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カテゴリ

2007.01.20
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カテゴリ:★★★★☆な本


北極グマの剥製に顔をつっこんで絶命した伯父。死んだ動物たちに夜ごと刺繍をほどこす伯母。この謎の貴婦人は、はたしてロマノフ王朝の最後の生き残りなのか?失われたものの世界を硬質な文体でえがく、芥川賞作家のとびきりクールな傑作長編小説。



<感想> ★★★★☆

小川洋子さんの感想をUPするたびに、同じようなことを書いているような気が

しますが、とにかく近著(『博士の愛した数式』『ミーナの行進』)と、それ以前に

書いていた作品の作風があまりにも違いすぎます。 

長年の愛読者としては、それをこの場で否定したり、肯定したりするつもりは

ありませんが、コビトカバにまたがって登校する微笑ましいミーナの姿を思い

描きながら『まぶた』や『ホテルアイリス』を読んだなら、おそらく小川洋子

さんが大嫌いになると思います。 できるならそういう思いを抱いてほしくな

いなぁ~というもファン心理のひとつなのかもしれません。

 さて、この作品の存在を知っていながら手を出さなかったのは、あらすじや

帯からグロさに打ち震えるコトを覚悟して読めというメッセージを受け取って

いたからです。(汗) 

しかし、読みはじめこそ、多少グロ感が漂っていましたが、語り手の女子大生

がことのほか健康的なせいか作品全体は暗くありません。 

語り手の義理の叔母に当たる「貴婦人A」がロシア皇帝の末裔では・・・という

物語の展開もコミカルだし、語り手の恋人ニコと剥製業者のオハラがクールな

文体に潤いを与えています。 

以前、『凍りついた香り』の感想に新・旧の小川洋子ファンにオススメします♪

と書きましたが、それ以上に最近の小川作品に馴染んでいる読者でも受け容れ

ることのできる作品だと思います。 

とは言うものの、まだ小川作品を一冊もお読みになったことがないという方には

『博士の愛した数式』→『ミーナの行進』→『ブラフマンの埋葬』→『貴婦人Aの蘇

生』
→『凍りついた香り』という順番をオススメします。

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最終更新日  2007.01.20 09:31:43
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