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カテゴリ:映画
「関羽 三国志英傑伝」ブルーレイ買ってよかったです。文句なく面白いです。何しろアクションが素晴らしい。エン月刀を手に戦うドニー・イェンはまるで舞っているよう。狭い壁の間で横に回したエン月刀が土壁にひっかかり、慌てる関羽がカワイイ。そういう時は縦に回すんだよー、と突っ込みを入れようとしたら、まさに敵の孔秀が長槍を縦に回してブンブン音をたてながら襲い掛かってきました。この孔秀役のアンディ・オンが背が高くて、長槍のアクションが良く映えるんだ、また。
ドニー・イェンは私の好きな足技もいろいろ見せてくれます。特にエン月刀の覆いを脚で取るシーンがたまりません。馬で城門を駆け抜ける時、エン月刀の柄で扉を押して開けるのですが、スローで見ると、ちゃんと足でも蹴っていることが確認できます。もちろん私の好きな脚をかけて転ばせるシーンも。で、思ったのですがアクションを堪能したければ、劇場で見るよりDVDで見たほうが何度も見返すことができるからいいな、と。しかもスローでじっくり。 さらに言うなら、この「関羽 三国志英傑伝」はストーリー的にやや説明不足なところがあり、正直一度見ただけでは???なところがたくさんあります。110分とあまり長くないのはいいのですが、ちょっと削り過ぎじゃないの~?とすら感じるほど。「曹操、何をしている働け」という台詞を耳にして、ん?今曹操のこと呼び捨てにしなかった?あれはいったい誰?としばらくしてから気付き、二度目に観てようやくわかったり。まぁ、曹操のこと呼び捨てにするのはあの人くらいしかいませんけどね。 カメラワークや画面構成などのセンスがいいです。色使いや明暗もメリハリが効いてます。董卓に荒らされた洛陽の陰鬱な感じと、白い砂利に真っ赤な鳥居が印象的なケイ陽のシーンの対比。見るからに武術の達人な孔秀相手の一騎打ちと、良すぎる剣を持て余し気味にいっぱいイッパイな王植との戦い、等々。様々なところで緩急があって、飽きさせない工夫がされています。中でも私が一番驚いたのは、キ水関のシーンでしょうか。目に鮮やかな紫の衣装をまとった卞喜が、髪を振り乱して関羽と戦う様を期待していたのに・・・。これも一種のチラリズムですかね、まさかの覗き見状態とは「やられたなぁ」という感じでしたわ。 中心となるテーマは「英雄とは何ぞや?」てなところだと私は解釈しました。英雄関羽も本来は一人の人間だったはず、同じく曹操も。あの複雑な三国志の物語のほんの一部ですから、細かいことは端折っても全然OKだと思います。でも関羽が途中でヒゲを短く切ってしまうところが???でした。あれはどういう意味なんだろう?まぁ、ドニー・イェンには短いヒゲのほうが似合うからいいけど。 最後に一つだけダメ出しを。ヘアメイクにもう少し気を配って欲しかったです。ドニー・イェンの顔は厚塗りしすぎだし、ヒゲやカツラのノリが乾いて白髪みたいになってるのが目について仕方ありませんでした。特に張遼がひどくて、いつの間に白髪になったの?!とビックリしましたよ。せっかくのイケメンが台無しで、そこだけがちょっと残念かな。 見終わった時に感じたのは、あれ?主人公は関羽じゃなかった?いつの間にか曹操に取って代わられてるよ、でした。でもきちんと見直したら、最初に「私は袁紹と戦っていた」ってナレーションが入ってるんですよ。そうだったのか、この映画の主人公は曹操だったのねん。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.05.06 23:42:54
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