3人龍宮城へ行く

たい 3人竜宮城へ行く ひらめ


海辺を散歩していたゆき、ひい、あんの3人は子どもたちにいじめられていた亀を助けました。

その夜寝ていると外から戸を叩く音がします。
ぜひとも御礼がしたいと昼間の亀がやって来たのでした。
3人は亀の背中に乗って龍宮城へ・・・
そこで3人は毎日毎日たらふくご馳走を食べ、遊んで暮らしていました。

ある夜3人はおしっこに行きたくなって長い廊下を歩いていました。
するとある部屋から内緒話が聞こえます。
耳をすませて聞いてみると・・・

「あの3人、だいぶん太ったな。そろそろ食べ頃かな」

なんとその龍宮城というのは人食い怪人達のアジトだったのです!

急いで逃げ出す3人。
しかしそれに気づいた人食い怪人達はものすごい形相で追いかけてきます。逃げ回っているうちに3人はある薄暗い部屋に飛び込みました。
そこにはヒゲぼうぼうでやせほそったおじいさんが鎖でつながれていました。
そのおじいさんも昔怪人達にさらわれたのだそうです。
なんとかおじいさんを助けようとしましたが

「私はもう歳をとっていて一緒には行けない・・これを持って君達だけでも逃げなさい」

そう言って呪文のようなものが書いてある2枚のお札とボールペンのようなカプセルをくれました。

その部屋から出て急いで出口を探すのですがなかなか見つかりません。
怪人達はどんどん迫ってきます。
ゆきちゃんがおじいさんにもらったお札の事を思い出しました。
そして呪文を叫んで後ろへ投げました。

「大きな川よ!できろ!!」

すると大きな川ができて怪人達を足止めしましたが、すぐに消えてしまいました。
またも怪人達は追いかけてきます。
今度はあんちゃんが呪文を叫んでお札を後ろへ投げました。

「炎の壁よ!できろ!!」

たちまち大きな炎の壁ができて怪人達の前に立ちふさがりました。
でもそれもすぐに消えてしまいました。
怪人達はあっという間に追いついて、その手は一番後ろを走っているひいちゃんの背中に届きそうです。

「ええい!もう何が何だかわからないけど!!」

そう言ってひいちゃんはカプセルを高くかかげました。すると!!

「シュワアアアアアッッッ!!!」

まばゆい光を放って、ひいちゃんはウルトラマンに変身しました。
建物の中で40メートルもの大きさになったものだから大変です。
天井や壁をぶち破って外の海水が一気に流れ込んできて、怪人達はみな押し流されてしまいました。
ひいちゃんはゆきちゃんとあんちゃんを手に包み込んで脱出しました。

その夜、3人がヘトヘトになって寝ていると、「トントン、トントン」と外から戸を叩く音がします。
3人が戸を開けてみるとそこにはあの亀がいました。

「探しましたよ、ゆきちゃん、ひいちゃん、あんちゃん、実は御礼がしたいのです。一緒に竜宮城へ来てください」

前にやってきた亀は、人食い怪人が送り込んだ偽者なのでした。
3人は顔を見合わせて

「もう竜宮城はこりごりだよ・・・」

と言いました。
           
お  し  ま  い

●あとがき
この夜、3人は興奮しまくってかえって寝なくなってしまいました。┓(´_`)┏


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