ロシア旅行(33)

※ロシア旅行(33)<五日目>-2004.9.30-

旧商品取引所広場の南北に2本の円柱が立っている。ひ
と目見て、昔の燈台であることがわかる。 高さは32m、
1810年にトム・ドゥ・トモンの設計で、当時の取引所と共
に建てられた。 「ロストラの燈台柱」という。

ロストラの燈台柱

 ロストラとは、船首の部分を意味する。 敵軍の船首を
 切り取り、柱の飾りにして勝利を記念した古代ローマの
 習慣を思い起こさせる。  柱の台座には、5mほどの
 シンボリックな彫刻像が据えられているが、これはロシ
 アの4つの川、ヴォルホフ、ネヴァ、ドニエプル、ヴォル
 ガを擬人化したものである。 祭日には、柱の上に灯り
 がともされる。

南側の燈台柱のすぐ傍に、大きなクマがいた。 観光客
目当ての、記念撮影用のクマである。 初めは、遠巻き
に眺めていたが、一人の勇敢な小母さんが、記念撮影
を申し込んでから、希望者が相次いだ。 いくらかかるの
か、残念ながら聞き漏らした。

広場の散策路に沿って、バラの植え込みが続いており、
小さいが赤い素敵な花を沢山咲かせていた。

20分後に、バスに再び乗車する。 10分位走ったとこ
ろで、ネヴァ川が大ネフカ川と分かれるところに来た。
グレーの古い軍艦が錨(いかり)をおろしている。 この
軍艦は、巡洋艦「オーロラ号」で、99年前の日本海海戦
に参加したというから驚く。 旧海軍のOBとして、この旅
行にでる寸前に、来年5月27日の「日本海海戦100周
年記念行事」について話し合ったばかりなので、因縁め
いたものを感じざるを得ない。

幸い、バスは停車して20分見学時間をくれたが、残念
なことに、予約なしでは乗艦できなかった。 やむなく、
艦尾から艦首まで2往復して、エキサイトしながら写真
を撮りまくった。 因みに、海戦時の日本側旗艦「三笠」
(東郷元帥が指揮)は、現在横須賀に保存されている。

オーロラ号

 日露戦争中は、バルチック艦隊の一員として、遙々
 対馬まで遠征し、1905年5月27日の日本海海戦
 に参加し、武運つたなく敗れ、マニラに逃走、アメリ
 カ軍の武装解除を受けた。

 3本のマストを持つ、6,000トンの艦である。 この
 巡洋艦はその後、ロシア革命(1917年10月革命)
 の始まりを合図して空砲を打ち、この合図をもとに
 民衆が立ち上がったたという。 

 現在は、海軍中央博物館分館となっている。

ロストラの燈台柱・サンクトペテルブルグ

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記念撮影用クマ(南側ロストラ柱の近く)

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美女と野獣

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バラの植え込み

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追加画像は下記をクリックして下さい

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