イタリア旅行(9)

※イタリア旅行(9)-2002.11.20- <四日目>

昨夜サン・マルコ広場近くのレストランで遅い夕食を
とり、リド島のホテルに着いたのは22:00頃である。
さすがに疲れた。 シャワーを浴びる程度で、すぐ就
寝する。 

06:30起床、07:30朝食をすませる。 食後ホテル
の近くを散歩する。 桟橋近くに八百屋さんがあった
が、日本の店頭とそんなに変わりはない。 ミカン、
洋なし、クリ、カーキ(柿)もある。 渋柿なので完熟
を食べているようだ。

このリド島は、普段は落ち着いた住宅地だが、8月
最後の週から2週間にわたるヴェネツィア映画祭は
この島の「映画の宮殿」で催される。 世界中から
名だたる俳優や監督、ジャーナリストが集まり、華
やかな様子がTVで伝えられる。

また、海水浴のリゾートとしても有名である。 なん
と、1874年にはすでに2万5000人の海水浴客が
集まっていたという。

さて、09:00ホテルのロビーに集合する。 早速
桟橋に向かう。 桟橋といっても、木の杭が4~5立
っているだけである。 フェリー用の立派な桟橋が
近くにあるらしい。 因みにこの島では自動車が走り
回っているので、ヴェネツィアと違って要注意である。

水上タクシーでサンタ・ルチアに向かう。 途中の眺
めは、昨日と違う角度からで、それなりに素晴らしい。
約25分後に桟橋に着く。 駅はすぐそばである。

さあ、憧れの「ヨーロッパの貴婦人、オリエント急行」
とご対面である。 いささか、エキサイト気味である。
別に鉄道マニアというほどではないが、この列車に
は一生に一度でいいから、乗車したいとかねがね
念願していた。

いた、いた。 雑誌やTVでおなじみのブルーの車体
である。 何枚も写真を撮る。 車体側面中央に誇ら
しげに飾り付けられている「向かい獅子」マークのエ
ンブレムが眩い感じである。

オリエント急行

 ヨーロッパのオリエント急行を作り出したワゴンリ社
 はベルギー人ジョルジュ・マッカースが創設した国
 際寝台車会社である。

 1883年にパリのエスト駅を出発して、トルコのイス
 タンブール駅に向かった5両編成の寝台車と食堂
 車がその第1号車である。 内装はマホガニー、壁
 は総絹張り、床にはトルコ絨毯を敷き詰めるという
 まさしく世界一の超豪華列車だった。 

 第1次世界大戦後には、次々に新路線と姉妹列車
 が運行されるようになった。 120年にわたって世
 界中の人々が優雅な歴史的ドラマを繰り広げてき
 た、まさに「走る宮殿」といえる。アガサ・クリスティの
 推理小説『オリエント急行の殺人』はあまりにも有名
 である。

10:30オリエント急行は音もなく発車する。 ヨー
ロッパ旅行をした人はお気づきのように、駅での
アナウンスも列車内でも殆どない。 定刻(殆ど遅れ
るが)に音もなく出るので要注意である。

先ずは、コンパートメント内に落ち着く。 といっても
興奮気味で落ち着かない。 通路を観察したり、トイ
レを確認したりと忙しい。 別に急ぐ必要はない、な
にしろフィレンツェまで4時間以上かかるのだからと
言い聞かせる。

今回は日本人ばかり約150人による貸し切り列車
である。 従って、食事の時と記念品の買い物の時
だけ日本語によるアナウンスがある。 これは例外
で、普通は車掌が連絡にくるらしい。

我らがグループは幸い第1回目の食事である。
11:00と少し早いが、丁度腹も減ってきた時であり
がたい。 ピアノで生演奏中のラウンジを通って
レストランに行く。

ランチなのに、予想に反してフランス料理のフルコ
ースである。 赤のフランスワインと美味しい料理で
満足、満足である。 外を流れる風景は、まさに一
幅の絵であり、夢心地となる。

リド島のホテルに到着(リド島はヴェネツィア本島の
東南にある長さ12kmの細長い島-11月19日夜)
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早朝のホテル・リド島(11月20日)
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ホテルの近くを散歩
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※追加画像は下記をクリックして下さい。

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