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税理士の日常

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税理士の業務

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2005.06.02
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カテゴリ:カテゴリ未分類
この文書は組織のトップが考えなければいけない心構えについて書き綴ったものであります。

1、はじめに

長野支部が県連に抱く「空気」について

 県連会館預託金の未納付問題が長期間に至った経緯は、税理士会長野支部がもつ後天的経験の積み重ねから、創り出されていた“空気”がその源ではなかったと感じています。

 一般に、自分が思い描いていた「所属する組織のあるべき」像と、現実の方向性が異なっている思いは誰しも感ずるところであります。他の人が何かの思い違いしているのか、自分が勘違いしているのかと戸惑うことがあります。
 環境が大きく変化する時代の転換期には、特に常識的な人が思うことと、集団としての行動の流れ(空気・雰囲気)が異なったものに質的変化し成長することがあります。私は長野支部における長野県連の会館問題はこの典型的なケースではないかと考えています。

 長野支部は長野県で最大の会員を有し、会務運営能力だけでなく、平均年齢も若く、県連の会務に対しても多方面に負担できるレベルを多年維持してきております。長野県の税理士会での一定の立場を負担し貢献したいとの自負は、支部会員の一人ひとりの潜在意識の中でエネルギーとして蓄積されています。

 そのような県連会務に対して関心が高い組織環境下で、誰かが県連会館用地決定からむ会務の手続き的誤りに対する問題点を投げかけ、行動を起こせば、その行動に賛同者が現れ支部として「県連のあるべき姿」への強い対応策を求める輪が生まれます。その輪が大きくなり全体を取り込む空気の様になれば、火山の噴火のように溜まっていたエネルギーが吹き出すことになり、何もかも飲み込み、何人も止めようもない行動となります。それまで思いもしなかった勢いを自然に創り上げてしまうのです。

 長野支部における今回の県連会館問題は、醸成され続けた「県連会務を担う」との潜在意識のマグマが生み出す『県連会務の誤りを正すとの空気』に支配された結果であります。


2、伝統的平等感

 組織には、何らかの形で行動を規制する枠組みが必要です。それが戒律であり、倫理や道徳ということです。そして、構成員の意識の根底にある平等感とは何であるか明らかにすることが大事であります。
 特に、私が強調したいのは日本的な伝統と欧米型の個人主義とは断じて違う、ということであります。個人と組織との関係が対立的な傾向を帯びる欧米型の個人主義では、日本人は幸せになれません。我々の社会は親子の絆、先祖とのつながり、組織との「長期にわたる」信頼関係を大切にしてきました。我々日本人が求めるべき平等感は日本の伝統の中にそのモデルがあります。

 そこで、「士の思想」笠谷和比古著(岩波書店発行)の一文を紹介します。

「・・では形式的平等の原理と「持分」的原理とは、具体的にはどのように区別され、異なった形で現れてくるのであろうか。
 この問題を最も端的に示すのは、組織や社会における物事の決定の際の決定の方法である。決定の方法の代表的なものは投票方式であり、通例の投票でおこなわれる一般無記名投票の場合、そこでは人々は平等に一票を投じて、多数決方式によって決定がなされていく。少数者の側も多数決の結果に服することを原則とするのである。これが形式的平等の原理の支配する世界の姿である。
 これに対して、日本社会で見られる物事の決定のあり方は、無記名投票ー多数決方式もさることながら、それよりも多くの場合に採用されるのは、「話し合いによる決定」という方式である。「話し合いによる決定」の尊重は、和の精神を重んじる日本人の性向からもっぱら説明されるのであるが、この問題は今少し掘り下げて検討される必要があります。
 すなわち「話し合いによる決定」とは、つまるところ投票(無記名投票)とそれによる多数決型決定を回避するということに他ならないが、この回避は必然的に成員がそれぞれ具体的に有している。勢力や支配力(「持分」的な力)に応じた発言力が作用することを意味している訳であり、成員各自の「持分」的な力が攻めぎ合う中で物事の決定がなされることを意味するのである。
 そこでは差別、格差を含んだ成員各自の諸力が戦い合い、取引をし、お互いに応分の犠牲を提供しながら、そして長老の徳の力による調整がなされていくのであり、そうすることによって、最終的な決定に到達するような性格のものである。しかして、ここでは投票ー多数決決定に見られるような勝者と敗者の区別はあいまいなものとなり、参加成員のほとんどが応分の見返りを期待できるようなものとなっていることが特徴であろう。「話し合いによる決定」は必然的に「全員一致型の決定」となる所以のものである。
 このように「話し合いによる決定」ー「全員一致型決定」は、本書に言う「持分」的秩序と相即の関係にあるのであって、「持分」的原理が形式的平等の原理を押し退けて作用するときに現れる決定の方式に他ならないのである。
 形式的平等の原理と「持分」的な原理の種別は、社会の政治統合のあり方の相違に基づくものであって、形式的平等が実現されていなければ個人の自立性は存在しないというような考えは、一面的であると言わざるをえない。それはあくまで個人の自立の一つのタイプに過ぎないのであり、「主権」的な強大な権力を前提とし、それと常に対峙する形で存在するような個人のあり方なのである。
 日本型組織における個人の自立性は、「持分」的な原理に則して存在するということの意味は以上のようなものである。」


