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ロマンチックCAP

「ポケットロケット」オリジナル

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『ロマンチックCAP/大浪漫主義棒球帽 Romantic Baseball Cap』 価格2500円
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Pocket Rocket オリジナル・ベースボールキャップです。
ポケットロケットを象徴するビリー・ザ・ダイスのデザインがフロントに入るイカしたメッシュキャップです・・・(たぶん)

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フロントのプリント部は紅赤色のシルクプリントです。
ボーリングのピン型のボタンは、Dry Bones さんで毎年製造されているボーリングシャツに
取り付けられているオリジナル・ボタンを使用しています。
東京・代官山にあるドライボーンズ東京で、無理言って、店頭、倉庫、事務所から
無理矢理あつめてもらったものをまとめてガバッと『大人買い』してきました。

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サイズの調節は後頭部のアジャスターベルトによって調節出来るようになっています。
7段階のフリーサイズです。男女兼用のユニセックス。

カラーバリエーションは全6色!
特にカラーによって男性向き、女性向きなどの制限はありません。かぶる人の直感でビビッと選んでいただけたらGOODです。

     ★ ブルー /BLUE 藍色 ★ グリーン /GREEN 緑色 ★ ピンク /PINK 粉紅色 ★ 
     ★ イエロー /YELLOW 黄色 ★ パープル /PURPLE 紫色 ★ ブラック /BLACK 黒色 ★ 

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     『大浪漫主義/ROMANTIC』             vic001


「ホラ、急いで!ファイ・ディー・ラーッ!」

天星小輪(スターフェリー)のデッキで、ミキはオーバーにボクを手招きする。

香港島に出掛けたボクらは、セントラル(中環)からフェリーに乗って
クーロン(九龍)に渡るところだ。

チムサーチョイまでわずか7分間の小旅行。

地響きがするようなけたたましい音を響かせてエンジンが回りだす。
全身青い色のセーラー服の船員が岸からロープをほどくと、
海に浮かぶ木の葉のようなフェリーが走りだす。

初夏の生ヌルい風がビクトリア湾を渡ってくる。
でも、こうしてのんびりした午後を
異国の地で風に吹かれてるのも悪くない。

前方にはチムサーチョイの大きな時計台が、
振り返ると香港返還式典の行われたコンベンションセンターが見える。

香港を訪れてからどれくらい時間が流れただろうか?
午後の日差しを反射しているセントラルのビル群を眺めていると
どんどん現実逃避してしまう自分がいる。

いまごろ日本も暑いのかな・・・?

ドンっ!

急に肩を叩かれて現実の世界に引き戻された。

「ネェ、見て。公司三文治(クラブサンドイッチ)買ってきちゃった!」

ミキは軽食専門店マキシム(美心)の袋を手にぶらさげていた。
いつのまに購入したのだろう?
セントラルの乗り場付近で、ボクが雑誌売場をみているときに
購入してきたらしい。

「エッ?まだ食べるの?さっき雲呑麺(ワンタン麺)食べたばっかじゃないか!?」
「これはおやつよ。あなたの分もちゃんと買ってあるんだから!」

香港の女性はよく食べる。

あきれるほどよく食べる。

一日中なにかを食べているが、不思議と太らないし、スレンダーな人が多い。

「ほら、このトマトが甘くておいしいの。」

彼女は子供のように三文治(サンドイッチ)をほうばっている。

「どうしたの、食べないの?」

ミキは心配そうにボクの顔をのぞきこむ。

「ミキは『大食人』だな。もう満腹で食べれないよ。」
「大食人はアナタでしょ!なに笑ってんのよ。」
「ゴメン、ゴメン。」
「こうみえても私はいつだって、ダイ・ロウ・マン・・・・・・んん??」

ボクは胸のポケットからメモ帳を取り出し、彼女に差し出した。
広東語がよくわからないボクと、日本語がよくわからないミキは
こうやってメモ帳に字や絵をかいてコミュニケーションをとっている。

三文治(サンドイッチ)を片手に、ボールペンを片手に持った彼女は
白いメモ帳の上にこう書いた。

『 大 浪 漫 主 義 』

日本語としても通用するような広東語だ。
彼女は、「いつでも私はロマンチックだ」と言いたかったのだろう。
しかし、マーガリンが口のまわりについている彼女をみて
そのギャップでボクは吹き出してしまった。

「なんなのよ!また笑って・・・アッ!」
「アーッ!」

スターフェリーに突風が吹きつけたので
ミキのかぶっていたベースボールキャップが
風にあおられてビクトリア湾におちた。

「ネェ、はやく取ってきてよ!」
「エッ!?無理だよ!海の上だよ。」
「私はあの帽子が気に入ってたのよ!」

あのキャップはボクが日本で購入してきて
彼女にプレゼントしたものだった。
キャップは無常にも、ビクトリア湾の水面(みなも)を
ゆらゆらとただよっている。

「無問題(モーマンタイ)。また、日本に帰ったら買っておくよ。」
「・・・・・。」

ご機嫌をそこねたミキは、沈黙してしまった。

しかっめっ面のまま彼女は、二人前の公司三文治(クラブサンドイッチ)を
全部たいらげてしまった。

   blue001    green001
   pink001    Yellow001
   Purple001    black001

                                    数学給我愛
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                             MATHEMATICS GIVES ME LOVE
                           1950'S + HONGKONG = POCKET ROCKET
                             SO LET ME FEEL WHAT IS LOVE
                           **********************************
                              一九五零年式 + 香港 = 袋中火箭


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