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非常に適当な本と映画のページ

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2010.06.22
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カテゴリ:洋画

 アメリカの大手コミック会社マーベル社のキャラの一つ、アイアンマンの実写版第2弾。
 ロバート・ダウニー・Jrがアイアンマンことトニー・スターク、グウィネス・パルトローがペッパー・ポッツ、スカーレット・ヨハンソンがマーベルの別のヒロイン・ブラックウィドウ、そしてミッキー・ロークが今回の悪役ウィップラッシュことイワン・ヴァスコを演じる。


粗筋

 自ら開発したパワードスーツでスーパーヒーロー「アイアンマン」となった科学者兼経営者トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)。
 世間はスタークに拍手喝采を浴びせていたものの、スタークの言動を良く思っていない者も大勢いた。
 ある上院議員は、アイアンマンは危険な兵器であると主張し、大富豪とはいえ一個人のスタークではなく、国家によって管理されるべきだ、政府にアイアンマンを引き渡せ、と要求。
 スタークはこの要求を拒否するが、政府や軍がこのまま引き下がる訳がない。軍は、スターク社のライバルであるハマー社に接近。同じ様なパワードスーツ製作するよう、命じる。
 スタークは、アイアンマンの動力源でもあるアークリアクタで自分自身の命を繋ぎ止めていたが、それもいつまでも続かない、と悟り、スターク社を秘書であるペッパー・ポッツに譲る。
 急にCEOとなったペッパー・ポッツは、スタークの気ままな行動だけでなく、会社運営で四苦八苦する羽目になる。
 そんなある日、スタークの前にウィップラッシュ(ミッキー・ローク)なるアイアンマンと互角のパワーを持つ男が現れる。スタークは、辛うじてウィップラッシュを倒すことが出来た。ウィップラッシュの父親は、スタークの父親と共にスターク社を立ち上げた者の一人で、アークリアクタの基礎技術も、実はウィップラッシュの父親とスタークの父親が共同で開発したものだった。しかし、利益のみを追求するウィップラッシュの父親に疑問を持ったスタークの父親は、彼を追放。ウィップラッシュの父親はスターク社を恨みながらの人生を歩み、死んでいった。ウィップラッシュは、父親の恨みを晴らす為、スタークに戦いを挑んだのだった。
 ウィップラッシュの活躍を見て、これは、と思ったのはハマー社。ハマー社は密かにウィップラッシュを自社の研究所に連れて行き、パワードスーツを開発させる。ウィップラッシュは、表面上はハマー社の要求に応える事にした。
 一方、スタークの友人で、軍人でもあるローディは、スタークの奇行を見て、「アイアンマンを全てスタークに預けるのは危険だ」と感じる様になり、アイアンマンのプロトタイプ(マーク2)を持ち去り、軍に渡してしまう。
 アイアンマンを手に入れた軍は、直ちにそれをハマー社に引き渡す。
 ハマー社は、これを元にロボット戦士を開発。スターク社のアイアンマンは時代遅れだ、と大々的に発表。同時に、ウィップラッシュをお払い箱にする。
 が、ウィップラッシュは、ハマー社の対応は織り込み済みで、既に自分専用のパワードスーツを開発していた。ウィップラッシュは、再びスタークことアイアンマンとの戦いに挑む……。


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感想

 日本の特撮番組で有名なものと言えば、仮面ライダー。
 子供向けの番組なので、当然ながらフィギュア等の玩具が売られる。
 玩具メーカーからすれば、フィギュアを1種類作って、それだけを売り付けるより、フィギュアを何種類も作って売り付けた方が儲けになる。
 玩具メーカーの要求に応える為、テレビ番組制作者は、フィギュアを何種類も作れるよう、番組を構成。
 最初は、一人の仮面ライダーが様々なバージョンに変身する、という方法を取った。
 これにより、玩具メーカーは基本的には同じ仮面ライダーながらも色や格好が微妙に異なるフィギュアを作り、売り付けられる様になった。
 変身型仮面ライダー(仮面ライダー自体変身しているのだが)は、大成功。
 次のステップとして、複数の仮面ライダーを登場させる事に。互いに対立させ、緊張感を煽った。
 玩具メーカーは、複数の仮面ライダーを作って売れるようになった。
 この作戦も成功。
 次のステップとして、複数の仮面ライダーが登場する上、それぞれが様々なバージョンに変身する設定にした。
 この設定のお陰で、1つの仮面ライダー番組で何十もの仮面ライダーフィギュアを作って売り付けられるようになった。
 玩具メーカーとしては、こうした状況は嬉しくて堪らないのだろうが……。
 観ている側からすれば、仮面ライダーが何人も登場しては本来の敵そっちのけで互いに戦い合う、という意味不明の展開になってしまった。
 玩具メーカーを潤す為に、仮面ライダーシリーズはつまらなくなってしまったのである。

