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神経内科医の徒然診療日記・コロナの時代

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takamatsu0224

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Apr 17, 2014
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カテゴリ:医学関連

 二次性進行型多発性硬化症(MS)患者に対し、シンバスタチンの高用量投与により、全脳萎縮率は約4割低下することが明らかにされた。

英国・ロンドン大学のJeremy Chataway氏らが、140例の二次性進行型MS患者を対象に行った第II相臨床試験の結果で、忍容性、安全性も良好であり、第III相試験を進める根拠が得られたと報告した。

二次性進行型MSについては満足いく治療法がなく障害を有しているのが現状である。シンバスタチンは血管性疾患に広く用いられており、安全性プロファイルに優れ、免疫調整や神経保護の特性を有していることが知られていた。Lancet誌オンライン版2014318日号掲載の報告より。

シンバスタチン80mg24ヵ月投与

 

 Chataway氏らは2008128日~2011114日の間に、英国3ヵ所の神経科学センターを通じ、1865歳の二次性進行型MS患者140例を対象に、二重盲検無作為化比較試験を行った。被験者を11の割合で無作為に2群に分け、一方にはシンバスタチン80mgを、もう一方にはプラセボをそれぞれ24ヵ月間投与した。被験者の平均年齢は5152歳、女性の割合は6970%だった。

 主要アウトカムは、容積MRI検査による年換算全脳萎縮率だった。

シンバスタチン群とプラセボ群の年換算全脳萎縮率の差は-0.254ポイント

 

 


 その結果、年換算全脳萎縮率は、プラセボ群0.584%(標準偏差:0.498)に対し、シンバスタチン群は0.288%(同:0.521)と有意に低率だった。同萎縮率の補正後群間格差は-0.254ポイント(95%信頼区間:-0.422~-0.087p0.003)で、年換算43%の減少だった。

 なお、重度有害事象の発生率は、プラセボ群で14例(20%)、シンバスタチン群で9例(13%)であり、両群で有意差はなかった。

 これらの結果を踏まえて研究グループは、「第III相臨床試験の実施を支持するものだった」と結論づけた。

 

コメント:


シンバスタチンは脂質異常症の治療薬です。この種の薬は、免疫学的作用もあるのか神経難病に効果があるとの報告が散見されます。

脳萎縮を減少させる作用があるようなので、アルツハイマー病などにも効果があるとする脂質治療薬も報告されたりします。


このような研究は、もう少し経過をみないと本当かどうかはわからないですね。






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Last updated  Apr 17, 2014 12:19:02 PM
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DUGAとも@ Re:頸性めまいその2(頸部自律神経系)(06/24) 私もこの目眩かもしれません!効果的なス…
takamatsu0224@ Re[1]:ギラン・バレーとジカ、やはり関連(03/08) 大黒町さん >色々新しい病気が出てきて不…
大黒町@ Re:ギラン・バレーとジカ、やはり関連(03/08) 色々新しい病気が出てきて不安になります…
大黒町@ Re:睡眠不足でたまる脳内物質が記憶力減退の正体だった。(01/25) これは役に立ちますね。 引用させてくださ…
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