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カテゴリ

2005.06.16
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カテゴリ:★★★★☆な本

東京で教師をしていた隆之は、視力を徐々に失っていく病におかされ、職を辞し、母が住む故郷の長崎に帰った。そこへ東京に残した恋人の陽子がやってくる。この先の人生を思い悩む隆之。彼を笑顔で支えようとする陽子。ある日、二人はお寺で出会った老人から「解夏」の話を聞く―。表題作他、人間の強さと優しさが胸をうつ、感動の小説集。
【目次】 解夏/秋桜/水底の村/サクラサク

「解夏」 さだまさし著 幻冬舎文庫


<感想> ★★★★☆

全国のさだまさしファンのみなさんゴメンナサイ。

私は、さまださしさんをなめていました。

本書は「なつさん」のネームバリューを利用した作品ではないという感想

を拝見して手に取りました。その結果、私の先入観は見事に覆されてしま

いました。表題作の『解夏』は長崎を舞台にした作品です。

テレビやスクリーンで映像化されていますが、その原作である本作は、短

編小説。視力が弱まりやがては失明に至るベーチェット病に罹った主人公

の心境や、それをまわりで支える人々を描いています。

仏教用語の解夏(げげ)という耳慣れない言葉をあえてタイトルにしてい

る点からもうかがうことができますが、哲学的な側面を併せ持つ作品でも

あります。それは徐々に失明に向かうという絶望的な状況を受け入れるた

めの手段として用いられます。もうひとつの側面とも言える再生が、この

作品の第二のテーマです。主人公、あえて言うなら私達人間が、再生して

いくためには何を必要とするのか?そして再生とは何なのか?それを見事

に描ききっています。

表題作以外も佳作揃いですが、あえて選ぶなら『水底の村』ベテラン作家

の作品を思わせるほど巧い作品でした。





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最終更新日  2006.11.15 23:48:21
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