 アイアンマンも、実写版第2弾で、既に仮面ライダーと同じ状況に陥ってしまっている。
 アイアンマンや、アイアンマンに近いパワードスーツ・ロボットが登場し、戦い合う。
 本来の敵そっちのけで。
 フィギュアを製作してコレクターに売り付けたい、と目論む玩具メーカーにとっては、今回の展開は嬉しいの一言なのだろうが、観る側にとっては、仮面ライダーの時と同様、残念な展開。
 アイアンマン対アイアンマンの戦いも、必然性があればまだいいものの、単に「アイアンマンが2人登場して戦い合ったら格好いいな」という思い付きで挿入されただけの感じ。何の為に戦っていたのか、さっぱり分からない。

 というか、本作は、ストーリー的に何を言いたかったのかさっぱり分からない。
 ただひたすら物をぶっ壊すだけで、ストーリーと呼べるものがないのである。
 スカーレット・ヨハンソン演じるブラックウィドウが登場し、最後辺りでやけに華麗な格闘術を披露してくれるが、これも単に「女優によるアクションを格好よく、スタイリッシュに見せるシーンを入れたかった」というか、「次回作か、スピンオフで活躍する新ヒーロー(ヒロイン)の予告を入れたかった」といった感じで、特に必要なシーンとも、必要な登場人物とも思えなかった。
 マーベル社のコミックシリーズ群は、互いに繋がりを持って一つの巨大な「ユニバース」を形成しているので、こういう展開は止むを得ないといえば止むを得ないのだが。

 本作は、次回作やスピンオフの予告編となっているだけでなく、プロダクト・プレイスメントも豊富。
 スタークがアウディの最新車のルーフを開いてオープンカーにした上で運転するシーンは、アウディの宣伝以外何でもない。アウディ社は、自身はどう思っているのかは不明だが、一般的には「華麗なスポーツカーメーカー」と認識されていない。良くいったところで「スポーツカーも一応作れる大衆車メーカー」である。大富豪のスタークが乗る車ではない。にも拘らず乗っている。こうした演出は、設定的にチグハグ感を生み出すだけで、宣伝としては寧ろ逆効果だろう。
 同じくコミックキャラのバットマンが登場するダークナイトでは、大富豪のブルース・ウェインはランボルギーニを運転していた。ランボルギーニ社はスーパーカー・メーカーとして認識されていて、設定的に破綻しておらず、すんなりと受け入れられ、仮に宣伝であったとしても嫌味に映らなかった。何故本作ではこれが出来なかったのか(皮肉な事に、ランボルギーニ社はアウディ社の傘下にある)。

 VFXを駆使したと思われるアクションシーンが連続する本作だが、緊迫感はあまりない。
 何故なら、コミックのヒーロー物だから。
 主人公が死んでしまったらシリーズそのものが終了してしまうのでそれは有り得ない。
 したがって、緊迫感が欠片も感じられない。
 安心して観ていられる、という利点はあるが。

 緊迫感に欠けるのは、主人公スタークの性格にもある。
 大企業の最高責任者であるのに、どこまでも自分勝手で、暢気。
 心臓の代わりとして胸に埋め込まれたアークリアクタの副作用で死に掛けているというのに、会社をポッツに譲った後は全てから解放されたかの様にますます自分勝手で暢気に過ごす。
 ウィップラッシュという強敵が現れても、暢気に構えるだけ。
 ただ、アークリアクタの問題は新アークリアクタの開発で難なく克服、ウィップラッシュという強敵も、ローディが着用するアイアンマン・マーク2と協力してあっさり倒してしまうので、スタークが暢気に構えていられるのも当然かも知れない。
 人生、ここまで簡単に問題を克服できたら、誰も苦労しないだろう。

 本作では、悪役としてウィップラッシュと、ハマー社の最高責任者が登場する。
 ウィップラッシュはアイアンマンのライバル、ハマー社の最高責任者はスターク社の最高責任者スタークのライバルとして登場させた様だが、いずれも小物っぽく、アイアンマン/スタークの敵ではない。
 いずれも簡単に倒されてしまう。
 まともな敵がいないのも、緊迫感の欠如をもたらしている。

 ウィップラッシュことイワン・ヴァンコ(ミッキー・ローク)は、設定的にはスタークに劣らぬ天才となっているが、容姿からするとパソコンを操るどころか電卓の操作にも手間取りそうな感じで、パソコンを自由自在に操作する姿は滑稽。説得力ゼロだった。
 何故こんな容貌にしてしまったのか、理解出来ない。

 本作は、エンドクレジットの後にもうワンシーンがある。
 次回作への布石らしいが……。
 前作にもエンドクレジット後にワンシーンが挿入されていたが、それが本作に活かされているとは言い難いので、今回のも大した意味はないと思われる。


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Last updated  2010.06.22 10:43:43
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