージ衣装にしている男声はポケットの中も確認しておきましょう。レクイエムを歌う時に「ポケットから黒ネクタイと数珠が出てきた」なんて話もよく聞きます。まぁ、歌うのに支障がでるわけではありませんが・・・。

  September 14, 2006

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  〔本番に向けて〕最も大切な衣装は？

  みなさんの合唱団では、どのような衣装で本番に臨まれますか。女声は白いブラウスに黒のロングスカート、男声は黒の背広に白いカッター、黒の蝶ネクタイという衣装を着るように指示されることが一般的ではないかと思います。男声は礼服をステージ衣装にされている方も多いですね。ステージ衣装を持っていない方は、どんな衣装を買おうかとちょっとワクワクされると思います。さて、あなたが衣装の中で最も気を遣っているものは何ですか？ブラウスの生地？蝶ネクタイのデザイン？それぞれに気を遣われていると思いますが、最も大切にしていただきたい衣装は『靴』です。といっても、目立つ靴を履きましょうというのではありません。「足の疲れない靴」を履きましょうというのが答えです。ウォーキングやピクニックに行くときは履き慣れた靴で行くか、新たに買った場合は事前に慣らしておくと思います。本番の靴もこれと同じ。当日はゲネプロ（リハーサル）、本番だけでも４時間ほど立ちっぱなしということがよくあります。会場への往復や会場内での移動を含めるとさらに長時間動くことになるわけです。歩いているよりも立ちっぱなしの方が足は疲れます。足の疲れや痛みばかりが気になって本番に集中できなかったというのではとても悲しいですから、ぜひ自分にあった靴を履けるように準備しておいてください。楽天市場でお気に入りの靴を見つけてみませんかメンズシューズレディースシューズ

  September 12, 2006

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• 〔本番に向けて〕客演指揮者を迎えるとき

  芸術の秋。これから本番が目白押しという方も多いのではないでしょうか。これからしばらくは、本番に向けてのさまざまな話題を書いていきたいと思います。まずは、客演指揮者を迎えるときの話題です。演奏会では外部から指揮者を招くことがあります。指導の仕方も音楽の作り方も普段の指揮者とは違います。新鮮な発見があることが多く、私はいつも楽しみにしています。この「客演指揮者」は、ひととおりみんなが歌えるようになった時期にまず指導していただき、本番直前に１～２回仕上げの練習、そして本番というパターンで来ていただくことが多いと思います。わずかの回数でできるだけ成果をあげる必要があるわけです。この少ない練習回数のうち、どの練習に最も力を入れる必要があるかご存じでしょうか。迷わず「全部」とお答えになった方には敬意を表しますが、「１回目の練習に全力を注いでいただきたい」というのがここでの答です。なぜ「仕上げの練習」ではなく「１回目」が大切なのでしょうか。合唱団がわざわざ外部から指揮者を迎えるということは、「その指揮者にこの曲を振ってもらいたい」という希望があるからですね。つまり、迎える指揮者は、その曲についてのエキスパートというわけです。当然、曲についていろいろな思い入れを持って指導に臨まれます。ところが「初顔合わせ」で、発声はできていない、音はとれていないという事態であるということがわかったらどうなるでしょうか。よほどのことがない限りイヤな顔をされることはないでしょうが、曲作り以前の発声練習や音取りの練習をするハメになり、「この合唱団にはほどほどのところでいいだろう」という思いを持たれることは確実です。そうなると、せっかく来てもらった意味がなくなってしまいます。ですから、最初の練習で「お、この合唱団はいいぞ」といかに思わせられるかが勝負であるといえるでしょう。１．少なくとも音はとれていて、ハーモニーができている２．楽譜にかじりつかず、できるだけ指揮者の方を見つめ　　られる３．普段の指導者の指示と正反対のことを言われても、即　　座に対応できるこの３つぐらいは最低できるように心がけて練習に臨んでください。特に３は漫然と歌っているとすぐに化けの皮がはがれます。指示されたときはできても、二度目にそこを歌ったときに元に戻ってしまうことがよくあるからです。楽譜に目立つように書き込みをして、同じ指示を繰り返させないよう心がけましょう。せっかく来てもらうのですから、少しでも多くのものをいただかないともったいないですよ。

  September 3, 2006

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