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テーマ:タイガース党(8265)
カテゴリ:阪神2014
阪神・上本V打!ルーキー梅野“敬遠”に燃えた!
売られたケンカに勝った! 5-5の六回一死一、二塁。ヤクルト・石川に勝負を挑まれた阪神・上本が、初球130キロのシュートを迷わず振り抜いた。中前へ値千金の決勝打。選手会長の意地のひと振りが、虎を聖地7連勝へと導いた。 「(敬遠に)自分は何とも思わなかった。ランナーを返そうというよりは、ヒットを狙っていました」 試合後は、冷静に振り返ったが、打席では燃えた。一死二塁で、前の打者、D4位・梅野隆太郎捕手(福岡大)が敬遠気味に歩かされると、甲子園のスタンドもどよめいた。それまで3打席、タイミングが合わずに凡退していたとはいえ、今や虎不動の1番打者として打率3割を大きく超える成績を残しているプライドがあるだろう。対して梅野は、まだ打率2割前後のルーキー…。 上本はネクストサークルで、和田監督から耳打ちをされた。「作戦のことなので」と多くは語らなかったが、燃えないわけがない。それでも頭は冷静だった。「(3打席目までは)右方向を意識し過ぎたために、バットが下から出ていた」と自己分析。決勝打は基本に忠実なセンター返しだった。 10日のDeNA戦(甲子園)で自身初のサヨナラ打を放つなど、得点圏打率・375(16打数6安打)と、勝負強い打撃で打線をけん引している。そんな選手会長が、5点リードされても全力で応援してくれた虎党に誓った。 「あきらめない応援で勝たせてくれました。まだまだ先は長いので、気を引き締めていこうと思います」 身長1メートル73の小柄な1番打者の背中が、いつになく大きく見えた。 阪神・鳥谷、連日の2打点!何点差でも“鳥”返す 主役は譲っても、勝利の立役者に変わりはない。5点差をひっくり返すムードを加速させたのは阪神・鳥谷だ。 「まだ序盤だし、いけると思っていました」 まずは三回二死二塁の第2打席で、大和に続いて連続適時二塁打。高めのカットボールを左中間へ打ち返した。これで3点差。フェンスに達する前に左翼・バレンティンが追いつく際どい打球でも、迷わず一塁を蹴って二塁へ。ゴメスの適時打にもつながった。 5点を追う展開で、主将の働きは見事なジャブになった。五回は、粘って四球を選んでゴメスの2ランを誘発。締めは勝ち越しに成功した後の六回一死満塁。中犠飛で7-5と突き放した。 連日の2打点で、今季初打点をマークした12日の巨人戦(甲子園)から7試合で7打点だ。得点圏で打てないことを心配されたのは過去のこと。それでも、最近の好機での活躍を気にも留めなかった。 「それは、いいときも悪いときもあるものなので」 そう、いつでも自分を見失わないから安定して結果がついてくる。17日までの広島遠征中には、知人と食事に出かけた。野球の話に花が咲き、つい夜も深くなったが…。同行者に翌日の起床時間を聞かれると「8時半からウエート」と、サラリ。決めたことは必ず実行する。その姿は今後も不変だ。 ポイントゲッターの一面と同時に、18試合連続出塁も大きい。同点弾の「4番・ゴメス」や決勝打の「1番・上本」がさらに生きる。好調の打線は、万能の「3番」なくしては語れない。( 阪神逆転勝ち!10年9月以来、甲子園7連勝 榎田が三回途中で早々とKOされた阪神は救援陣5人が無失点でリレーし、逆転勝ちを呼び込んだ。 ◎…阪神はヤクルトに勝って、真弓監督2年目の2010年7月27日の横浜11回戦から9月2日の横浜18回戦(1分けを挟む)以来となる甲子園7連勝。同8連勝となると、06年9月9日の横浜21回戦から同29日の中日20回戦までさかのぼる 阪神D4・梅野、大逆転口火!途中出場でゲーム立て直した 並の新人の芸当ではない。一振りで、スタンドの雰囲気を変えてしまうのだから。5点を追う展開から、阪神D4位・梅野隆太郎捕手(福岡大)がフェンス直撃の二塁打。聖地に響いた快音が、反攻開始を告げる鐘となった。 「追い上げる起点となれたのが1番良かった。離されていたので取り返したいと考えていた」 出場9試合目で、甲子園初見参。突然の出番にも、攻守に「焦らずにやろう」と自分に言い聞かせていた。0-5で迎えた三回一死。燕先発・石川の直球を一閃。102センチの胸板から放たれた打球は、寸分も垂れない弾道を描き、中堅の頭上を越えた。 和田監督も「同点弾はゴメスで決勝打は上本だったけど、梅野の二塁打から球場の雰囲気と流れが変わった」と目を丸くした一打で、猛虎反撃の導線が着火。この回、一挙3点を返し逆転劇の幕が開いた。 「落ちついて打ちにいけた。真っすぐが振れてよかった」 守りでも、光った。三回一死満塁のピンチを招いたところで、指揮官は榎田&鶴岡の先発バッテリーをともにベンチにさげた。梅野は、2番手・金田を好リードし、窮地をしのぐと、その後も内角を効果的に使いながら加藤、安藤を無失点ピッチに導いた。 「ホーム(甲子園)で出られてよかった」。反省を怠らない姿勢が、この22歳の初々しい笑顔を生んだ。 まだ、フラッシュバックする。3月28日の開幕戦(対巨人、東京D)。途中出場でマスクを被り2イニングを「0」に抑えた。ルーキーとして浴びる称賛の声。内心は複雑だった。「外ばっかりの攻めなら誰でもできる…」。外角一辺倒になったリードを猛省した。 「初出場おめでとう!」と相次ぐ祝福メールを返信し終えた深夜、全配球を見直した。「遅くなっちゃったんですけどね」。受験生のように、まぶたを必死に見開いた努力が満点花丸となって報われた。 「とにかく一生懸命に頑張ろうと思った。マスクも被れたし、いいリズムが作れた」 分厚い胸を、さらに張った梅野。5点ビハインドからの逆転勝利を演出した若虎に、4万5117人の観衆が酔った週末となった。(栃山 直樹) 梅野隆太郎(うめの・りゅうたろう) ★生まれ&サイズ 1991(平成3)年6月17日、福岡県生まれ、22歳。1メートル73、80キロ。右投げ右打ち ★球歴 小2から野球を始め、中学時は那珂川シャークスに所属。福岡工大城東高で2年秋から主将を務め、通算24本塁打。福岡大では1年秋から6季連続でベストナイン、昨年の春、秋にはMVPを受賞。昨年の日米大学野球では代表の主将を務めた。大学通算28本塁打。14年D4位阪神入団 ★年俸 840万円。背番号「44」 ★目標の捕手 巨人・阿部、元阪神・城島 ★メッセンジャーのお気に入り 「近いうちに間違いなく彼(梅野)は阪神の正捕手になる」とメッセンジャーが溺愛 虎・大和、しぶとくタイムリー二塁打!得点圏打率チームトップだ 阪神・大和が0-5の三回二死二塁で、右翼線へ適時二塁打を放って最初の1点を刻んだ。「うしろにつなぐことだけを考えていました」。外角の直球を低いライナーではじき返した。好調の上本が倒れた後に、しぶとくつないで3連続適時打の起点。リーグトップの10犠打もさすがだが、得点圏打率・538はチームトップだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 20, 2014 10:17:42 PM
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