ADHDってなに?
※ アメリカ精神医学会によるDSM-IV(精神疾患の診断・統計マニュアル:第4版)を参考にした。
※ アメリカにおけるチェックリストADHD-RS(学校用)、及びDSM-IV を参考にした。 ※ 定義、判断基準についての留意事項 ○ ADHDや高機能自閉症等は、医学の領域において研究、形成された概念である。教育的対応のための定義や判断基準は、現在ある医学的な操作的診断基準に準じて作成する必要がある。 ○ 判断基準は、都道府県教育委員会がその判断及び指導方法等について学校を支援するために設置することになろう専門家で構成された組織(以下、「専門家チーム」という)において活用することを想定した。 ○ 専門家チームでは、医療機関と連携して、必要に応じて医学的診断が受けられるようにしておく必要がある。 ここまでは、文部科学省「特別支援教育の在り方に関する調査研究協力者会議」今後の特別支援教育の在り方について(中間まとめ) [2002/10/21] からの抜粋です。 ADHDについて ADHD(注意欠陥多動性障害)とは、忘れっぽい、落ち着きが無く、じっとしていられない、気が散って一つの事に集中できない、また、情緒不安定で興奮しやすく、衝動的に怒りをあらわにするといった行動が人並みはずれて激しく起こるため、周囲になじめず、社会(家庭)生活に適応しきれない状態に陥っているような子供たちの事をいいます。 「障害」であって「病気」ではないので、治るということはありません。 精神病や心の病気、知的障害でもありません。 ADHDの脳では、ある部分が本来の働きをしていません。この部分が担当している仕事は、行動にブレーキをかけたり、ルールを学び、それを採用し、物事を計画したり解決策を工夫することなどです。 そのため、注意や活動量(活動レベル)、衝動性を思うようにコントロールできず、ADHDにありがちないわゆる困った行動につながりやすいのです。たとえば、遊んでいてもルールや順番が守れない、先生の話を集中してきけない、危険な行動をとる、宿題や約束を忘れる、時間を守れない・・・などなどです。 これらの行動は本人が意図的に行っているわけではないのですが、どうしても「悪い子」のレッテルを貼られてしまい、先生から評価してもらいにくくなったり、いじめの対象になったり、周りから疎外されたりする可能性があります。子どもはそのたび傷つき、社会生活になじめないということもおき得ます。 「障害」であるため、親のしつけが悪いためにADHDになるということはありません。また、しつけで治るというものでもありません。 しかし、「どのように育てるか」で、症状が激しくあらわれることもあれば、問題なく生活できる場合もあります。そのためにもまず、親や社会がADHDについて認識していく必要があるでしょう。 よくある誤解 まず、精神病ではありません。 「注意欠陥」とあるため、注意力そのものが欠落しているように思われがちですがそうではなく、選択的にしか働かないのです。 「集中する」ということに関しても自分が興味があるものには集中し、それ以外では難しいのです。やる気や根気がないのではないし、意志が弱いわけでもありません。ただ、障害があるために困難なのです。 ADHDであることのメリット ここまで書くと、ADHDにはマイナス面しかないようですが、そうでもありません。 興味のあることには人並み以上に集中し、型破りの発想やひらめき、豊かな想像性と才能で発明、研究、音楽、芸術等で、無類の力を発揮する可能性を秘めているとも考えられるのです。 ジャンル別一覧
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