3、過去の事実認識

 先達が育ててきた長野県連のシステムが音を立てて崩れていく現実の中で、我々は何を見つめなければならないのか。一般に組織の失速を招く主な原因は、人事面における選出方法の不明確、組織手続きに関する規程が不十分か恣意性を排除する機能の不存在などであります。
 事実、制度的な自浄機能が作動せず「ご苦労頂いている一部の執行部で決めればいい」と会員や支部役員への情報開示を無視した結果が、いま目の前にしている現実であります。

伝統的なあるべき組織行動の視点からみれば、
・長野市にあった県連事務局をある日突然に長野支部に一言の説明も無く松本市に移転。
・県連会館用地提案書提出期限を一方の当事者である長野支部に了承を求めず延期。
・長野支部訪問時に「一票差でも長野支部案が少なかったら何も言わず従え」との発言。
・臨時総会で用地決議を得ながら、建設着工まで長期期間放置した怠慢。

 など一部役員の不用意な発言・行動が、我々先達の英明さで避け続けてきた「長野県の南北問題」のパンドラの箱を開けてしまった。

 役職者は対立する当事者間で、その職権を行使することは「一方の主張を他方に押しつけること」だとの認識が必要であります。そこで、今まで通り伝統的なコミュニケーションを尊重していれば、県連会館問題なぞ発生することは何もなかったのではないでしょうか。
 確かに、伝統的「話し合い」は形式的、手続き的なものは煩わしいものであり、時間と経費の無駄使いの如くには見えますが、それなくしては会務執行は恣意的になってしまいます。

 当然、県連役員の不用意な発言・行動は、対立する関係においては不安定な状況を生みだし、かつ、同様な発言・行動が継続すると、信頼関係は一層軽薄なものとなります。

 長野支部会員の県連執行部への不信感は、「県連会務と県連会館問題は別」とする支部役員の努力も実を結びにくくし、結果として預託金支払いに非協力的態度を強固にし、一般県連会務に置いても情熱を薄くしております。そんな長野支部会員の行動は他支部からの不満を誘い、新たな問題を挑発するという悪循環になっています。

また、組織が巨大化すると、官僚化し、現実が見えにくくなります。県連においても組織的活動において前例の踏襲を旨としているのであれば、結果として諸行事がマンネリ化し、手続きのみが進行し、組織的機能が形骸化している状況にほかなりません。県連会館問題に対しても明確な行動に移れないのはその現れの一つであります。

 旧約聖書のマタイ伝に「山の上の町の人は、灯火を照らせ。旅の人に方向を示せ、天上の神に対して行うべき事」との記述があります。
 長野県において県連会館問題の類似は決して珍しいことではありません。過去の先達はその英明な智慧で類似の問題を乗り越えてきました。我々もこの直面する問題を解決するDNA(遺伝子)は体内に持っています。私としては、長年にわたり県連会務に精通してきた会員をリーダーとして協議し、その解決への光明を見いだして頂きたい。


4、県連会務への提案

 県連の会務では、これまで単に実質的な合理性だけでなく、形式的、規範的、手続き的なものに対する尊重の念をも有してきたことに誇りを持ち続けたいのであります。トップの意思によって物事の一切が都合よく定められ、良き結果だけを求めて手短に処理されていくことを是とするものではなく、組織のルールや手続きの遵守、諫言や異議申し立てなどの反対意見に対する配慮、そして会員間の討議と各種の見解の調整を経ながら合意を形成していくことを、県連会務の正しい筋道であると理解しております。

 現在、直面する危機的状況を抜けきるには、県連会館の存在を容認し、預託金を支払うための前提として、今までの様々な手続きをいったん停止の状態に置いて、各会員が受忍しえる限度内で組織にとって最適な状態を、会員間の交渉に基づいて探り出していこうとする態度が求められるのであります。

組織の再構築ための提案する具体的施策は、
 1,県連会務の円滑な運営を協議する特別委員会を設置し。
  (1)県連役員の選任システムの問題と、
  (2)組織の意思決定に関わる問題及び
(3)その他関連事項を協議する。
 2,長野支部に対する県連の手続き的不手際を釈明することであります。

 日本の国歌「君が代」で歌われている「さざれ石」とは細かく小さい石であります。形の不揃いで小さいが個性のある石が長い年月に渡り雨のなかに含まれる石灰分(税理士の社会的使命)によって大きな石(巌)となったと説明されています。
 個々の会員の思いを取りまとめ、受容されえる機能としての県連会務を実現させることは容易ではありませんが。規制緩和が進む不安な時代であるからこそ確実に前進させ、同じ税理士が集い巌となって、問題解決への行動を起し、時代の変化に早急に対応できる健全な県連組織を構築しなければなりません。

 県連会館問題に関わるべき方々に、ご不満もあるでしょうが、「大同小異」それぞれの意見のちがいをすてて団結する行動で、業界・県連発展への一歩を乗り出して頂きたい。
合掌





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Last updated  2012.04.18 08:09:35


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