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非常に適当な本と映画のページ

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2008.08.16
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カテゴリ:洋画

 アメリカのDCコミックスのヒーロー、バットマンの実写版。
 前作の「バットマン ビギンズ」で主役(バットマン/ブルース・ウェイン)を演じたクリスチャン・ベイルが再演。他にマイケル・ケイン、ゲイリー・オールドマンも再演。
 悪役のジョーカーは、ヒース・レジャーが演じた。
 前作ではケイティ・ホームズが演じていたブルースの恋人レイチェルは、マギー・ギレンホールに代わっている。
 本作は、内容もさながら、悪役を演じたヒース・レジャーが公開直前に薬物中毒で急死して本作が遺作となってしまったことや、主役のクリスチャン・ベイルが家族に対し暴力を振るってイギリスの警察に一時拘束されるなど、作品以外のところで話題になっている。
 原題は「THE DARK KNIGHT」。シリーズ作のタイトルとして、「BATMAN」の言葉が使われないのは初。


粗筋

 悪のはびこるゴッサムシティ。
 バットマン(クリスチャン・ベイル)やゴードン警部補(ゲイリー・オールドマン)の活躍により、犯罪撲滅の成果は着実に上がっていた。
 しかし、バットマンの活躍による弊害も出てきた。バットマンは、そろそろ「ゴッサムシティの英雄」の座を、バットマンのように非合法的にしか活動できない者でなく、合法的に活動できる者に譲るべきだと考えるようになった。
 そんなところ、新地方検事ハーベイ・デント(アーロン・エッカート)が赴任。バットマンは、彼こそ「ゴッサムシティの英雄」にふさわしいと感じ、協力することに。
 一方、追い詰められたゴッサムシティのマフィアたちは、謎の犯罪者ジョーカーの助けを借りることに。
 ジョーカーは、直ちに行動を開始。ジョーカーの予測不能な、常識を完全に打ち砕くテロ行為に、ゴッサムシティは大混乱に陥った。
 バットマン、ゴードン警部補、デント地方検事は、共にジョーカーを食い止めようとするが、ジョーカーは3人の行動を読み、その先に回ってテロ行為を繰り広げる。
 ジョーカーの一方的とも言えるテロ活動を前に、バットマン、ゴードン警部補、デント地方検事の間で亀裂が生じ始める……。


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感想

 バットマンとジョーカーが対決する映画といえば、1989年に公開されたティム・バートン監督作で、バットマン映画シリーズの先鞭をつけた「バットマン(BATMAN)」が有名。その作品では、ジョーカーを名優ジャック・ニコルソンが演じ、主人公のバットマンを完全に食う存在に。
 そんな訳から、「バットマン」と「ダークナイト」はどうしても比較の対象となってしまう。
「バットマン」は、暗いながらもコミック的な明るい部分があり、ジャック・ニコルソンが演じるジョーカーも残酷でありながら何となく憎めない部分があった。
 一方、「ダークナイト」がひたすら暗い。コミック的な明るい部分は一切なく、ヒース・レジャーが演じるジョーカーはただただ残酷。
「バットマン」は、公開当時は「バットマンにしては暗過ぎる」と批判されながらも、徐々に受け入れられた。
 本作も、「バットマンにしては暗過ぎる」感じがする。
 製作者からすれば、原点回帰なのだが。

 原点回帰は悪くはない。
 シリーズ作は、回数を重ねる度にお子様映画化する傾向があり、バットマンシリーズもその例に漏れていなかったのだ。
 しかし、本作は、原点回帰を超えた暗い作品になってしまっている。
 ようするに、本作は子供向けではない、「大人の映画」。
 が、「大人の映画」にしてしまったが故に、矛盾に満ちた作品になってしまっている。
 大富豪が蝙蝠のスーツを着て町にはこびる悪に立ち向かう、ピエロの顔をした犯罪者が悪の限りを尽くす……。
 どう考えたってお子様の映画の世界である。
 お子様映画の世界なのだから、たとえ大人向きでも「遊び」を提供していれば観ている大人も童心に帰って楽しめるのに、製作している側はひたすらシリアスな大人の映画を提供しようとする。観ている大人からすれば、「いい年こいた大人がなぜ蝙蝠の姿をして飛び回ってるんだ?」と冷静に考えてしまうのである。
 007のようなコスチュームを着用しないヒーローはともかく、バットマンやスーパーマンのようなコスチュームヒーローは、100%大人の映画にしようとしても無理である。

 本作では、バットマンというヒーローも、最初は市民から歓迎を受けながらも結局は市民から疎んじられ、最終的には守っていた筈の市民から追われる存在に成り下がる苦悩を描いている。
 確かに、現実の世界ではそうなってしまうのだろうが……。
 そこまで現実的にする必要があったのか、疑問に思う。
 ヒーロー物は、単純明快な勧善懲悪になっていることが醍醐味だろう。

 本作は、前作から続けて観ると納得できないというか、悲しくなる部分が多い。
 前作で主人公の恋人だったレイチェルが、本作では爆死。
 製作者からすれば、前作と同じ女優が演じていたら定番キャラとしてずっと生かしておこう、と考えられたのだろう。が、同じ女優を確保できず、別の女優を使わざるを得なくなり、「定番キャラ」になり得なくなったので、「本作で始末してもいいか」と考えたようだ。
 製作者からすれば、「そういう考えもあり」ということなのだろうが、観ている側としてはせっかく前作から生き延びたキャラを、次回作であっさりと殺すのはやめてもらいたい。

 演じていた役者が急死してしまったことも遭ってか、ヒース・レジャー演じるジョーカーは大絶賛されているが……。
 個人的には、ジョーカーにこれといった凄みは感じず、仕掛けはやけに凄いだけの小悪党にしか見えなかった。こんな奴の下で働きたいと思う手下が存在することが、理解できない。
 そんなこともあって、バットマンも、トゥーフェイス(デント地方検事の成れの果て)も、ジョーカーを確実に倒せる機会に恵まれながら、倒していない。「お前よりもっと大きい悪がいる」ということで。

 ストーリー展開も、理解できない部分が多い。
 バットマンは、最終的にはジョーカーの命を助け、殺すのではなく、法の裁きを受けさせることにする。
 ひたすら暗い、大人向けの映画なのに、なぜ最後の最後になってお子様映画の終わり方にしてしまったのか。
 これだったら「バットマン」や「バットマン ビギンズ」の結末(いずれもバットマンは敵をきちんと「始末」している)の方が納得がいく。
 製作者側としては、ジョーカーを今後復活させたい、ということか。
 演じている役者が急死しているので、別の俳優を使わなければならないが……。

 これまでのバットマンシリーズでは、舞台となるゴッサムシティはセットやCGで描かれていることが多かったが、本作では外ロケになっている。
 ゴッサムシティ、というとこれまでのシリーズ作から、ゴシックと近未来が入り混じった、まさにダークファンタジーの町をイメージが出来上がっていたが、本作は外ロケなので、「普通の町」になってしまっている。

 本作では、ブルース・ウェインがランボルギーニ・ムルシエラゴを乗り回していた。最終的には全損になる。
 ハリウッド映画は予算が大きいので、ランボルギーニ・ムルシエラゴに何千万円もする高級車でも余裕で破壊できるのだが、何となく勿体無い話である。

 あと、上映時間は150分を超える。
 最近の映画としては長い。


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Last updated  2018.11.01 12:57:48
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