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カフェ・ヒラカワ店主軽薄

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2009.02.16
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カテゴリ:ヒラカワの日常
人間誰でも酒を飲めば酔っ払うし、
中川さんだって、人間なんだろうから酔っ払うななどとは言えない。
だから、酔ってくだ巻こうが、ろれつがまわなくなろうが、
そんなことは構わない。
財務当局のトップとして日銀の政策金利を間違えちゃったって、
まあ、それは酒の席の話しだし・・・。

いや、公式の記者会見での話しであった。
しかも、先進国蔵相会議での会見であり、世界に発信されてしまった。
問題は、彼のような性向を持つ人間が、財務財政の最高責任者であるという
ことではない。一般論だが、酒さえ入らなければ、
クリアでシャープな頭脳を発揮できる
というのなら、酒癖が悪かろうが、女癖が悪かろうが構わないと俺は思う。
問題は、権力者の行動や思考が明らかにおかしいと思ったときに、
誰も彼の暴走や迷走を止められないというところにある。
面従腹背してしまうという今の政治状況全般に言える。
誰だってそう思うだろう。
当たり前すぎてどうも、この話題はつまらない。
つまらないが、それでも「あの画面」は見ていられなかった。
あってはならないことがまかりとおっている。
非常識がまかり通るときに、周囲の誰かが
常識の行動をとるのは案外難しいということか。

会社に、大学入試の参考書の会社から連絡があった。
入試例題集の「赤本」(というらしい)に、拙著が引用されるということである。
ということは、どこかの問題に出たのかと思ってよく見てみたら
同志社大学の法学部、スポーツ健康学部の今年の国語の最初の問題に
『株式会社という病』の一節が出題されている。
で、どんな問題なのかと見てみたら、これが大変長文の読解問題で、
しかも設問が易しくない。
拙文を取り上げていただいたことは大変光栄かつありがたいことであるが、
はたして高校を出た若い人にこの問題が解けるのだろうか。
俺がやっても全問正解できる自信がない。
問題の中に、虫食いの穴埋め問題があった。

 ひとが、不条理と知りつつこの「会社の命令」に従うのは、利益の最大化
をどのようにして合理的に達成してゆくのかという会社の命題に、
不思議なことにほとんどの場合、嬉々として従うからである。
それは、人間というものが一つの目的のために、いくつかある他の目的を
見ないようにするということである。
もちろん、自らの保身のために、●●●●するということも多いだろう。
しかし、往々にして、不条理ではあっても、会社の命令は絶対であるという
「天の声」には従わざるをえないと考えてしまうことの方が多いだろう。


この●●●●に入る正解が「面従腹背」であった。
わたしは、ここでは、この「面従腹背」ということばを、ややポジティブな意味で
つかっている。むしろ、多くの場合、人間は組織の命令に「面従腹背」ではなく、
「嬉々として」従ってしまうことの理由を知りたかったのである。
そして、その理由はかれが、会社のフレームワークが作った言葉で思考し、
そのフレームが作った価値観でものごとを判断することの「非常識」から
逃れることができないからだという仮説を提示したのである。

面従腹背は、必ずしも悪いことではない。
おとなはときに、何かを守るために面従腹背しなければならないこともある。
家族の生活や、隣人の面目や、チームワークといったものを
守るために、ひとまずは面従する。
ただ、その守るものがただ己の利益だけであったり、臆病心から
面従腹背してしまうというのは、ただの去勢である。
それは、「おとな」とは何の関係もない。





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最終更新日  2009.02.16 17:13:28
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