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非常に適当な本と映画のページ

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2006.07.15
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カテゴリ:洋画
ミッション:インポッシブル スペシャル・コレクターズ・エディション

 1960年代のテレビシリーズ「ミッション・インポシブル」を映画として復活させたシリーズの第三弾。第一弾、第二弾と同様、主演のトム・クルーズがプロデューサを務めている。


粗筋

 IMFの敏腕工作員だったイーサン・ハント(トム・クルーズ)は、第一線から退き、教官となっていた。私生活では、イーサンを単なる公務員と思っている恋人もいた。そんなある日、IMFの上官から第一線に復帰して欲しいとの依頼があった。イーサンが育成した女性工作員が、ある武器商人を追跡するミッションで消息を絶った。捕まってしまったらしい。女性工作員は武器商人について何か知っている可能性があるので、救出してもらいたい、という内容だった。イーサンはこの救出作戦を受け入れる。イーサンは仲間と共に救出作戦を決行。しかし、女性工作員は死亡。作戦は失敗に終わった。
 作戦失敗を嘆いているイーサンの元に、死んだ女性工作員から葉書が届いた。その葉書にはメッセージを記録したマイクロドットが。なぜ女性工作員はメッセージを上官や局長ではなく、教官のイーサンに送り付けたのか? イーサンはマイクロドットの解析を依頼。一方で、イーサンは武器商人を生け捕りにする作戦を決行。その計画は成功し、イーサンは武器商人をIMF本部に護送する手続きを取る。その途中で、マイクロドットの解析結果が届けられた。その内容は、武器商人がIMF局長と結託しているらしい、というものだった。
 その時点で、護送団は何者かによる総攻撃を受ける。武器商人は逃走してしまった。
 武器商人は、イーサンに関する情報をかなり掴んでいた。報復として、イーサンの恋人(武器商人生け捕りミッション決行前に結婚し、妻となっていた)を拉致する。武器商人は、イーサンに対し自分が捜し求めている秘密兵器「ラビット・フット」を48時間以内に持ってこい、さもないとお前の妻を殺す、と脅迫してきた。
 イーサンは妻の為にやむを得ず「ラビット・フット」を奪う為に中国へ飛ぶ。IMFはこの行動を許す訳がなく、総力を上げてイーサンを追う……。


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感想

 ネタばらしになってしまうが……。
 武器商人と結託していたのはIMF局長ではなかった。イーサンに現場復帰を要請したIMF上官だった。死んだ女性工作員が局長と武器商人が結託していると思ったのは、上官がそう思い込むよう差し向けたからだった……。
 この手の展開は、第一作でも観られたので、有り得ない話ではない筈なのだが、何となくがっかり。IMFという組織はそこまで腐っているのか、と疑わざるを得ない。007シリーズでは、「局長のMは実は二重スパイで、敵国に通じていた」なんて展開は有り得ないのに、なぜこのシリーズではそのような展開が有り得るのか。

 本作品の最大の問題点は、「イーサンは第一線から退き教官になっていた」という設定になっていたこと。
 一般小説などでは「例えシリーズキャラでも作を重ねると同時に成長しなければならない」というルールが押し付けられるが(だから大抵のシリーズ作は回を重ねるごとにシリーズの本流から外れてつまらなくなる)、映画シリーズ作ではそれは必ずしも要求されない。
 007シリーズは40年間に20作品以上製作されているが、ジェームズ・ボンドは相変わらず第一線で動く工作員。第一線を退いて教官に、なんて展開はない。シリーズの途中、結婚してはいるものの、直ぐ殺害され、それ以降は私生活での発展はない。
 このように、映画のシリーズ作では、登場人物が無闇に成長しないことが要求される。一旦成長させてしまうとどんどん成長させなければならず、いずれ行き詰ってしまうからである。
 本作で、イーサンは第一線を退くだけでなく、妻を持つことにもなっている。次回作を製作するとなったら、この妻をどうするのか、を検討しなければならない。いつ製作するのか分からないのに再登場させる、というのはおかしい(同じ女優をキャスティングできるという保証はない)。その一方で、「離婚した」では妻を命懸けで救出したイーサンの姿を描いた本作が台無しになってしまう。
 ミッション・インポシブル・シリーズは本作で打ち止めになるのか。
 ま、トム・クルーズも若くないし、他人にシリーズを譲るのは有り得ないから、それもありなのかも。

 本作のもう一つの問題点は、悪役の弱さ。
 武器商人は、冒頭では「尻尾を全く見せない透明人間みたいな人物」として紹介されているのに、意外とあっさりとイーサンらに居所を突き止められ、生け捕りにされてしまう(そもそもその手の人物がなぜバチカンなんかにいたのか、さっぱり分からない)。この程度の人物をなぜ世界中の諜報機関が手こずっていたのか、理解し難い。
 この武器商人はアッと言える間に自由の身になり、イーサンに復讐しようとするが、最後の場面でイーサンともみ合いになり、車に轢かれて「ハイ、死にました」。ちょっと呆気ない。
 最大の悪役は武器商人と結託していたIMF上官ということになるのだろうが、この人物は、何とイーサンの妻に射殺されてしまう。こちらの死は武器商人以上に呆気ない。
 いずれの死も呆気なかったので、まだもう一捻りあるのでは、と思ってしまった。

 本作品での最強人物は、イーサンでも、悪役でもなく、イーサンの妻。IMFとは無関係の一般人で、医師であるのに、銃を何でもないように乱射できて、上述通り悪徳IMF上官を射殺し、事件を解決してしまう。
 イーサンは、この妻に自分がIMFであることを告げるどころか、秘密組織である筈のIMF本部に招待。IMF工作員から祝福を受ける。
 妻は秘密組織の存在を知っただけでなく、IMF本部の所在地を知り、秘密工作員の顔を覚えてしまった。
 イーサンは妻に何をさせようと企んでいるのか、と思ってしまう。

 女性の登場人物が多いことも問題か。
 冒頭で死んでしまう女性工作員。
 イーサンの妻。
 イーサンと行動を共にする女性工作員。
 顔立ちが全く異なるので混同することはないが、そんなに必要だったのか。
 007シリーズでもボンドガールは多くても2人なのに(大抵の場合、その内1人が蛇足)。

 本作品の根本的な問題は、アクション大作に仕上げるべき作品に人間ドラマを盛り込もうとしたこと。
 そんな訳で、アクションは派手ながらも早送りされている感じで、訳が分からない(アクションシーンは最近の映画の例に漏れず、編集が荒過ぎ)。
 その一方で、人間ドラマの方も中途半端に終わってしまっている。
 監督J.J.エイブラムズは、「アクションだけでなく人間模様も描きたかった」と述べていたようだが、この手のシリーズ映画の本質を理解していたとは言い難い。
 正直、イーサンが結婚する、という展開を排除して、イーサン率いる工作員グループと武器商人が謎の兵器「ラビット・フット」を巡って世界中を駆け巡る、というストーリー展開にしていた方がよかったと思う。

 次回作は(もし製作されるなら、だが)、人間ドラマ的な要素は排除し、アクションに集中してもらいたいものである。


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Last updated  2006.12.08 19:21:30
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