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カフェ・ヒラカワ店主軽薄

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2007.06.08
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カテゴリ:ヒラカワの日常
以前から奥村組にいる旧友の森田くんに頼まれていた講演に行ってきた。
「日本非開削技術協会」という
聞きなれない団体の年次総会が平河町の海運クラブで行われたのである。
会場に到着すると
スーツにネクタイ、精悍な顔つきの
「暗い谷間の労働運動」を潜り抜けて今は会社の幹部になっているような
男くさい方たちが大挙押し寄せてきていた。
こわもてである。
昨日や今日ぽっと出のネットベンチャーや、
金融小僧とは体つきが違う。

「あのう、この会のパンフレットか何かありますか。
どういう会なのか、事情を知らないままに来ちゃったもんで」
と、受付に挨拶して資料をもらう。
いただいた資料をめくると次のような説明が目に入ってくる。
「JSTT・日本非開削技術協会は、わが国の電力、ガス、通信、水道、
下水道などの地下パイプラインにかかわる各事業分野の関連企業が連携し・・・」
理事の名簿を見ると錚々たる会社が並ぶ。大学の教授もいる。
いや、おみそれいたしました。
あなたたちだったんですね。この日本の地面を支えてきたのは。
まあ、そんな気持ちになると同時に、
いったい俺はこの方たちに、何をお話すればいいのかと少々不安になる。

会場に入ると、百数十名のスーツがいっせいに
「何だ、このやろうは」といった目つきでこちらを見ている。
年代的には、俺と同年代か、すこし上の方が多い。
お題は
先だっての日本工業大学に続いて、
『反戦略的ビジネスのすすめ』である。
まだ、この演題で、講演のご注文をいただける。
言って見れば『岸壁の母』のようなロングセラーである。
まさに、「流行らない歌はすたれない」である。

少しばかり固くなりながらも、小一時間、
「ビジネスにおける二重の交換」という自説をお話する。
ビジネスの要諦は、ビジネスが繰り返されるということにある。
商品と対価の交換の背後では
つねに誠意と信用の交換という見えない交換が行われており、
「繰り返し」を担保するのはこの見えない交換であるという毎度のお話である。
奇妙なことだが、
最近の社会保険庁の不祥事、コムスンの営業停止、
こういった不祥事が俺の話に説得力を与えてくれる。
事例があとからやってくるのである。
はなは水を打ったような会場であったが、
次第に、「何だ、このやろう」氏が、あちらこちらで
俺の話に頷いてくれるようになる。

― さて、続けて「給与とは何か」というお話をしたかったのですが、
お時間がきてしまいました。
実は「給与とは何か」は、「ビジネスの二重の交換」よりも
ずっと面白いのですが、それはまた次の機会に。

先日の神田愛山先生の話切れのネタをそのまま
つかわせていただいた。
万雷の拍手であった。
無骨であたたかい音である。
懇親会の席で、別の団体で「給与とは何か」
を話してくれないかと、ご注文をいただく。

森田君、事務局長の重責ごくろうさまでした。
また、貴重な機会をありがとう。





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最終更新日  2007.06.09 10:08:03
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